この世に出回っている金融資産は、「リスク資産」「安全資産」の2つに分類される。
リスク資産とは、高い利回りを期待できるが、元本が割れなどのリスクがある資産。 株式、投資信託、外国為替証拠金取引などが当てはまる。
一方安全資産とは、あらかじめ将来の収益が決まっている無リスク資産や、収益率に大きな変動がない安定した資産。銀行預金や国債などの債権、ゴールド(金)などが当てはまる。
ここで一つの疑問が上がってくる。ビットコインはリスク資産なのか、それとも安全資産なのか。
普通に考えればボラティリティが高い暗号資産(仮想通貨)は、"リスク資産”と考えられるが、「発行枚数が決まっている」「採掘にコストがかかる」などゴールドと同じ性質を持つことから“安全資産”ととらえる人もいる。
そして今年2019年はより一層ビットコインがゴールドと同じように、安全資産として認識されることが多い1年だった。
投資のアナリストを行う多くの会社や有名人が、ビットコインはゴールドとしての地位を確立しているとのレポートや発言を残している。
他にもいろいろとレポートは上がっているが、最も注目するべきニュースをピックアップした。
ここでの考察の軸としては以下が挙げられる。
これらが、ビットコインがリスク資産か安全資産かというのを探るために必要不可欠で、かつ分かりやすい指標となっている。
なかでもわかりやすい指標といえば、最初に挙げた「リスク資産市場との相関関係」にある。
上のグラフは今年7月頃のアメリカの株価、国債、金、それにビットコインの価格推移を示したものだ。
株価が大きく下落したタイミングで国債と金の価格が上がっていることが分かる。
ここまでは定石通りの展開だ。
株式市場の伸びが期待できなくなったとき、確実に資産を増やすことができる国債に資金が集まる。
また、株式に投資して資産を失うよりも価格の安定した金に資金を換えておいたほうがリスクが少ないとの思惑から金が買われる。
ブルームバーグ・インテリジェンス上級アナリストのマイク・マックグローン氏も、最近の相場では国債や金に加えてビットコインも買われるようになっていると指摘。
「ビットコインは世界経済の不確実性に対する逃避資産として卓越した能力を見せている」とビットコインの役割が明確になってきている。
直近では、ダウ平均や日経平均が高値を更新したことが話題になっている。
そのときのビットコイン市場はというと、かなり関心が薄れており、ボラティリティが低下した。
取引高も低下し、暗号資産(仮想通貨)市場から資金が抜けたように感じられた。
詳しくは以下を読んで欲しい。
https://coinotaku.com/news/articles/52621
ここまでの解説で、ビットコインが安全資産という認知を獲得している傾向があるのはわかったであろう。
では実際にこれを投資戦略として落とし込むとどうなるのか。
もうこれはシンプルに、中国の株式市場とアメリカの株式市場を見ておくというのに限る。
今一番大きい金融資産市場は株式市場だ。中でも世界を引っ張っているアメリカ・中国の動向は、全ての経済活動において重要なファクターとなっている。
ビットコインを安全資産と考える場合、以下のフローが想定される。
この仮定を信じるのであれば、今好調である株式市場が下落相場に転じたとき、ビットコインに資金が流れてくる。
それに先んじてビットコインを買うというのが戦略だ。
そしてその株式市場というのは、「ダウ平均」「上海総合指数」を見ておけば問題ないだろう。
2020年は暗号資産(仮想通貨)市場以外にも注目だ。
これは筆者の見解であり決してコインパートナーの考えではありません。投資を行う際は自分での調査が必要です。
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著者: CoinPartner 編集部 CoinPartner