暗号資産(仮想通貨)市場は5月6日から5月7日にかけてリスクオンの流れが継続しました。トランプ米大統領が5月5日にホルムズ海峡での船舶護衛作戦「プロジェクト・フリーダム」の一時停止を発表し、米イラン交渉の進展が示されたことで、地政学的なテールリスクが後退しました。
数か月にわたって相場の重しとなってきた中東情勢への懸念が和らいだことで、リスク資産全般に資金が戻る展開となり、ビットコイン(BTC)は1月末以来となる8万2000ドル台を回復しました。
ビットコイン、8万2000ドル台まで上昇|米イラン和平進展と原油急落でリスクオン拡大
ビットコイン、下降トレンド上抜け8万2400ドルへ

ビットコインは5月6日0時時点で8万500ドル付近で推移していましたが、米株式市場の取引時間帯にかけて買いが強まり一時8万2400ドル付近まで上昇しました。
1月31日以来の高値水準で、数か月にわたって上値を抑えてきた長期の下降トレンドラインを上抜ける形となりました。
次の節目として、200日移動平均線が位置する8万2000ドル台前半の壁を本格的に突破できるかが意識されており、上方向では8万5000ドルが次のターゲットとして注目されます。
イーサリアム、2400ドル台を回復

イーサリアムもBTCの上昇に連動し、5月6日朝に2360ドル付近から2412ドル付近まで値を伸ばしました。4月27日以来の高値水準で、4月安値からの戻り基調を維持しています。5月7日午前11時時点では2390ドル付近で推移しています。
50日移動平均線と200日移動平均線が近接した抵抗帯を上抜けたことは、テクニカル面では前向きなシグナルとされています。下方向では2300ドル付近のサポート維持が引き続き焦点となります。
リップル、1.40ドル台で底堅くもレンジ内推移

XRPは1.40〜1.42ドルの狭いレンジで推移しました。BTC・ETHの上昇に伴って一定の買いは入ったものの、3か月以上続く1.35〜1.45ドルのレンジを抜けるほどの勢いはなく、5月7日午前の時点では1.42ドル付近で推移しています。
5月7日にはGraniteSharesによる3倍レバレッジXRP ETFのナスダック上場が予定されており、市場参加者の関心を集めています。上方向では1.45ドルの抵抗突破、下方向では1.38〜1.40ドルのサポート維持が当面の焦点です。
トランプ大統領が中東軍事作戦を一時停止
トランプ大統領は5月5日、ホルムズ海峡での船舶護衛作戦「プロジェクト・フリーダム」の一時停止を自身のTruth Socialで発表しました。パキスタンなど関係国の要請とイランとの交渉進展を理由に挙げ、最終合意に向けて「実質的な進展があった」との認識を示しました。
発表直後にビットコインは8万ドルを突破していましたが、今回の一時停止発表で地政学的緊張がさらに緩和されたとの見方が広がりました。
中東情勢への警戒からリスク資産に乗っていた「テールリスクプレミアム」が剥落したことが、5月6日の上昇を後押しした構図です。
5月8日の米雇用統計が次の試金石
市場の視線は5月8日に発表される米雇用統計に向かっています。雇用市場の状況次第ではFRBの金融政策スタンスを巡る見方が変わる可能性があり、リスク資産全体の方向感に影響を与えそうです。
BTCは8万2000ドルを明確に上抜けて200日移動平均線を上回り続けられるか、ETHは2400ドルを回復したうえで2450ドルの抵抗を突破できるか、XRPは1.45ドル超えの攻防が、それぞれ今後の方向感を左右しそうです。
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