暗号資産取引所のBitMart(ビットマート)が、サービスの終了を発表しました。
2026年7月26日を皮切りに、新規登録や入金、取引が段階的に停止され、これまで通りBitMartを利用し続けることはできなくなります。口座に資産を預けたままにしていると、いずれ引き出せなくなるおそれもあります。
こうした発表を受けて、BitMartを使ってきた利用者の間では「資産をどこへ移せばいいのか」「どうやって送金すればいいのか」といった不安が広がっています。大切な資産を守るためには、出金の期限が来る前に、早めに移し先を決めて送金を済ませておくことが重要です。
本記事では、BitMart終了の背景と今後のスケジュールを整理したうえで、代わりの移し先として検討したい取引所と、実際の送金・出金の手順を、注意点とあわせてわかりやすく解説します。
BitMartのサービス終了について

BitMartは2026年7月26日、9年間の運営を経て事業を段階的に終了すると発表しました。同社は終了の理由を「運営環境や市場環境、今後の戦略的な方向性」によるものと説明するにとどめ、詳しい背景は明らかにしていません。
発表を受けて、同取引所の独自トークンであるBMXは24時間で約58%下落し、市場にも動揺が広がりました。
終了は段階的に進められます。主なスケジュールは以下のとおりです。
- 2026年7月26日 :新規登録・入金・新規注文の受付を停止
- 2026年8月26日 10:00:現物・デリバティブを含むすべての取引を終了
- 2026年8月26日 14:00:出金申請の推奨期限
- 2027年1月31日:プラットフォームの運営を終了
出金は運営終了まで受け付けるとされていますが、BitMartは2026年8月26日14時までに出金申請を提出するよう推奨しています。この期限を過ぎた申請は通常の出金とは別の「専用の処理手続き」に回され、いつ処理されるかは公表されていません。
BitMart、取引サービスを2026年8月終了へ|2027年1月末に運営停止
また出金にあたっては本人確認や送金先アドレスの審査などが強化されており、通常より時間がかかる場合があります。発表直後は、出金が「処理中」のまま長時間止まる、オンチェーン出金が保留になるといった報告も出ています。想定どおりに進まないことも見込んで、早めに手続きしておくと安心です。
どこへ乗り換える?代わりのおすすめ移行先
取引所のサービス終了にともなって資産を移すとき、まず気になるのが「次はどの取引所を使えばいいのか」という点でしょう。国内取引所という選択肢もありますが、レバレッジが2倍までに制限されていたり、取扱銘柄が少なかったりするため、これまでの取引環境に近い海外取引所へ移る人も少なくありません。
ここでは、移し先として使いやすい取引所を3社紹介します。
| 取引所名 | Bitget | MEXC | BTCC |
| ユーザー数 | 全世界1億2,000万人以上 | 全世界4,000万人以上 | 全世界1,016万人以上 |
| 最大レバレッジ | 125倍 | 200倍 | 500倍 |
| 取引手数料 | 現物:0.1%(BGB利用で20%割引) 先物:メイカー0.02%、テイカー0.06% | 現物:メイカー0%、テイカー0.05%(MX保有で最大50%割引) 先物:メイカー0%、テイカー0.01〜0.02% | 現物:メイカー0.20%、テイカー0.30% 先物:メイカー0.025%、テイカー0.045% |
| 入出金手数料 | 入金:無料 出金:ネットワークにより変動 | 入金:無料 出金:ネットワークにより変動 | 入金:無料 出金:ネットワークにより変動 |
取引所ごとに強みは異なります。取扱銘柄の多さや取引コスト、使いやすさなど、自分が重視したい点に合わせて選びましょう。それぞれの特徴を順に見ていきます。
Bitgetの概要や特徴

| 取引所名 | Bitget(ビットゲット) |
| 運営会社 | Bitget Limited |
| 設立日 | 2018年 |
| ユーザー数 | 全世界1億2,000万人以上 |
| ガバナンストークン | Bitget Token(BGB) |
| 最大レバレッジ | 125倍 |
| 取引手数料 | 現物取引:メイカー・テイカー共に0.1%(BGB利用で20%割引) 先物取引(無期限):メイカー0.02%、テイカー0.06% |
| 主な提供サービス | 現物取引 先物取引 コピートレード 自動売買 Bitget Earn |
| 入出金手数料 | 仮想通貨入金:無料 仮想通貨出金:通貨・ネットワークにより異なる |
| 日本語サポート | 日本語対応あり ・24時間365日のチャットサポート |
Bitgetは2018年に設立された海外の暗号資産取引所です。2026年時点で全世界1億2,000万人以上が利用する世界第2位規模の取引所へと成長しており、豊富な取扱銘柄と充実した取引環境が特徴です。
最大125倍の高レバレッジ先物取引に対応し、なかでも業界トップクラスの「コピートレード」機能が大きな強みです。16万人を超えるプロトレーダーの取引を自動でコピーでき、現物・先物のどちらでも利用できます。
MEXCの概要や特徴

| 取引所名 | MEXC(エムイーエックスシー) |
| 運営会社 | MEXC Global |
| 設立日 | 2018年 |
| ユーザー数 | 全世界4,000万人以上 |
| ガバナンストークン | MX(エムエックス) |
| 最大レバレッジ | 200倍 |
| 取引手数料 | 現物取引:メイカー0%、テイカー0.05%(MX保有で最大50%割引) 先物取引:メイカー0%、テイカー0.01%〜0.02% |
| 主な提供サービス | 現物取引 先物取引 Kickstarter コピートレード MEXC Earn |
| 入出金手数料 | 仮想通貨入金:無料 仮想通貨出金:通貨・ネットワークにより異なる |
| 日本語サポート | 日本語対応あり ・24時間365日のチャットサポート |
MEXCは2018年に設立された海外の暗号資産取引所です。2026年時点で全世界4,000万人以上が利用し、3,000種類以上という業界トップクラスの取扱銘柄数を誇ります。
最大の特徴は、新規トークンの上場スピードの速さです。大手取引所が慎重に判断する初期段階のプロジェクトも積極的に取り扱っています。取引コストも優秀で、現物・先物ともにメイカー手数料0%、テイカー手数料0.05%という業界最安水準を実現しており、最大200倍のレバレッジにも対応しています。
BTCCの概要や特徴

| 取引所名 | BTCC(ビーティーシーシー) |
| 運営会社 | BTCC(旧BTC China) |
| 設立日 | 2011年 |
| ユーザー数 | 全世界1,016万人以上 |
| 最大レバレッジ | 500倍 |
| 取引手数料 | 現物取引:メイカー0.20%、テイカー0.30% 先物取引:メイカー0.025%、テイカー0.045% |
| 主な提供サービス | 現物取引 先物取引 トークン化資産取引(株式・コモディティ) コピートレード |
| 入出金手数料 | 仮想通貨入金: 無料 仮想通貨出金: 通貨・ネットワークにより異なる |
| 日本語サポート | 日本語対応あり ・24時間365日のチャットサポート |
BTCCは2011年に設立された海外の暗号資産取引所です。2026年時点で全世界1,016万人以上が利用しており、ビットコインの黎明期から14年以上にわたって運営を続け、その間ハッキングによる資産流出事故ゼロという実績を持ちます。
最大の魅力は、業界最高水準となる最大500倍のレバレッジです。ゴールドやテスラ株といったトークン化資産も取引でき、USDTを保有したまま伝統的な金融資産へ分散投資することも可能です。老舗ならではの信頼性と、ハイレバレッジ取引を重視する人に向いています。
BitMartから暗号資産を移行する方法
ここからは、実際の送金手順をMEXCを例に解説します。Bitgetなど他の取引所へ移す場合も、基本的な流れは同じです。
それでは、3つのステップに分けて説明します。
STEP 1: MEXCの口座を開設する
MEXCへ送るには、まず受け取り側となるMEXCの口座が必要です。まだ持っていない場合は、先に開設しておきましょう。
口座開設は次の2ステップで完了します。
- アカウント作成:MEXC公式サイトで、メールアドレスか携帯電話番号とパスワードを登録します。Google・Apple ID・Telegramのアカウントでも登録できます。
- 本人確認(KYC):運転免許証・マイナンバーカード・パスポートのいずれかを提出します。審査は早ければ数十分ほど、長くても数時間程度で終わります。
画像付きの詳しい開設手順は、以下の記事で紹介しています。
→ MEXCの口座開設方法を詳しく見る
STEP 2: MEXCで入金アドレスを取得する
最初に、受け取り側のMEXCで入金用アドレスを用意します。
1. ログインしたら、画面右上の「ウォレット」にカーソルを合わせ、「概要」を開きます。

2. 「入金」ボタンをクリックし、表示された方法の中から「オンチェーン入金」を選びます。

3. 送金する通貨とネットワークを指定します
- 入金したい暗号資産として、今回は「BTC」を選択します
- ネットワークは「BTC」を選択(MEXCではBTCでもBEP20など複数のネットワークが表示される場合があります。BitMart側で選ぶネットワークと必ず一致させてください。USDTやXRPなど他の暗号資産を送金する場合も、利用可能なネットワークの一覧から一致するものを選択してください)

4. 画面に出た入金アドレスを「コピー」します。XRPのようにMemo(タグ)が併記される通貨では、アドレスとMemoの両方を控えておきましょう。

STEP 3: BitMartから出金手続きを実行する
次に、BitMart側から実際に出金(送金)の手続きを行います。あらかじめ本人確認(KYC)と2段階認証を済ませておきましょう。先物ウォレットに資金がある場合は、先に現物ウォレットへ振り替えておきます。
1. BitMartにログインし、画面右上のメールアドレスにカーソルを合わせて「出金」を選択します(アプリの場合は「アセット」→「出金」)。
2. 送金する暗号資産(今回はBTC)を選び、「Send via Crypto Network(オンチェーン送金)」を選択して、必要情報を入力します
- ウォレットアドレス:STEP 2でMEXCからコピーした入金アドレスを貼り付け
- ネットワーク:STEP 2でMEXC側で選択したのと同じネットワークを選択
- Memo:XRPなど必要な暗号資産のみ、MEXCで表示されたものを入力
- 数量:送金したいBTCの数量を入力(実際に届く額は手数料を差し引いた額。画面に手数料と着金額が表示されます)
すべての情報を入力したら、「出金」をクリックします。
3. 「出金」をクリックすると、以下のセキュリティ認証を求められます。
- Google認証(2FA):認証アプリを使用して取得した6桁の認証コードを入力します
- メール確認コード:登録メールアドレス(設定している場合はSMSも)に届いた認証コードを入力します
すべての認証コードを正しく入力したら送信し、送金を実行します。これでBitMartからMEXCへのBTC送金手続きは完了です。
送金時の重要な注意点
送金を安全に終えるために、次の点は必ず押さえておきましょう。
ネットワークの一致を確認する
送金元のBitMartと送金先のMEXCで、選ぶネットワークは必ずそろえてください。ここが食い違うと着金せず、取り戻すことができなくなります。MEXCで指定したものと同じネットワークを、BitMart側でも選ぶことが何より大切です。
暗号資産によってネットワーク選択肢が異なる
今回はBTCを例に解説しましたが、BTCでもMEXC側にはBEP20など複数のネットワークが用意されている場合があります。送金元で選べるネットワークと送金先で選ぶネットワークは必ず一致させてください。USDTやXRPなど他の暗号資産を送金する場合は、選択できるネットワークの種類がさらに増えます。特にUSDTはTRC20・ERC20・BEP20などがあり、間違えると資産を失う原因になります。
また、XRP・XLM・ATOMなどはアドレスに加えてMemoの入力が必須で、忘れると着金しないため注意してください。
アドレスの全文字を確認する
入金アドレスはたった1文字違うだけで、まったく別の宛先になってしまいます。必ずコピー&ペーストで入力し、貼り付けたあとも全文字を目で見て確かめましょう。
少額テスト送金を実施する
はじめての送金や大きな金額を動かすときは、いきなり全額を送らず、まず0.001 BTC程度の少額でテストするのがおすすめです。MEXCに着金したのを確認してから、残りを送りましょう。終了に向けて処理が遅れることもあるため、確認の時間には余裕を持たせてください。
出金履歴は確定申告のために保存する
送金がすべて終わったら、出金履歴をダウンロードして保管しておきます。確定申告の損益計算で必要になるためです。BitMartは終了後に履歴を取り出せなくなる恐れがあるので、資産の移動と同じタイミングで早めに保存しておくと安心です。
まとめ:慣れてからも毎回確認を怠らない
BitMartからMEXCへのBTC送金は、手順どおりに進めれば初めてでも安全に行えます。BitMartは終了が決まっているため、資産が残っている方は時間に余裕を持って早めに動きましょう。
要点を整理すると:
- MEXCで正しいネットワークと暗号資産を選んで入金アドレス(必要ならMemo)を取得
- BitMartで同じネットワークを選び、アドレスを正確に入力して出金
- 先物の資金は現物ウォレットへ移してから出金
- 送金履歴は税金計算のために必ず保存
ネットワークの一致・アドレスの全文字確認・少額テストの3点さえ守れば、送金は安全です。操作に慣れても、毎回この確認を欠かさないようにしてください。