国内初の取り組み、ナッジカードがクレジットカード返済にステーブルコインJPYCを導入へ
サービスの概要
ナッジ株式会社が発行するクレジットカード「ナッジカード」は、2025年10月を目処に、クレジットカード利用分の返済にステーブルコイン「JPYC」を利用できる新サービスを開始する予定です。これは、日本国内で初めての「クレジットカード返済におけるステーブルコインの活用事例」となります。
このサービスは、JPYC株式会社が発行を予定している日本円連動型のステーブルコイン「JPYC」を使い、ナッジカードの返済をウォレットからのオンチェーン送金によって行えるようにするものです。利用者は、JPYCを自身のPolygonチェーン対応ウォレットからナッジが指定するアドレスに送金することで、カード利用代金の返済を完了できます。
サービス開始時点では一部の限定ユーザーを対象に提供される予定であり、対象チェーンはPolygonからスタートします。
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JPYCとは
JPYCは、JPYC株式会社が発行を計画している日本円連動のステーブルコインです。1JPYC=1円での安定した価値を持ち、Ethereum、Avalanche、Polygonの3つのチェーンでの発行が予定されています。
また、JPYC株式会社は2025年8月に資金決済法上の「資金移動業者」としての登録を完了しており、法的な整備を経てのステーブルコイン発行となる見込みです。裏付け資産としては預貯金や日本国債などが想定されており、信頼性の高い設計となっています。
なぜ意義があるのか
ユーザーの利便性向上
今回の導入により、JPYCを保有するユーザーは銀行振込や口座引き落とし以外にも、仮想通貨ウォレットからの返済という選択肢を得ることができます。JPYCを日常的に利用するユーザーにとっては、資産を銀行に移すことなくスムーズにカード返済が可能となります。
ステーブルコインの実用性拡大
これまでステーブルコインは、仮想通貨間の取引や国際送金など限られた用途が中心でしたが、今回の事例のように「生活に密着した金融サービス」との統合が進むことで、実経済との結びつきが強化されると考えられます。
規制と法整備の反映
資金移動業者としての登録を取得している点や、日本円建てでの発行という点から、法的な裏付けも強化されています。これは国内におけるステーブルコインの信頼性向上にもつながる重要なポイントです。
今後の課題と展望
技術的なハードル
ユーザーがPolygonチェーン上のウォレットを保有し、送金操作を正しく行う必要があります。秘密鍵の管理、ガス代の支払い、誤送信リスクなど、Web3に不慣れな一般利用者にとってはハードルが残る部分もあります。
ユーザー拡大への対応
初期段階ではユーザーが限定されるため、今後はEthereumやAvalancheなど他のチェーンへの対応、すべてのナッジカード会員への開放など、段階的な拡張が期待されます。また、他のカード会社や決済事業者が同様の機能を導入する可能性もあります。
安定運用と信頼確保
ステーブルコインとはいえ、その価値安定性や裏付け資産の管理体制、チェーンのトラブル時の対応など、運用面の安定性確保が不可欠です。今後のサービス成長においては、ユーザーと規制当局双方の信頼を維持する仕組みが求められます。
考察
今回のナッジカードとJPYCによる「クレジットカード返済×ステーブルコイン」の取り組みは、日本のWeb3文脈において重要なマイルストーンとなる可能性があります。日常的な金融サービスにブロックチェーン技術が組み込まれることで、ステーブルコインが「持っているだけ」の資産から「使える」インフラへと変化していく契機となるでしょう。
もちろん、技術面・制度面・ユーザーリテラシー面など、解決すべき課題は多く存在しますが、こうした実装例が現れることで、日本国内におけるステーブルコインの理解と普及は確実に前進すると考えられます。
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