暗号資産市場は5月26日から27日にかけて、主要3銘柄が揃って下落しました。週末に積み上がっていた米イラン合意進展への期待が、26日早朝のホルムズ海峡における米軍「自衛攻撃」報道で剥落。
日中もイラン側が空爆を「不誠実の表れ」と非難する報道が続き、リスクオフの売りが優勢となりました。27日朝にかけてBTCは7万5000ドル台へ沈み、ETH・XRPも追随する展開となっています。
ビットコイン、7万5000ドル台へ下落|米現物BTC ETF流出で上値の重い展開
ビットコイン、一時上昇するも7万5000ドル台へ下落
ビットコイン(BTC)は26日0時時点の7万7281ドル付近からスタートし、午前中には7万7664ドルまで上値を試しました。しかしホルムズ海峡で米中央軍がイランのミサイル発射拠点や機雷敷設艇を標的に「自衛攻撃」を実施したと報じられると、地政学リスクの再燃で売り圧力が拡大。約3.5億ドル規模のレバレッジ清算を伴い、BTCは7万6000ドル台へ下押しされました。
27日に7万7398ドルまで戻す場面もありましたが続かず、27日朝には期間安値の7万5636ドルを記録。執筆時点は7万5848ドル付近で、上値抵抗は7万7000ドル、下値メドは7万5000ドルの節目が意識されます。
イーサリアム、2100ドル割れで上値の重さが続く
イーサリアム(ETH)はBTCに連動する形で軟調に推移しました。26日朝までは2100ドル台を維持していましたが、米イラン軍事接触の報道を受けて売りが優勢となり、大台を割り込みました。
27日朝にかけては2070ドル台まで下値を切り下げ、現在は2076ドル付近で推移しています。前日比は約マイナス0.5%と下げ幅は限定的ですが、上値の重さが目立ち、反発材料に乏しい展開が続いています。
リップル、1.33ドル台まで下押し後に揉み合い
リップル(XRP)も同様に上値を抑えられる展開でした。期間序盤は1.34〜1.37ドル台でのレンジ推移でしたが、地政学リスクを嫌気した売りで26日午後以降は1.33ドル台まで下押しされました。
27日朝にかけても自律反発の動きは限定的で、現在は1.33ドル付近を維持。前日比はマイナス0.3%と3銘柄の中では下げ幅が小さいものの、買い戻しの動意は乏しい状況です。
ホルムズ海峡での米軍攻撃が合意期待を剥落させた
週末にかけてはトランプ大統領が米イラン交渉の進展を強調し、合意成立への期待が暗号資産を含むリスク資産を下支えしていました。しかし26日早朝、米中央軍がイランのミサイル発射拠点や機雷敷設艇に「自衛攻撃」を実施したと発表すると、合意期待は急速に後退。続いてイラン側が「不誠実と信頼性の欠如の表れ」と米国を非難する声明を出したことで、中東情勢の緊張再燃が改めて意識されました。
原油価格の上振れとインフレ高止まりへの警戒も重なり、薄商いの中でリスクオフの売りが優勢となりました。
次の焦点は5月29日のコアPCE
市場の次の焦点は、5月29日に発表される4月のコアPCEデフレーターです。ウォーシュ新FRB議長の就任週でもあり、結果次第ではFRBの利下げ観測が大きく揺れる可能性があります。
中東情勢ではトランプ大統領が「合意は近い」と発信する一方、イランの反発も続いており、ヘッドラインに左右される展開が続きそうです。BTCは7万5000ドルの下値支持、ETHは2050ドル、XRPは1.30ドルの維持が当面の焦点となります。
