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ビットコイン、6万ドル割れの下落| 21か月ぶり安値で10億ドル清算、Fed利上げ観測が再燃

2026年6月26日 08:51  Arai Yu

※この記事には広告・PRが含まれます

ビットコイン(BTC)は6月26日8時時点で5万9822ドルと、前日比-1.75%で取引されています。

直近24時間は、25日夜に公表された米国のインフレ指標が市場予想を上回ったことを受けて急落し、心理的節目の6万ドルを割り込んで一時5万8115ドルまで下落しました。これは約21か月ぶりの安値水準にあたります。市場が最も意識しているのは、インフレの高止まりを受けて再び強まった、米連邦準備制度(FRB)の利上げ観測です。

値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート

直近24時間のBTCは、25日は日中6万1000ドル台へ持ち直し、16時(日本時間、以下同じ)に24時間高値の6万1962ドルをつけました。

しかし、21時30分に5月のPCE(個人消費支出)物価指数が公表されると流れが一変しました。インフレが市場予想を上回ったことで、22時にかけて急落し、24時間安値の5万8115ドルをつけています。この過程で、暗号資産市場全体では大規模な強制決済が発生しました。

その後は6万ドル前後まで買い戻されましたが、戻りは限定的で、8時時点では5万9822ドルで推移しています。上値では6万1900ドル付近が戻りを抑え、下値では5万8100ドル付近がひとまずの支えとして意識された格好です。

相場を動かした背景

PCE発表でFed利上げ観測の再燃

今回の急落の直接の引き金は、市場予想を上回った米国のインフレ指標です。

25日に公表された5月のPCE物価指数は、総合が前年比4.1%と、4月の3.8%から上昇して4%を超えました。FRBが特に重視する、エネルギーと食品を除くコアの指数も前年比3.4%と、4月の3.3%から上昇し、市場予想の3.3%をわずかに上回って約3年ぶりの高水準となりました。

インフレの高止まりが確認されたことで、市場では「FRBの利上げが選択肢として残る」との見方が広がりました。高金利が長期化するとの観測はリスク資産全般の重荷であり、PCE公表直後にBTCは5万8115ドルまで下落し、約21か月ぶりの安値水準を試しました。この局面では暗号資産市場全体で10億ドルを超える建玉が強制決済され、イーサリアムやXRPなども連れ安となっています。恐怖・貪欲指数は12まで低下し、「極度の恐怖」が一段と深まりました。

ビットコイン(BTC)テクニカル分析

日足チャート

日足では、現在値5万9830ドルがMA20(6万3312ドル)、MA50(7万0693ドル)、MA100(7万1883ドル)、MA200(7万6197ドル)のすべてを大きく下回っています。約21か月ぶりの安値水準まで下落し、下落基調が一段と進んだ形です。

中長期目線での上値メドは6万1962ドルの24時間高値とMA20の6万3312ドル、下値メドは5万8115ドル、さらに5万8000ドル割れが意識されます。

戻りを試すにはまず6万2000ドル前後を回復する必要があり、それまでは戻り売りが優勢になりやすい地合いです。

4時間足チャート

4時間足でも、現在値はMA20(6万1897ドル)、MA50(6万3021ドル)、MA100(6万3565ドル)、MA200(6万6747ドル)をすべて下回っています。短中期の支持線を割り込み、戻りの鈍い展開が続いています。

戻り売りの目安としては、MA20の6万1897ドルや、6万3000ドル台に集中するMA50・MA100が意識されます。下値メドは5万8115ドル、その先は5万8000ドル割れです。

1時間足チャート

1時間足でも、現在値はMA20(6万0417ドル)、MA50(6万1170ドル)、MA100(6万2424ドル)、MA200(6万3078ドル)をすべて下回っており、安値からの戻りは限定的にとどまっています。

短期トレーダーが当日見るべきラインは、まず6万ドルを維持できるかどうかです。維持できれば下げ渋りから反発を試す一方、6万0400〜6万1200ドルのMA20・MA50を回復できないうちは戻り売りに押されやすく、5万8115ドルを再び割り込むと下値模索が強まりやすくなります。

サポートは6万0000ドルと5万8115ドル、レジスタンスは6万0417ドルのMA20と6万1170ドルのMA50となります。

デリバティブ動向

OI・清算動向

未決済建玉(OI)は増加しました。Binance先物では約24時間前の61.3億ドル(約10万0784BTC)から63.1億ドル(約10万5422BTC)へと、契約数が大きく増えています。価格が下落するなかでの建玉増加であり、オプション満期を前にした新規ポジション(ショートを含む)の積み増しがうかがえます。

清算面では、6万ドル割れの局面で暗号資産市場全体の10億ドルを超える建玉が強制決済されたと報じられています。資金調達率は+0.0068%と小幅プラスに戻りましたが、小口投資家のロング/ショート比率は2.41と依然高く、下落局面でも逆張りの買いが残っています。一方、上位トレーダーの比率は1.17と中立に近く、慎重な姿勢を続けています。

注目清算ライン

注目すべき清算ラインは、下方向が5万8115ドル割れから5万8000ドルにかけて、上方向が6万0400〜6万1200ドルにかけてです。ロング/ショート比率はグローバル口座ベースで2.4060、上位トレーダーの建玉ベースで1.1673となっています。

小口のロングが膨らんだまま5万8115ドルを割り込むと、ロング清算が連鎖して下げが加速しやすい水準です。逆に戻りを試す場合も、6万0400〜6万1200ドルでは戻り売りに押されやすく、本日のオプション満期の前後では上下どちらにも振れやすい点を意識しておきたいところです。

ETF動向

米現物BTC ETFのフローは流出が加速しています。6月24日は純流出が約4.69億ドルと直近で最大規模となり、BlackRockのIBITが約2.39億ドル、FidelityのFBTCが約1.21億ドル、GrayscaleのGBTCが約5400万ドルの流出となりました。週間ベースでも6週連続の流出で、30日では約63.5億ドルと2024年1月の上場以降で最大の流出規模です。

機関マネーの流出加速は、PCE後のリスクオフと重なって下値を一段と重くしています。フローが流入へ転じるかどうかが、相場の底入れを見極めるうえでの手掛かりになります。

本日のデイトレ材料

本日(6月26日・金曜)は、米国の大型経済指標の確定した予定は確認できていません。市場の中心は、PCEを受けたFRBの利上げ観測とリスクオフをどこまで消化するかという点になりそうです。注目イベントとしては、本日約106億ドルのBTCオプション満期が控えており、四半期で最大級の規模だけに、満期の前後で値動きが増幅されやすい点に注意が必要です。あわせて週末を控え、土日は流動性が低下しやすく、薄商いのなかで値が振れやすい点も意識しておきたいところです。

短期の市場テーマは、PCE後のリスクオフがこのまま続くのか、それとも21か月ぶりの安値水準から自律反発に向かうのか、という点です。とくに小口の逆張りロングが膨らんでいるだけに、6万ドルを維持できるかが下値の分岐点になります。上方向の焦点は6万0400〜6万1200ドルで、1時間足のMA20・MA50が控える戻り売りの目安です。ここを回復できれば6万1900ドル台の4時間足MA20が視野に入ります。下方向の焦点は5万8115ドルで、これを割り込むと5万8000ドルを下回り、一段の下値模索が意識されます。

短期トレーダーがまず見るべきは、6万ドルの維持と5万8115ドルの攻防、そしてオプション満期前後の急変動です。

まとめ

本日のBTCは、市場予想を上回ったPCEを受けてFRBの利上げ観測が再燃し、6万ドルを割り込んで約21か月ぶりの安値水準まで下落しました。暗号資産市場全体で10億ドルを超える清算が発生し、日足では主要な移動平均線をすべて下回るなど、地合いは一段と弱含んでいます。

短期的には、6万ドルの維持と5万8115ドルの攻防に加え、本日の大型オプション満期が相場の波乱要因となります。小口の逆張りロングが膨らみ、節目を割れば清算が加速しやすいだけに、週末にかけての急変動には警戒を続けておきたい一日です。

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