4月5日から6日にかけての暗号資産(仮想通貨)市場は、中東情勢の緊迫化を背景に伝統的市場がリスクオフに傾く中、ビットコイン(BTC)が株式や原油とは対照的な値動きを見せました。
地政学的な不確実性が高まる局面で、国家や特定の金融機関に依存しない資産としてのビットコインへの需要が改めて意識された形です。
BTC価格6万9000ドル台上昇、イラン情勢緊迫化で仮想通貨反発
ビットコイン、リスクオフで6万9000ドル台回復

4月5日、ビットコインは6万6000〜6万7000ドル台での横ばい推移が続いていました。同日、トランプ大統領がTruth Socialに「4月7日(火)までにホルムズ海峡を再開しなければ、イランの発電所や橋梁を攻撃する」と最後通牒を投稿。これを受けてS&P500先物やNasdaqが下落し、WTI原油先物が一時2.7%急騰するなど伝統的市場は典型的なリスクオフの反応を示しました。
しかしビットコインはこの動きに逆行し、4月6日早朝にかけて急騰。6万9000〜6万9200ドル台を回復し、4月6日10時時点では6万8873〜6万9200ドル付近で推移しています。
イーサリアム急騰、2100ドル台まで回復

イーサリアムは4月5日に2035〜2070ドル付近で軟調に推移していましたが、4月6日早朝にビットコインと連動して急騰し、2135ドル付近まで上昇しました。4月6日10時時点では2117〜2118ドル付近で推移しており、過去24時間の上昇率は約2.9%です。
なお、イーサリアム財団が7万ETHのステーキング目標を達成したとのニュースも同時期に伝わっており、ネットワークへの長期的なコミットメントを示すものとして市場に受け止められました。
リップル、1.34ドル付近まで上昇

リップルは4月5日に1.29〜1.32ドル付近で軟調な推移が続いていましたが、4月6日早朝にBTC・ETHと連動して急騰し、1.34ドル付近まで上昇しました。
4月6日10時時点では1.32〜1.33ドル付近で推移しており、過去24時間の上昇率は約1.0〜1.3%です。上昇幅はBTC・ETHと比べると限定的で、地政学リスクへの感応度の違いが出た形となりました。
トランプ大統領のイラン警告で安全資産性に注目
今回の値動きで最も意識されたのは、トランプ大統領のイランへの最後通牒です。4月5日のイースター日曜日、大統領はTruth Socialに「4月7日(火)までにホルムズ海峡の封鎖を解除しなければ、発電所や橋梁への攻撃に直面することになる」と投稿しました。
ホルムズ海峡は世界の石油供給量の約20%を担う要衝であり、この投稿を受けてエネルギー市場と株式市場は即座にリスクオフの反応を示しました。一方でビットコインは逆行高となり、「デジタル安全資産」としての側面が改めて注目される展開となっています。
ただし、BTCが真の安全資産として機能しているのか、あるいは一時的な資金の逃避先として意識されているに過ぎないのかについては、市場参加者の間でも見方が分かれており、今後の値動きを見極める必要があります。
次の注目材料
最大の焦点は、4月7日(火)に迫るトランプ大統領のイランへの最後通牒期限です。ホルムズ海峡が再開されるか否か、あるいは米軍によるイランへの攻撃が実施されるかどうかで、相場は急変する可能性があります。
ビットコインは7万ドルの大台突破が実現すれば、ショートカバーを巻き込んだ上昇が加速しやすい状況です。一方、下方向では6万5000ドル割れの急落時のサポート崩れには注意が必要です。
また、イーサリアムは2135ドル付近と2100ドル付近、リップル(XRP)は1.34ドル付近と1.32ドル付近がそれぞれ短期的な価格ラインとして意識されます。
また、4月6日夜には米ISM非製造業景況指数の発表が予定されており、マクロ環境の変化を確認する機会となります。4月8日(水)にはFOMCの3月議事録、4月10日(金)には米3月CPIの発表も控えており、地政学リスクとマクロ指標が複合的に相場を動かす週となりそうです。
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