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金商法改正案が参院で成立、仮想通貨を金融商品に|分離課税20%程度とETF制度整備へ

2026年7月15日 14:35  7月15日 14:39  Arai Yu

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参院本会議は7月15日、「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案」を可決、成立させました。これにより、暗号資産(仮想通貨)は支払い手段として扱う資金決済法の枠組みから、金融商品取引法上の金融商品へ移ります。無登録販売への罰則強化やインサイダー取引規制の導入に加え、申告分離課税や暗号資産ETFの制度的な受け皿も整いました。

改正の中心は、暗号資産を日本の金融規制の中で投資商品として明確に位置づけ直した点です。業者の呼称も「暗号資産交換業者」から「暗号資産取引業者」に変わります。資金移動や決済の延長で見られてきた市場が、株式や投資信託に近い監督の枠組みに入ります。

利用者保護と市場監視の面では、規制の中身が大きく変わります。無登録で暗号資産を販売した場合の拘禁刑の上限は3年以下から10年以下へ、罰金は300万円以下から1,000万円以下へ引き上げられます。証券取引等監視委員会には犯則調査の権限が与えられ、課徴金制度も整備されます。

暗号資産分野では初めて、インサイダー取引規制も入ります。発行者の新規事業、上場、廃止といった未公表の重要情報を使った売買が禁止されます。あわせて、「特定暗号資産」の発行者には年1回の定期的な情報公表義務が課され、発行体の情報開示も金融商品並みに近づきます。

分離課税20%程度と暗号資産ETFの制度整備

投資家にとって影響が大きいのが税制です。現行では雑所得として総合課税の対象となり、税率は最高55%に達しますが、改正後は特定暗号資産を対象に申告分離課税へ移行し、税率は20%程度となります。株式などと同様に損失の3年間繰越控除も認められます。

適用時期は金商法改正の施行が前提です。施行が2027年度となった場合、税制変更は翌年1月1日からとなるため、分離課税の適用は2028年1月1日になります。成立直後に税制が切り替わるわけではなく、実際の運用開始には一定の準備期間を要します。

制度改正は、暗号資産ETFを組成できる枠組みも整えます。これまで日本では現物型の暗号資産ETFに制度上の通り道がありませんでしたが、今回の改正で上場商品として扱う前提が築かれました。日本取引所グループは2027年ごろの上場を視野に入れています。

もっとも、成立で制度の全体像が確定したわけではありません。責任準備金の水準、暗号資産デリバティブのレバレッジ規制の扱い、カストディやマネーロンダリング対策の要件などは、政令や監督指針で詰める段階に移ります。「特定暗号資産」に何が含まれるかも、この詳細設計に左右されます。

参考元:参議院
画像:Shutterstock

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