ENECHANGEとスクウェア・エニックスは6月29日、生活者の脱炭素行動を後押しする新サービスの共同開発を始めたと発表しました。2026年内の提供開始を予定し、節電や省エネといった日常の行動をミッション化し、達成に応じてポイントを付与します。ブロックチェーンにはOasysを採用し、行動データの改ざん耐性を持たせることで、サービス運営の透明性と信頼性を高めます。
新サービスは、家庭で取り組める脱炭素アクションを継続しやすくする設計です。利用者は日々の省エネ行動などに応じたミッションに取り組み、達成するとポイントを受け取れます。ポイントは広告やスポンサー収入を原資とし、共通ポイントやサービス内アイテムへの交換を想定しています。
スクウェア・エニックスが持つゲーム開発の知見も前面に出します。キャラクター育成や世界観の要素を取り入れ、単調になりやすい節電行動を継続的な体験へ変える狙いです。脱炭素を「我慢」ではなく、日常的に続けられる行動へ置き換える試みです。
ゲームの仕組みを環境行動に移す意味
今回の特徴は、報酬設計だけでなく、記録の扱いにもブロックチェーンを組み込んだ点にあります。採用するOasysはPoS方式を用いるブロックチェーンで、環境負荷を抑えながらデータの透明性を確保しやすい仕組みです。ポイント付与や行動履歴に関わる情報に改ざん耐性を持たせることで、利用者にとっては「本当に正しく記録されているか」、企業や自治体にとっては「支援や特典の根拠が明確か」という点が見えやすくなります。
脱炭素分野では、参加者が増えるほど、記録の正確さや不正防止がサービスの土台になります。とくに報酬が発生する仕組みでは、運営側の裁量だけに依存しない記録方法を持つことが重要です。ブロックチェーンの採用は、暗号資産(仮想通貨)取引のためというより、行動データの信頼性を支える裏側の基盤として位置付けられています。
この取り組みは、環境省の「デコ活」推進事業の補助金にも採択されています。日本は2050年カーボンニュートラルを掲げていますが、産業部門だけでなく、家庭部門での排出削減も欠かせません。家電の使い方や電力消費の見直しのような小さな行動は、政策目標としては重要でも、個人にとっては効果を実感しにくい面があります。
そこで、行動を可視化し、報酬と体験設計で継続を促す仕組みが求められてきました。エネルギー領域に強いENECHANGEと、エンターテインメント設計に強いスクウェア・エニックスが組むことで、環境施策を生活者向けサービスとして再構成する形になります。Oasys Japanも同日、同サービスでOasysの活用が予定されていると案内しました。
参考元:prtimes