米ナスダック上場のフォワード・インダストリーズは3月19日、自社が保有するソラナ(SOL)を担保にGalaxy Digitalから4000万ドルの融資を受け、2740万ドル相当(約43億円)の自社株買いを実施したと明らかにしました。
取得株数は616万4324株で、発行済み株式数を約7%減らす規模です。暗号資産(仮想通貨)を売却せずに資金を引き出し、株主還元に充てた事例として位置付けられます。
フォワード・インダストリーズは2026年3月時点で701万3536SOLを保有しており、企業によるSOL保有量としては世界最大です。今回の取引は、その保有資産を財務戦略に組み込む動きが一段進んだ形です。
SOLを売らずに資金化した融資で自社株買い
融資条件は年利3.4%、満期は約4.9カ月です。担保にはステーキング済みのSOLが使われました。この構造の特徴は、保有するSOLを市場で売却せずに流動性を確保できる点にあります。
売却すれば手元資金は増えますが、保有数量は減り、ステーキング報酬も失われます。担保融資であれば、資産を持ち続けながら資金だけを引き出せるため、暗号資産の保有戦略と資金調達を両立しやすくなります。
フォワード・インダストリーズは今回の資金のうち2740万ドルを使い、自社株を市場から買い戻しました。取得した616万4324株は、2025年11月に承認された上限10億ドルの自社株買いプログラムの一環です。
SEC提出資料では、この買い戻しによって1株当たりのSOL保有量が年換算で29%改善すると示されました。企業全体のSOL保有量を維持したまま発行済み株式数を減らすことで、1株当たりで見た暗号資産の裏付けを厚くする形です。株主にとっては、会社が持つSOLへの持分が相対的に高まる計算になります。
今回の取引は、暗号資産を単に保有する段階から、その資産を担保として活用する段階に移ったことを示しています。とくに相手先がGalaxy Digitalのような暗号資産金融に強い事業者である点は、Web3企業のバランスシートが伝統的なコーポレートファイナンスの手法と結び付き始めていることを映します。
参考元:globenewswire
画像:shutterstock
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