米リップルのブラッド・ガーリングハウスCEOが、2020年12月の米証券取引委員会(SEC)による提訴後、会社の閉鎖を真剣に検討していたと明らかにしました。共同創業者のクリス・ラーセン氏と協議し、リップルが保有するXRPを株主に按分して分配したうえで事業をたたむ案まで俎上に載っていたといいます。最終的には法廷闘争を選び、4年間で約1億5,000万ドルがかかったと説明しました。
ガーリングハウス氏は、KU School of Businessのインタビュー番組「KU Hustle」で当時を振り返り、「SECに訴えられたとき、会社を閉じることをほとんど決めかけていた」と語りました。政府は「無限の権力と資源」を持っていると感じており、「会社を閉じる方が容易だった」とも述べています。
検討されていた案は、単なる事業縮小ではありませんでした。リップルが保有するXRPを株主に比例配分し、会社側には資産が残っていないとSECに伝える選択肢があったと説明しています。訴訟対応を続けるよりも、法人そのものを閉じる方が現実的だったと受け止めていたことがうかがえます。
一方で、この判断は実行されませんでした。理由として挙げたのが雇用です。ガーリングハウス氏は、会社を閉じれば数百人規模の雇用が失われると考え、撤退ではなく争う道を選んだと話しました。
SEC提訴が迫った閉鎖判断と訴訟コスト
この発言が示すのは、暗号資産(仮想通貨)企業にとって規制当局との訴訟が、事業継続そのものを左右し得る負担だという点です。とりわけ提訴後の段階では、勝敗だけでなく、経営資源をどこまで耐えられるかが経営判断の中心になるとみられます。リップルほどの規模の企業でも、閉鎖が現実的な選択肢として浮上していたことになります。
費用面でも負担は大きく、4年間の法廷闘争には約1.5億ドルがかかりました。暗号資産業界では、規制対応費用は事業コストとして語られることが多いものの、ここまでの金額になると、資金調達力や保有資産だけでなく、経営陣がどこまで継続を選ぶかが企業価値に直結するとみられます。
今回の内容は、XRPそのものの設計やXRP Ledgerの稼働状況ではなく、あくまでリップル社の経営判断に関する発言です。XRP保有者全体への直接措置ではなく、会社が保有する資産を株主にどう配分するかという、提訴後に検討された社内案として位置付けられます。
インタビュー動画は2026年7月ごろに公開されたとみられ、複数の暗号資産メディアが同じ内容を報じました。2020年末の提訴後、リップル内部では撤退と抗戦が天秤にかけられていたことが、経営トップの発言で具体的に示された形です。
参考元:Cryptoslate
画像:Shutterstock
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