グーグル・クラウドは2026年10月28日、銀行が暗号資産(仮想通貨)の秘密鍵を複数環境に分散して保管・送金できる新サービス「Google Multi-Party Compute」を発表し、private previewを開始した。規制下の金融機関による暗号資産カストディで、単一障害点を避けながら取引ルールを適用できる仕組みとなる。
秘密鍵は2-of-3や5-of-7のように複数のシェアに分割し、銀行の自社ハードウェア、Google Cloud、他社クラウドなどに分散して保持する。署名に必要な閾値に満たなければ取引は実行できず、完全な秘密鍵を単一の環境や単一主体が保有しない設計で、Googleも平文の鍵にはアクセスできない。
取引の署名前には、Googleの機密実行環境「Google Confidential Space」内でポリシーエンジンが動作し、銀行が設定した支出上限や承認済み宛先などの条件を検証する。鍵の分散管理に加え、送金前に社内ルールを機械的に適用できる点が特徴となる。
サービスはニューヨークで開いた初のデジタル資産シンポジウムで公開された。署名方式はECDSAとEd25519に対応し、Solanaで使うEd25519署名への対応も近日中としている。
グーグル親会社のアルファベットは、同サービスを自社のEthereumとSolana資産の保護に使い始めている。
Google Cloudのデジタル資産戦略ディレクター、リッチ・ウィドマン氏はデジタル資産の採用とトークン化は転換点にあり、規制された金融機関がブロックチェーンとトークン化を採用し始める中、クライアント資産を保護するためのスケーラブルで実績あるインフラが必要だと述べた。
同サービスはprivate preview段階にあり、複数の設計パートナーや大手金融機関がテストしている。商用提供は2027年初頭を予定している。
参考元:coindesk
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