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ビットコイン、6万4000ドルの壁で伸び悩み|弱い米雇用が支えるも、FOMC議事要旨に警戒

2026年7月8日 09:19  7月8日 09:25  Arai Yu

※この記事には広告・PRが含まれます

ビットコイン(BTC)は7月8日朝の時点で約6万3300ドルで推移しています。直近24時間はやや戻して小幅高の横ばい圏です。

6月末に付けた21カ月ぶりの安値5万8000ドル付近からの戻り基調は続いており、その原動力は弱い米雇用統計を受けたFedの利下げ期待の再燃です。ただ、6万4000ドルの節目が重い抵抗として意識され、上値の重さも同時に確認される展開となっています。

値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート

直近24時間の高値は6万4244ドル、安値は6万2708ドルでした。

早朝から午前にかけての戻り局面で6万4244ドルまで買われたものの、6万4000〜6万4400ドルの価格帯で戻り売りに押され、6万2708ドルまで押し戻される場面がありました。反発の起点となった6万2700ドル前後では、買い戻しが入りやすい状況が確認されています。

1週間では8%前後の上昇となり、足元では6万4000ドルの節目を明確に回復できるかどうかが焦点となっています。

相場を動かした背景

弱い米6月雇用統計で利下げ期待が再燃

今回の戻りを主導したのは、6月の米雇用統計が市場予想を大きく下回ったことです。

非農業部門雇用者数は前月比プラス5.7万人と、市場予想のプラス11.5万人を大幅に下回り、5月分も4.3万人下方修正されました。失業率は4.2%でした。

この結果を受けて、2026年中のFedの追加利上げ確率は前日の54%から47%へ低下し、7月会合で金利が据え置かれる確率はCMEのデータで前日の約72%から80.2%へ上昇しました。金融緩和観測の高まりがリスク資産の買い戻しを促し、BTCは5万8000ドル台から6万4000ドル台まで水準を切り上げました。

ホルムズ海峡の地政学リスクと原油高

ホルムズ海峡付近でカタールのLNG船が攻撃されたと報じられ、原油価格は1バレル69ドルを超える水準へ上昇しました。原油高がインフレ観測を通じてFedの緩和シナリオを複雑にしかねないとの見方が、リスク選好の重しとして意識されています。

ビットコイン(BTC)テクニカル分析

日足チャート分析

日足では5万8000ドル台の安値から反発したものの、2023年以来初めて割り込んだ200週移動平均線が上値の抵抗として意識される展開です。中長期は調整局面が続いています。

上値のメドは6万4000ドル、その先に50日移動平均線が位置する約6万5800ドルが重しとして意識されます。下値のメドは6万2000ドルで、割り込むと6万ドルや5万8000ドルが視野に入ります。

4時間足チャート分析

4時間足では戻り基調が続く一方、勢いの鈍化を示すサインも出ています。価格が高値を切り上げる一方でRSIは高値を切り下げる弱気ダイバージェンスが確認され、MACDは強気を維持しているものの上向きの勢いは弱まっています。

上値では6万4000〜6万4400ドルが戻り売りに押されやすく、下値では6万2700ドルが押し目として意識されます。

1時間足チャート分析

1時間足では、6万4400ドル手前からの反落を受けて6万3000ドル台前半でのもみ合いが続いています。短期の移動平均線群は6万1500〜6万3000ドルに集束しており、近い下値の支持として意識されます。

当日見るべきラインは、上値が6万4000ドル、下値が6万2700ドルです。

デリバティブ動向

OI・清算動向

未決済建玉(OI)は約469億ドルで、とくにCME先物のOIは32カ月ぶりの低水準にあり、機関投資家の建玉の積み上がりは乏しい状況です。直近24時間の清算総額は約1億5100万ドルと限定的でした。

買いの厚みが乏しいなかでの戻りであるため、上値では戻り売りやヘッジが出やすく、値動きが一方向に振れやすい点には注意が必要です。

注目清算ライン

清算が集中しやすいのは、上方向が6万4500〜6万6000ドルのショート清算、下方向が6万1000〜6万1500ドルのロング清算です。

6万4000ドルを上抜ければショートの踏み上げが上昇を後押ししやすく、逆に6万2700ドルを割り込むと6万1000ドル台のロング清算が下げを加速させる可能性があります。どちらのラインが近づいた際も、清算連鎖で値幅が伸びやすい点には警戒が必要です。

ETF動向

米現物BTC ETFは、7月6日に約2億6570万ドルの純流入となり、うちIBIT(ブラックロック)が約2億940万ドルの流入でした。

6月に大幅な流出が続いたあと、7月に入って複数営業日にわたり資金が戻っており、この流入回帰が6万ドル台前半での反発を下支えしています。ETFの資金が流入を続けられるかどうかは、戻りの持続力を測るうえで引き続き重要なポイントです。

本日のデイトレ注目材料

本日の最大の注目材料は、7月9日2:00に公表されるFOMC議事要旨です。

今回の議事要旨は、ウォーシュ議長が金利据え置きを決め、年内の利下げをいったん想定から外した6月会合のものにあたります。足元の戻りは利下げ期待の再燃に支えられているだけに、議事要旨が想定よりも利下げに慎重なトーンを示せば、戻りの根拠が揺らぎかねない点には警戒が必要です。反対に、緩和に含みを持たせる内容であれば、リスク選好が一段と強まる可能性もあります。

あわせて日本時間7月8日22:30にはEIA週間原油在庫が発表されます。地政学リスクで原油が上昇している局面だけに、インフレ観測を通じた反応も意識しておきたいところです。

短期の焦点は、上方向が6万4000ドルです。ここを回復すれば6万4400ドル、さらに200週移動平均線や50日移動平均線が位置する6万5800ドル前後を試す展開が意識されます。下方向は24時間安値の6万2700ドルで、割り込むと6万1000〜6万1500ドルが次の支持帯となります。

まとめ

BTCは弱い米雇用統計を受けた利下げ期待を支えに5万8000ドル台から6万4000ドル台まで戻したものの、6万4000ドルの壁と米国内需要の弱さ、地政学・原油リスクが重なり、上値の重い展開が続いています。4時間足では価格とRSIの弱気ダイバージェンスも出ており、戻りの勢いは鈍りつつあります。

そして本日の相場を左右する最大の変数は、利下げ見送りを決めた6月会合のFOMC議事要旨です。ここでタカ派的なトーンが確認されれば、利下げ期待に支えられた足元の戻りが試される展開になりかねません。

まずは議事要旨を見極めるまで、6万4000ドルの上抜けか6万2700ドル割れか、どちらに傾くかを慎重に見守りたい一日です。

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