米下院歳入委員会は6月9日、暗号資産(仮想通貨)の課税を巡る立法公聴会を開き、共和党提出6本と民主党の討議草案1本の計7本を審議しました。法案群には、小口決済の非課税枠やマイニング・ステーキング報酬の課税時期の明確化・繰延べなど、業界が求めてきた論点が並びます。
これに対し、民主党側は一部規定が一般的な税原則から外れているとして慎重姿勢を示し、超党派での制度設計の難しさが浮かび上がりました。
小口非課税や課税繰延べを並べた7法案に慎重論
審議対象となった7本には、暗号資産の日常的な少額利用に配慮した小口取引の非課税枠の設定、マイニングやステーキング報酬に対する課税タイミングの明確化と繰延べ、ウォッシュセール規制の暗号資産への適用、慈善寄付の扱い、自発的開示プログラム、既存の租税回避防止規定の適用などが盛り込まれました。
いずれも、暗号資産の税務処理が株式や外貨と比べて分かりにくく、利用者や事業者の事務負担が重いという問題意識を踏まえた内容です。少額決済まで逐一課税対象として計算する現行の扱いは、暗号資産を支払い手段として使いにくくする要因になってきました。報酬受領時に課税関係が生じるマイニングやステーキングも、価格変動の大きい資産特有の負担を抱えています。
ただ、公聴会では制度の方向性に一定の理解が示される一方、税制全体との整合性をどう保つかが争点になりました。民主党筆頭議員のリチャード・ニール氏は、法案を「合理的」と評価しつつも、一部は「一般的な税原則から大きく外れている」と指摘しました。両党に健全な懐疑心があるとの認識も示し、暗号資産だけを特別扱いする制度設計には距離を置く姿勢を明確にしました。
このやり取りが示したのは、業界の不満を和らげる修正と、税制の公平性を守る原則の間になお隔たりがあるという点です。利用者にとっては使い勝手の改善につながる条項でも、議会では租税上の例外措置として厳しく見られる構図が続いています。
参考元:cointelegraph
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