ニューヨーク州当局が13の取引所に対し情報開示を求める手紙を送付
4月17日、ニューヨーク州司法局長官の Eric Schneiderman氏が13社の暗号資産(仮想通貨)取引所に対しオペレーションやボットの有無などの情報開示を求める手紙を送付しました。同時に暗号資産(仮想通貨)市場のの正当性を強化する組織「Virtual Markets Integrity Initiative」の設立を発表しました。
ニューヨーク州は暗号資産(仮想通貨)ビジネスに対する規制が特に厳しいことで知られており、暗号資産(仮想通貨)関連企業はニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)に認可を受けBitLicenseを発行してもらわなければなりません。2014年に始まった一連のライセンス化の動きは「ビットコインのエクソダス(旧約聖書におけるエジプト人の大出国」と表現されるほど州内の暗号資産(仮想通貨)企業が淘汰され数が大きく減った歴史を持ちます。
Eric氏は今回の動きに対し以下のように述べています。
暗号資産(仮想通貨)の台頭に伴いニューヨーク州民やその他の投資家は情報を閲覧する権利があり投資に対する責任がある。現状では依然投資家たちは取引所の公平性・整合性・セキュリティを判断するだけの情報を得ることができていない。
Virtual Markets Integrity Initiativeは投資家たちの必要とする暗号資産(仮想通貨)における透明性と責任の所在を明きらかにすることを目指していく。
情報開示を求められたのは
- GDAX
- Gemini
- bitFlyer USA
- Bitfinex
- Bitstamp USA
- Kraken
- Bittrex
- Poloniex
- Binance
- Tidex
- Gate.io
- itBit Trust Company
- Huobi.Pro.
です。
手紙は①オーナーと運営 ②オペレーションと手数料 ③取引におけるポリシーや流れ ④停電等の取引停止となりうる事態への対応 ⑤内部制御 ⑥プライバシーとマ資金洗浄 の6つの項目に関し34の質問が記載されています。回答期限は5月1日とされておりニューヨーク当局は結果を公表する予定であるとしています。
#BREAKING: I am launching an inquiry into cryptocurrency exchanges.
Bitcoin, ether, and other virtual currencies are on the rise in NY and across the country. We need transparency and accountability to ensure consumers are protected. https://t.co/AXfIgUGATq pic.twitter.com/QZDBkga0tL
— Eric Schneiderman (@AGSchneiderman) April 17, 2018
新たな要求に対する取引所の反応は好意的
ニューヨーク州を拠点とする取引所GeminiのCEOであるTyler Winklevoss氏はこの要求は「賞賛に値する」と述べており質問状に対し喜んで協力し提出するとしています。Tyler氏は現状は州単位で行われている暗号資産(仮想通貨)の規制を国が手動で行うことを求める動きも見せており、暗号資産(仮想通貨)の規制が事業の正当性を高めるものであるとの捉え方をしていることが伺えます。
Bittrexの代表も似たようなコメントを残しつつ、「NY州の司法局長官とともに暗号資産(仮想通貨)取引所の透明性の向上に尽力できることを喜ばしく思う」と質問状に返答できる機会を歓迎するとも言っています。
Poloniexの親会社であるCircleのJosh Hawkins氏は以下のコメントを残しています。
暗号資産(仮想通貨)の透明性や責任に所在を明確にする全ての取り組みを歓迎し、ニューヨーク当局と共に取り組めることを楽しみにしている。
暗号資産(仮想通貨)の投資家や顧客を守ることが常にCircle社の最優先事項である。
BitFlyer USAやBitfinexも同様に今回の情報開示の機会を喜ばしく思っているとの姿勢を見せており、全体的に取引所は新たな要求事項に対しても好意的であるようです。
コインパートナーの見解
暗号資産(仮想通貨)の規制は暗号資産(仮想通貨)の存在が危ぶまれるものではないかとの誤解をうむこともしばしばですが、むしろ規制の多くは暗号資産(仮想通貨)ユーザーの保護を目的としており暗号資産(仮想通貨)の正当性を高めるプラス要素であることも多いです。
現に今回の報道後にビットコインの価格は三週間ぶりに90万円を突破しており現状暗号資産(仮想通貨)にとってマイナスな出来事ではないようです。
もっとも5月1日以降に行われるであろう情報開示の結果次第では取引所の問題が発覚することもありえ、価格の下落や取引所の勢力図に変化が加わることは考えられます。日本の取引所であるbitFlyerや世界最大の取引所Binanceもリストに含まれているため目が離せません。
また、国単位における暗号資産(仮想通貨)の大規模な禁止は暗号資産(仮想通貨)市場に不安を与え価格が下がることもあります。市場のリテラシーがあ低い現状では暗号資産(仮想通貨)規制に恐怖を覚え価格が下がることも多いのでしばらくは注意が必要です。
参考:
Coin Desk|What Crypto Exchanges Are Saying About NY’s New Inquiry
CCN|New York Tells Cryptocurrency Exchanges to be More Transparent
ETHNews|NY Attorney General Launches Inquiry Into Cryptocurrency Exchanges

