Microsoftが新たなデータセンター設計を発表
マイクロソフトは、冷却に水を一切使用しない新たなデータセンター設計を発表した。この設計により、1つの施設あたり年間1億2500万リットル以上の水を節約できると見込まれている。AIの環境負荷が注目される中、同社はこの新技術を活用して持続可能な運用を目指す。
この新システムは、冷却水を「閉ループ」循環で再利用する仕組みで、冷却装置とサーバー間で水を循環させることで蒸発を防いでいる。マイクロソフトは、チップレベルの冷却技術を採用することで、正確な温度管理を実現しつつ水の使用を完全に排除できるとしている。
ただし、トイレやキッチンなどの施設内で必要な用途には水が使われる予定だ。この新しい冷却システムは、2026年からアリゾナ州とウィスコンシン州のデータセンターで試験運用を開始し、2027年には全面導入される予定である。
AIモデルや仮想通貨マイニング、さらには日常的なオンラインサービスにおいて、データセンターが消費する電力や水の量は以前から環境団体や研究者の間で懸念されてきた。
たとえば、ChatGPTが100語を書く際に約0.5リットルの水を消費し、ビットコイン1取引に必要な冷却水は家庭用プールを満たす量に相当すると報告されている。
マイクロソフトの新設計はこうした問題を軽減する可能性を秘めている一方で、同社は既存のデータセンターでは引き続き従来の空気冷却および水冷技術を使用するとしている。
マイクロソフトの収益は、AI搭載のAzure事業の成長により好調だが、大規模なAI関連投資が短期的な利益には結びつかない可能性も示唆されている。
それでも、環境負荷を減らす取り組みを通じて企業としての責任を果たしつつ、持続可能な成長を目指す姿勢が鮮明になっている。

