ビットコイン(BTC)は7月2日朝にかけて、6万0221ドル前後で推移しています。直近24時間では+2.73%と反発しました。前日までの下落で一時5万7800ドルまで下げて約21〜22カ月ぶりの安値をつけましたが、そこから売られすぎの反動で約4%急反発し、6万ドルの節目を回復しています。
市場でこの局面を主導したのは、新安値からの自律反発と、下落で積み上がっていたショートの買い戻しです。弱めの米雇用指標も、行き過ぎた利上げ警戒をいったん和らげる材料となりました。
値動きの振り返り

直近24時間の高値は6万1334ドル、安値は5万7800ドルでした。前日までの流れを引き継いでまず5万7800ドルまで下落し、約21〜22カ月ぶりの安値をつけましたが、その水準では買い戻しが入り、以降は急ピッチで値を戻しました。6万ドルの心理的節目を回復し、高値6万1334ドルまで戻す場面もみられています。
反発の起点となったのは5万7800〜5万8000ドルの価格帯で、新安値圏での買い需要が確認されました。一方で上値は6万0800〜6万1100ドルで抑えられており、この価格帯にはテクニカル上の抵抗が集中しています。なお、恐怖・貪欲指数は11と前日の15から低下しており、価格が反発しても投資家心理は「極度の恐怖」に沈んだままです。
相場を動かした背景
21〜22カ月ぶり安値からの自律反発とショートの買い戻し
今回の反発を主導したのは、売られすぎの反動による自律反発と、ショートポジションの買い戻しです。BTCは前日までの下落で5万7800ドルまで水準を切り下げ、約21〜22カ月ぶりの安値をつけました。ここまでの下げ局面で弱気ポジションが積み上がっていたため、安値圏での下げ止まりをきっかけに買い戻しが入り、約4%の急反発につながったとみられます。後述の通り、未決済建玉(OI)が価格上昇と同時に減少していることも、この動きが買い戻し主導の戻りであることを示しています。
材料面では、米ADP雇用者数(6月)が+9.8万人と予想の11.8万人を下回り、労働市場の減速を示したことが下支えとなった可能性があります。前日まで意識されていた行き過ぎた利上げ警戒がいったん和らぎ、安値圏からの戻りを後押しする格好となりました。
ビットコイン(BTC)テクニカル分析
日足チャート

現在価格6万0221ドルは、MA20(6万2542ドル)、MA50(6万8162ドル)、MA100(7万1277ドル)、MA200(7万5249ドル)のすべてを下回っています。移動平均線は下落配列のままで、足元の反発は安値圏からの自律反発の範囲にとどまります。
中長期トレンドは下向きが続いており、戻りを試しても各移動平均線が上値の抵抗になりやすい状況です。上値のメドはまずMA20の6万2542ドル、下値のメドは5万7800ドル、割り込んだ場合は5万7100ドルが意識されます。
4時間足チャート

4時間足では、価格はMA20(5万9538ドル)を回復し、MA50(6万0226ドル)付近まで戻しましたが、MA100(6万2295ドル)とMA200(6万3898ドル)は依然として下回っています。一目均衡表の雲(5万9216〜6万0894ドル)の上限付近にあり、戻り売りと反発の綱引きとなっています。
6万0800〜6万1100ドルを4時間足の終値で明確に上抜けできるかどうかが、反発が続くかどうかの分かれ目です。上値のメドは6万0800〜6万1100ドル、下値のメドは6万ドル、割れた場合は5万9300ドル、その先は5万7800ドルとなります。
1時間足チャート

短期は反発で上向きです。価格はMA20(5万9545ドル)、MA50(5万9300ドル)、MA100(5万9639ドル)、MA200(6万0204ドル)をいずれも回復しました。サポートは6万ドル、5万9300ドル、そして24時間安値の5万7800ドルです。
レジスタンスは6万0800〜6万1100ドルの抵抗クラスター、続いて24時間高値の6万1334ドルとなります。当日見るべきラインは、6万0800〜6万1100ドルを上抜けできるか、そして6万ドルを維持できるかの2点です。
デリバティブ動向
OI・清算動向
未決済建玉(OI)は直近24時間で、約10万8437BTC(約63.5億ドル)から約10万4046BTC(約62.9億ドル)へと減少しました。価格が上昇するなかでOIが減っており、下落局面で積み上がったショートの買い戻しや、弱気ポジションの手仕舞いが反発を後押ししたことを示しています。
資金調達率はBinanceで+0.009%とほぼ中立で、過熱感は乏しく、反発の持続力という点では見極めが必要です。短期トレードでは、5万9300〜6万0300ドルがダマシの多い無方向ゾーンとなっており、方向感が出るまでは慎重な対応が無難とみられます。
注目清算ライン

ポジションの偏りをみると、全体の建玉口座比率は1.84(ロング64.8%/ショート35.2%)と、前日の2.88から偏りが縮小しました。上位トレーダーのポジション比率は1.16(ロング53.8%/ショート46.2%)とほぼ拮抗しています。
上値では6万0800〜6万1100ドルを上抜けると、ショートの買い戻し(踏み上げ)が加速しやすくなります。逆に下値では6万ドルを割り込むと戻り売りが出やすく、5万7800ドルを割り込むと下押しが再燃しやすい点に注意が必要です。強気シナリオの否定ラインは5万7832ドル付近とされています。
ETF動向
米現物ビットコインETFは9営業日連続の流出となり、直近では単日で2億2260万ドルが流出しました。月間ベースでは上場来最大の流出となり、純資産は709億ドルへ減少しています。ブラックロックのIBITが流出の中心で、約35.5億ドル分を占めました。機関投資家による継続的な売りが需給を弱めており、反発局面でも上値の重しとなっています。
本日のデイトレ材料
本日(日本時間)の最大の注目材料は、21時30分に発表される米雇用統計(6月)です。7月4日が独立記念日の連休にあたり米国市場が休場となるため、通常より前倒しでの発表となります。非農業部門雇用者数は予想11.4万人(前回17.2万人)、失業率は予想4.3%、平均時給は前月比予想0.3%・前年比予想3.5%(前回3.4%)、新規失業保険申請件数は予想21.9万件が見込まれています。23時には米製造業新規受注も控えています。
短期の方向感は、この雇用統計が金利観をどう動かすかにかかっています。雇用が弱い結果となれば利上げ警戒が一段と和らぎ、足元の反発が続きやすくなります。逆に強い結果となれば金利の先高観が再燃し、BTCには上値を抑える逆風となりやすいところです。
上方向の焦点は、抵抗クラスターの6万0800〜6万1100ドル、続いて24時間高値の6万1334ドルです。下方向では6万ドル、その下の5万9300ドル、さらに24時間安値の5万7800ドルが焦点となります。当日は、6万0800〜6万1100ドルを上抜けできるか、そして6万ドルを維持できるかを軸に値動きを追うのが分かりやすいでしょう。
まとめ
足元のビットコインは、約21〜22カ月ぶりの安値をつけたあと、ショートの買い戻しを伴って約4%反発し、6万ドルの節目を回復しました。ただし、金利の高止まりや現物ETFの記録的な流出といった上値を抑える要因は残っており、日足では依然として移動平均線を下回る弱い地合いが続いています。
短期的には、6万ドルを維持できるか、それとも6万0800〜6万1100ドルの抵抗を上抜けて反発を続けられるかが当面の分岐点です。本日は前倒しで発表される米雇用統計が金利観を通じて方向を左右しやすいため、発表前後の値動きと上記のラインを丁寧に確認していきたいところです。
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