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ビットコイン、6万4000ドルの攻防|イラン、ホルムズ海峡再封鎖主張で地政学リスク再燃

2026年6月22日 09:07  Arai Yu

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ビットコイン(BTC)は6月22日8時時点で6万3443ドルと、前日比-1.29%で取引されています。

直近24時間は戻りの鈍い展開が続き、週明け早朝には6万3415ドルまで下押ししました。背景にあるのは、イランによるホルムズ海峡の再封鎖主張をきっかけとした地政学リスクの再燃です。中東情勢を巡る不透明感が、リスク資産であるBTCの上値を抑えています。

値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート

直近24時間のBTCは、21日(日)は終日6万4000〜6万4600ドルでもみ合い、13時(日本時間、以下同じ)に24時間高値の6万4588ドルをつけました。

しかし、ホルムズ海峡を巡る緊張が意識されるなか、週明けにかけてじり安となり、22日早朝に24時間安値の6万3415ドルへ下押ししています。8時時点では6万3443ドルで推移しており、週末を通じて6万3300〜6万4600ドルのレンジの下限近くで新しい週に入った形です。

上値では6万4500〜6万4600ドル付近が戻りを抑え、下値では6万3300ドル付近がひとまずの支えとして意識された格好です。なお、週末は薄商いで、値が振れやすい地合いでした。

相場を動かした背景

ホルムズ海峡の再封鎖主張と地政学リスクの再燃

今回の戻りの鈍さを最も直接的に説明する材料は、中東情勢の再悪化です。

イランは6月20日、イスラエルによるレバノンへの攻撃を理由に、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を再び封鎖したと主張しました。一方、米国側はバンス副大統領が「封鎖の証拠はない」と否定しており、情報が交錯しています。直近まで進んでいた米イランの緊張緩和の流れが一転し、地政学リスクが再び意識される展開となりました。

ホルムズ海峡は世界の原油輸送の要であり、封鎖を巡る思惑は原油高とリスク回避につながりやすい材料です。週末のBTCは6万4000ドル台で踏みとどまったものの、こうしたヘッドラインへの警戒から積極的な買いは入りにくく、上値の重い地合いが続きました。関連報道の続報次第では、上下どちらにも振れやすい状況とみられます。

ビットコイン(BTC)テクニカル分析

日足チャート

日足では、現在値6万3426ドルがMA20(6万3727ドル)のすぐ下に位置し、MA50(7万2158ドル)、MA100(7万2335ドル)、MA200(7万6764ドル)も下回っています。上昇チャネルからの下放れが指摘されており、戻りの鈍い地合いが続いています。

中長期目線での上値メドは、まずMA20が位置する6万3700ドル前後、下値メドは6万3300ドル、さらに6万2272ドル(19日安値)から6万1900ドルが意識されます。

このMA20を終値で回復できないうちは戻り売りが優勢になりやすく、当面はレンジ下限での攻防が続きやすい状況です。

4時間足チャート

4時間足でも、現在値はMA20(6万3579ドル)、MA50(6万4553ドル)、MA100(6万3492ドル)、MA200(6万8494ドル)をすべて下回っています。ただし、6万3500ドル前後にMA20とMA100が集中しており、この水準を上回って定着できるかが目先の分岐点です。

割り込んだ場合は下値模索になりやすく、戻った場合はMA50が位置する6万4500ドル前後が上値の壁として意識されます。

1時間足チャート

1時間足も、現在値がMA20(6万4105ドル)、MA50(6万3932ドル)、MA100(6万3664ドル)、MA200(6万4550ドル)のすべてを下回り、戻りの鈍い展開です。

短期トレーダーが当日見るべきラインは、まず6万3700〜6万3900ドルのMA50・MA100を回復できるかどうかです。これを回復できれば6万4100〜6万4550ドルの戻りを試す一方、6万3300ドルを割り込むと一段安の余地が出てきます。

サポートは6万3300ドルと6万3000ドル、レジスタンスは6万3700〜6万3900ドル付近と6万4550ドルとなります。

デリバティブ動向

OI・清算動向

未決済建玉(OI)は増加しました。Binance先物では約24時間前の62.5億ドル(約9万7299BTC)から64.0億ドル(約10万0297BTC)へと積み上がっています。価格がじり安となるなかでのOI増加であり、地政学リスクをにらんだ新規ポジション(ショートを含む)が組まれた可能性がうかがえます。

資金調達率は+0.0068%とほぼ中立で、過熱感は限定的です。レンジ内のため大規模な清算は確認されていませんが、ポジションが積み上がるなかでの方向性待ちの状態です。短期トレードでは、流動性が低い時間帯にヘッドラインで急変動しやすい点に注意したいところです。

注目清算ライン

注目すべき清算ラインは、下方向が6万3300ドル割れから6万2272ドルにかけて、上方向が6万4500〜6万4600ドルにかけてです。ロング/ショート比率はグローバル口座ベースで1.5615、上位トレーダーの建玉ベースで1.2059となっています。

下値の6万3300ドルを割り込むとロングの清算が誘発され、下げが速まりやすい水準です。逆に6万4600ドルを上抜けるとショートの買い戻しが入りやすく、いずれの方向もホルムズ関連のヘッドライン次第で急に動きやすい点を意識しておきたいところです。

ETF動向

米現物BTC ETFのフローは流出基調が続いています。直近30日間で約63.5億ドルと上場以降で最大の純流出となり、6月18日も純流出約9670万ドル(IBIT主導)でした。6月17日は約3080万ドルの流出で、FidelityのFBTCのみ約1400万ドルの流入にとどまっています。

機関マネーの大規模な流出は下値を重くする構造的な要因です。フローが流入へ転じるかどうかが、相場の底入れを見極めるうえでの重要な手掛かりになります。

本日のデイトレ材料

最大の材料は木曜で、5月のコアPCEと1〜3月期GDP確報が同時に公表されます。あわせて6月24日にはマイクロンの決算が予定され、テック株を通じたリスク選好にも目を配っておきたいところです。

短期で最も警戒すべきは、ホルムズ海峡を巡るイランと米国の応酬の続報です。封鎖の有無を巡る報道が交錯しており、原油高やリスク回避に振れれば、薄商いのなかで値動きが大きくなりやすい状況です。短期の市場テーマは、この地政学ヘッドラインと、過去最大規模に膨らんだETF流出という需給の重し、そして週後半のPCEをにらんだ様子見の綱引きです。

上方向の焦点は6万3700〜6万3900ドルで、日足MA20と1時間足のMA50・MA100が重なる戻り売りの目安です。ここを回復できれば6万4500〜6万4600ドルが視野に入ります。下方向の焦点は6万3300ドルで、これを割り込むと6万3000ドル、さらに6万2272ドルから6万1900ドルが意識されます。短期トレーダーがまず見るべきは、6万3700ドルの回復可否と、6万3300ドルの攻防です。

まとめ

本日のBTCは、ホルムズ海峡の再封鎖を巡る地政学リスクの再燃を受けて戻りが鈍く、6万3000ドル台のレンジ下限で推移しています。日足では主要な移動平均線をすべて下回っており、過去最大規模のETF流出も下値を重くしています。

短期的には、上値6万3700ドル・下値6万3300ドルの攻防に加え、中東情勢のヘッドラインと木曜のPCEが相場の分岐点となります。戻りの鈍い地合いが続くなか、薄商いのなかでの急変動には警戒しておきたい一週間の入り口です。

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