6月25日の早朝、TRONは同日をイーサリアムネットワークからトロンメインネットワークに移行する独立記念日と謳い、メインネット上にジェネシスブロックローンチの宣言を公式にしました。そしてTRON財団Twitter上で「ブロックチェーン大学」創設に関するビデオを掲載しています。Tronics Universityと呼ばれる約30秒の短いビデオでは、分散型教育機関を利益あるものとして支持する姿勢とともに、ブロックチェーンと提携したテクノロジーの未来​に関して言及しています。

TRONは非中央集権的な教育を行う大学の設立を目指す

非中央集権的な世界に向けた教育を実行する上で、このビデオでは暗号資産(仮想通貨)初心者に向けて「ブロックチェーンとは何か?」「Dappsとは何か?」といった質問を投げかけており、TRONはユーザーが暗号資産(仮想通貨)とブロックチェーンを理解するための扉を創設するようです。その上でTRON独立記念日はオンラインメディアのリフォームを目的とした暗号資産(仮想通貨)ベースのプラットフォームであるメインネットの出発点を強調しています。大多数の人々がTRONはゲームやSNSなどの人気のエンターテイメントをターゲットにしていると考えていましたが、同社は同時に教育の方向にも向かっており、Tronics Universityは先ほど述べたメインネットを通じて提供されるサービスとなっています。また、ビデオ内では「大学は自由、そして学習の場であるべきだ」というBenjamin Disraeli​の言葉を引用しており、同大学はリベラルな教育を展開するようです。

さらに、ビデオは「earn to learn(学ぶために獲得する)」というフレーズで終わっており、ユーザーが大学に参加するための報酬システムを導入する可能性があることを示唆しています。年が経つにつれてコストが増加していく一般的な教育モデルとは対照的に、TRONはTRXベースの少額の支払いで生徒を魅了し、メインネット上で教育水準の設定を行おうとしています。さらに1つの取引で0.00001TRXを消費するTRXトランザクションの有用性を考えると,​TRONは「マイクロペイメント」を導入できるため、課題をこなすことなどの努力に対してリアルタイムで報酬支払いをすることができます。そのほかにも同社はブロックチェーンと暗号資産(仮想通貨)のある程度の熟練度に到達などにもTRX報酬を支払う可能性があるようです。CEOのJustin Sun氏とTRON財団はProject Genesisと呼ばれるTRONのコインバーンシステムによる新しい通貨の創出に加えてメインネット上でのTRXの開発を促進する報酬ファンドの一部として200億ドルに相当するTRXを用意していることは周知の事実です。そしてTronics Universityは教育ポータルとしてのメインネットプラットフォームに関心を集め、暗号資産(仮想通貨)業界に幅広く刺激を与えることに報酬を与えることから、そのファンドの拡張になる可能性があります。

暗号資産(仮想通貨)の非中央集権性という性質を考慮すると、TRON財団は将来的にTronics Univeraityメインネットへの移行の基礎を築くことができるでしょう。そして学習と生徒を魅了するために立てられたモデルはアウトサイドデベロッパーや非中央集権学習ポータルの立ち上げを試みている人たちによって検討されるようになるのではないでしょうか。ブロックチェーンはTRONチームが教育事業を始めるにあたって最も筋の通った議論の的であると同時に、さらなる知識の普及の扉を開ける鍵になっています。インターネットが世界的に普及しているため、低コストのデジタルベース教育は長い間、未開発のリソースをとなっていましたが、今回のTRON財団の働きが良い前例となるかもしれません。

コインパートナーの見解

​最近はブラックチェーン運用のユースケースが多いですが、今回のような大学を設立するというのは初めての例となっています。25日午前一時にはここ二ヶ月で最低値を記録した同通貨ですが、今日の午前中には価格は回復傾向を見せており、同ニュースの影響もないわけではなさそうです。

これまでに類を見ない実用例なので今後どういう展望を見せるかはわかりませんが、2018年秋に開校を予定しているなど具体性のあるプランになっています。もしこの事業が実際に行われるのであれば、ブロックチェーンをはじめとした暗号資産(仮想通貨)の価値や将来性を幅広く普及する上でこの上ないツールになるのではないでしょうか。