コンセンサス2018は「信念」を強める会議に

​ウォール・ストリートの暗号資産(仮想通貨)アナリストであるTom Lee氏は予想に反してコンセンサス2018後にビットコインが急落したことについて「非常に失望している」と発言しました。コンセンサス2018は今週初めの5月14~16日に開催され、参加者数は前回の三倍以上にもなっており、暗号資産(仮想通貨)及びブロックチェーンへの関心が高まていることは明らかになっています。関心が高まっていることを理由にLee氏は先週、BTC価格が10~70%の上昇を起こすだろうと予言しましたが、残念ながら実現されませんでした。Lee氏はビットコインや他の暗号通貨が先週一週間で値上げを起こさなかった理由について、自身の考えをTwitterで語りました。同氏はこの一週間が会議中の様々な制度的採用やインフラ発展を含めた「暗号資産(仮想通貨)にとってポジテブなニュースが続いた週」であったと述べた上で、持論を展開しています。

当初の予想に反して、5月20日から25日にかけて1.35倍の価格上昇が起こった昨年のような会議の余波は見られませんでした。昨年は価格が$2000前後から$2700の高値まで上昇し、最終的には$2500に落ち着きましたが、今年はコンセンサス会議前に下落市場になったまま回復しませんでしたが、ここ一週間では$8200前後を維持しました。

Lee氏によると、この原因としては暗号資産(仮想通貨)は規制リスク金融機関からの敵対的な被害に苦しんでいたからであり、コンセンサス会議は暗号資産(仮想通貨)業界全般の強い信念を強化する機会として設けられていたようです。「この会議はコミュニティが一箇所に集中して集まり、新たな構成要素を満たす可能性があるため、「健全性の確認」と「新しいイベント」によって暗号資産(仮想通貨)コミュニティの信念を強化するに違いないだろう」という発言をしており、相場の反発が「合意売り」として現れていない理由を述べました。野村ホールディングスと Ledger、Global Advisorsが提携して暗号資産(仮想通貨)を含めたカストディサービスの開発を行うことを発表するなどの大きなイベントが発表されることもありましたが、最終的には規制の枠組みから外れることはなくバイインは機関自身によって行わなければならなくなると予測し、ブロックチェーンが良く、暗号資産(仮想通貨)がダメという考えは壊さなければならないと主張しています。

複数の機関サービス提供者と制度上の保護ソリューションがリリースされたことを指摘し、進捗が生まれることを示しています。

暗号資産(仮想通貨)は伝統的な金融機関の内部抵抗が起こっていることが明らかです、機関投資家や銀行の多くの話では、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンに関して、一部のコミュニティの人々は大いに関心を持っていますが、視野を広げるとまだまだハードルは高いです。

Zcashはウィンクルボス兄弟によって運営されているジェミニ取引プラットフォームの追加により、Lee氏の述べたように反発が大きい暗号資産(仮想通貨)の一つです。このようにコンセンサス会議は業界全体には多大な成長をもたらしているのです。

ビットコインは退屈なものになってきていると述べ、多くの企業が「次世代のビットコイン」を探しているにもかかわらず、イーサリアムと並んで依然として暗号資産(仮想通貨)の二大巨頭になっています。そして暗号資産(仮想通貨)もBitPayやSquareなどを通じて決済手段としての役割も強まってきています。Lee氏はこれらの事実を踏まえて、「コンセンサス会議は目立った争点はなかったが、暗号資産(仮想通貨)に対する我々の信念が強まった。」と結論づけました。

コインパートナーの見解

コンセンサス2018ではビットコインの価格が上昇するとの予想に注目が集まりましたが、結果としては逆に暴落を起こしてしまうという厳しいものになってしまいました。規制リスクや金融機関の反発が悪影響を及ぼしている可能性があると言うLee氏の発言は、中国のケースを見ているとあながち間違いではないかもしれません。

とは言ってもコンセンサス会議は依然として暗号資産(仮想通貨)業界への追い風となっているのは確かで、実際大きなイベントを発表したZcashは大幅な値段上昇を見せました。去年一昨年のような明白な余波は見られませんでしたが、大手企業の事業提携が発表されるなど、暗号資産(仮想通貨)全体の地盤を固めるためには有意義なものであったように思います。

そして最後にLee氏が発言した中で重要なポイントは「ブロックチェーンはプラス、暗号資産(仮想通貨)はマイナス」という視点を壊すべきであるという考えを持っていることです。現在の大きなユースケースを見てもブロックチェーン技術の応用例ばかりで暗号資産(仮想通貨)自体の普及は未だに前途多難であるという印象があります。この課題を克服するためにも、ニュースに加えて様々なアルトコインの仕組みにも注目してその有用性を理解していきましょう!