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ビットコイン、一時8万4000ドル台に上昇|トランプ氏がロシアとウクライナのエネルギー停戦を表明

2026年10月12日 12:55  Arai Yu

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10月12日12時時点のビットコイン(BTC)は8万3836ドルで、24時間前の8万3097ドルから0.9%上昇しました。トランプ大統領がロシアとウクライナの「エネルギー停戦」を表明すると、BTCは売り持ちの清算を伴って上げ、2時台に8万4199ドルの高値を付けました。

値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート

BTCは11日の日中、8万2805〜8万3259ドルの狭い範囲で推移しました。12日0時30分から0時55分にかけて8万3150ドルから8万4000ドルまで1.0%上げ、2時台に24時間高値の8万4199ドルを付けています。その後は6時15分の8万3277ドルまで下げ、午前は8万3462〜8万4027ドルで推移しました。8万4000ドル前後では、0時55分以降に4回上値を抑えられています。

相場を動かした背景

トランプ大統領は米国時間11日の朝、Truth Socialに「直ちにロシアとウクライナの戦争でエネルギー停戦とする。両者は合意した。破るな」と投稿したと報じられました。停戦の中身や開始の時期は示されていません。ウクライナのゼレンスキー大統領は「私には初耳だ」と述べつつ、ロシアが合意すればウクライナも応じるとしたと伝えられています。ロシア側は確認しておらず、投稿の数時間後にロシアが発電所を攻撃したとの報道もあります。

BTCは12日0時30分から上げ始め、0時55分には5分足の出来高がそれまでの10倍以上に膨らむなかで8万4000ドルに届きました。24時間のBTC清算額4230万ドルのうち3541万ドルがショート(売り持ち)で、週末に積み上がった売り持ちの買い戻しが上げを押し上げたとみられます。週明けの原油市場では、ブレント原油が105.63ドルまで上げた後に102.33ドルまで下げており、停戦の表明を受けて下げたとの報道があります。ただし、9月にも同様の表明があり、その後も双方がエネルギー施設への攻撃を続けたと報じられています。

ビットコインテクニカル分析

日足チャート分析

日足では、8日に割り込んだ旧レンジの下限(8万2563ドル)を9日の終値で取り戻し、9月下旬からのレンジ(8万2563〜8万7396ドル)に戻りました。価格はMA50(8万1084ドル)の上にありますが、MA20(8万4140ドル)の手前で上値を抑えられています。MACDはシグナルを下回るものの、差は縮まっています。

上値メドはMA20の8万4140ドル、11日高値の8万4199ドル、その上でボリンジャーバンド上限の8万6280ドルです。下値メドは8万2563ドル、バンド下限の8万1999ドル、MA50の8万1084ドルです。

4時間足チャート分析

4時間足は反発の途中で、価格はMA20(8万2973ドル)の上にあり、MA50とMA100が重なる8万3990〜8万4079ドルに挑んでいます。価格はボリンジャーバンド上限(8万4005ドル)の近くにあり、MACDはシグナルを上回っています。上抜ければ8万4199ドルの高値が、割り込めばMA20の8万2973ドルとMA200の8万1991ドルが次のメドです。

1時間足チャート分析

1時間足では、価格がMA20(8万3519ドル)、MA50、MA100の上にあり、一目均衡表も三役好転(買いが優勢であることを示す形)となっています。一方で、MA200(8万3989ドル)から8万4199ドルの間では4回上値を抑えられ、MACDもシグナルとほぼ並んで上昇の勢いが鈍っています。サポートは、基準線とMA20がある8万3502〜8万3519ドル、8万3462ドル、8万3277ドルです。レジスタンスは8万3989ドル、8万4027ドル、8万4199ドルです。

デリバティブ動向

OI・清算動向

BTC先物の未決済建玉(OI)は521.8億ドルで、24時間で1.40%増えました。9日の64万4600BTCからは約2万1000BTC減っており、週末の間にポジションの整理が進んでいました。24時間のBTC清算額は4230万ドルで、うちショートが3541万ドルと8割超を占めています。Binanceのロング/ショート比率は9日の1.87から1.37へ下がり、資金調達率もBinanceで−0.0004%とマイナス圏にあることから、売り持ちが増えていたことがうかがえます。8万4199ドルを上抜ければ、残る売り持ちの買い戻しが上げを広げる可能性があります。

注目清算ライン

報道によると、8万2000〜8万4000ドルの帯には売り持ちが積み上がっていました。今回8万4000ドルを超えた際のショートの清算は約8300万ドルで、9月21日に同じ水準を抜けたとき(1時間で約2億6200万ドル)より小さかったとされます。オプションでは、12日満期の8万4000〜8万5000ドルのコールに売買が集まっており、満期の前後は8万4000ドル付近で値動きが荒くなる可能性があります。

ETF・需給動向

米国の現物BTC ETFは9日に2110万ドルの純流入となり、7日・8日の2日連続の流出(8日は確定値で2億4410万ドル)が止まりました。ただし上場来の日次平均(8300万ドルの流入)は下回り、先週5日間の合計は6億7890万ドルの純流出でした。週末の上げはETFが取引されていない時間に起きたもので、ETFの資金の流れとは結びついていません。大口の動きでは、保有が84万8000BTCと報じられているストラテジーのセイラー会長が11日に「オレンジ(BTC)を増やす余地は常にある」と投稿し、追加購入を示唆したと報じられています。

本日のデイトレ注目材料

本日は日本がスポーツの日、米国がコロンブス・デーの祝日で、FRBの統計の公表は13日に延期されています。予定は、18時30分の英中銀(BOE)ブリーデン副総裁の講演、21時50分のマン委員の講演、13日1時10分のハマック・クリーブランド連銀総裁の講演、8時50分の日本の企業物価指数(予想は前年比7.6%)です。短期的には、ロシアがエネルギー停戦を認めるかが焦点です。認めれば原油安とともに上げが続く可能性があり、否定すれば今回の上げを打ち消す可能性があります。ストラテジーの購入の開示は、13日以降になるとの見方が報じられています。

上方向は、8万4199ドルを1時間足の終値で上抜け、日足MA20(8万4140ドル)も上回ることが条件です。上抜ければ、残る売り持ちの買い戻しが続き、7日の始値の8万5550ドル、日足ボリンジャーバンド上限の8万6280ドルまで上げる余地があります。ロシアによる停戦の確認や原油の続落は、この動きを支える材料になり得ます。

下方向は、8万3462ドルと8万3277ドルを割り込むかが分かれ目です。割り込んだ場合の下値目標は、4時間足MA20の8万2973ドル、24時間安値の8万2805ドル、旧レンジ下限の8万2563ドルです。ロシアによる停戦の否定や原油の反発は、下抜けのきっかけになり得ます。

まとめ

BTCはトランプ大統領のエネルギー停戦の表明をきっかけに、売り持ちの清算を伴って上げました。旧レンジに戻ったうえで、日足MA20(8万4140ドル)に迫っています。8万4199ドルを上抜ければ8万5550ドルまで上げる余地があり、8万3277ドルを割り込めば8万2563ドルの旧レンジ下限が試されます。停戦の表明はまだロシアが確認していないため、本日はロシア側の反応と原油の動きによって、8万4000ドル台に定着できるかが決まります。

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