米上院の民主党議員5人は6月23日、トランプ家が関わる暗号資産(仮想通貨)企業「World Liberty Financial(WLFI)」へのUAE系投資を巡り、公聴会の即時開催を求める書簡を複数の委員会委員長に送付しました。
問題視されたのは、UAE国家安全保障顧問Sheikh Tahnoon bin Zayed Al Nahyanに関連する投資家が、約5億ドルでWLFIの49%株式を取得したとされる点です。投資は2025年1月の大統領就任式の4日前に成立し、Trump家族とWitkoff関連団体には2億1,800万ドルが前払いされたとされています。暗号資産企業への出資案件であると同時に、外国政府系資金と米政権の政策判断の距離が問われる事案として浮上しました。
書簡にはElizabeth Warren、Richard Blumenthal、Gary Peters、Richard Durbin、Ron Wydenの5議員が名を連ねました。宛先は銀行、司法、国土安全保障・政府問題、財政の各委員会の委員長で、関係者に対する誓約証言も求めています。
49%取得と2億1,800万ドル前払いの意味
書簡は、この取引を「米国政治で前例のない事態」と位置付けました。外国政府高官が、就任を控えた米大統領の企業に大きな持ち分を持つ構図になったためです。
対象となったWLFIは、トランプ家が関与する暗号資産事業です。今回の追及は、トークン価格や事業成長ではなく、所有構造と資金の流れに向けられています。株式の49%取得は、経営権の過半には届かないものの、経済的な利害関係としては極めて大きい水準です。
書簡に記載された内容では、投資は2025年1月の就任式4日前に成立しました。支払いのうち2億1,800万ドルは、Trump家族とWitkoff関連団体に前払いされたとされています。公聴会要請では、こうした支払いについて「誰が、いつ、何を知っていたのか」を誓約の下で説明させる必要があるとしました。
暗号資産市場の文脈で見ると、この問題は「政治家が関与する暗号資産企業に、外国政府系の資金がどこまで入れるのか」という線引きを改めて突き付けています。ブロックチェーン事業は資金移動が速く、出資やトークン取引の形も多様です。そのため、通常の企業献金や株式保有とは別の経路で影響力が及ぶ余地があるのではないか、という疑念が生じやすい構造があります。
参考元:coindesk
画像:shutterstock
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