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ビットコイン7万3000ドル割れ、米軍のイラン攻撃でリスクオフ加速|約9.6億ドル清算と本日の注目ライン

2026年5月29日 08:53  Arai Yu

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ビットコイン(BTC)は5月29日朝(日本時間)時点で約7万3000ドル前後で推移しています。直近24時間は米軍によるイラン攻撃の報道をきっかけに全面安となり、数カ月ぶりに7万3000ドルを下抜ける場面がみられました。下落率はおおむね2〜3%程度で、市場では中東情勢を起点としたリスクオフが最も意識されました。

24時間の値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート

この24時間の高値は7万4300ドル前後で、米国時間5月28日早朝の戻り局面でつけています。その後は売りが優勢となり、安値は7万3000ドルを割り込んで約7万2900ドル台まで下押ししました。上値は7万4000〜7万4300ドル付近で抑えられ、下値の7万3000ドル近辺で一時的に下げ渋る展開でした。

7万3000ドルは心理的な節目として強く意識され、この水準を割り込んだことが下げを加速させた一因とみられます。

相場を動かした背景

米軍のイラン攻撃が招いたリスクオフ

今回の下落の直接の起点となったのは、ホルムズ海峡付近での米軍によるイラン攻撃と、対イランの新規制裁、地域の軍事的緊張の高まりです。これらが報じられたことで、それまでの停戦期待が後退し、原油高と株安を伴う形でリスク資産全体が売られました。

ホルムズ海峡を巡る情勢は2026年2月末以降の継続的な緊張テーマですが、今回の攻撃報道で改めて警戒が強まり、暗号資産も例外なく売りに巻き込まれた形です。BTCは7万3000ドルを下抜け、暗号資産市場全体が下落しました。地政学リスクの高まりが、レバレッジを効かせたポジションの巻き戻しと重なり、短時間での下げにつながった可能性があります。

テクニカル分析

日足チャート分析

日足では、これまでサポートとして機能していた7万3000〜7万5000ドルの価格帯を下放れしました。この帯は50日EMAとの重なりが意識されてきた水準で、ここを割り込んだことで短期の地合いは弱含みとなっています。中長期の上値メドは7万5000〜7万7200ドル、下値メドは心理的節目の7万ドルです。短期の総合シグナルは弱気寄りで、まずは7万3000ドルを回復できるかが目先の方向性を左右します。

4時間足チャート分析

4時間足では戻りを売られる展開が続き、弱含みの推移です。短期の移動平均線は下向きで、戻り売りが優勢な状況とみられます。上値は7万4000〜7万5000ドル、下値は7万2000ドル台が意識されやすく、戻りの強さが続かない限りは上値の重い展開が想定されます。

1時間足チャート分析

1時間足は売り優勢で、7万3000ドルを挟んだ攻防となっています。短期トレーダーが当日まず見るべきラインは7万3000ドルで、ここを回復できれば7万4000ドル台、再び割り込めば7万ドル方向が意識されやすい局面です。レジスタンスは7万4000〜7万4300ドル、その上が7万5000ドル、サポートは7万3000ドル、その下が7万ドルとなります。

デリバティブ動向

OI・清算動向

直近24時間では暗号資産全体で約9億5880万ドルの清算が発生し、約16万7706のトレーダーが影響を受けました。内訳はロングが約8億9700万ドル、ショートが約6100万ドルで、ロングが全体の約93%を占めています。これは多くのトレーダーが反発を見込んでロングに傾いていたところを、相場が逆方向に動いたことで強制決済が連鎖したことを示しています。

価格が7万3000ドルを割り込む過程でロング清算が膨らみ、下げを加速させたとみられます。レバレッジが偏った状態の解消が一巡したかどうかが、目先の重要な確認点です。

注目清算ライン

BTC単体の清算額は約3億8600万ドルと最大で、最大の単一清算はHyperliquid上のBTC建玉1534万ドルでした。戻りを試す過程で7万3000ドルの上抜けに失敗した場合、再びロング清算が出やすくなる可能性があります。地政学ヘッドラインで急変しやすい地合いのため、トレーダーとしては過度なレバレッジを避け、7万3000ドル付近での値動きを警戒したいところです。

ETF動向

米現物BTC ETFは5月27日に11本合計で7億3343万ドルの純流出となり、流出は数営業日連続です。IBIT単独で上場来2番目となる5億2784万ドルの流出を記録したほか、過去2週間の累計流出は20億ドルを超えました。この大規模な流出が7万3000ドル割れと同じ局面で重なったことは、機関投資家の持ち高圧縮という需給悪化が、今回の下落と整合していることを示しています。流出が続くか、反転に転じるかが、今後の下値の堅さを測るうえでの目安になります。

本日のデイトレ注目材料

今週最大の注目材料だった4月の米PCEと第1四半期GDPは5月28日に発表済みで、当面の関心は中東情勢のヘッドラインへ移りやすい状況です。本日の第一級の米経済指標については確認できた範囲では確定情報が取れていないため、まずはホルムズ海峡・米イラン情勢の続報と、それに連動する原油価格の動向が短期の主テーマになります。

加えて、5月最終営業日にあたることから月末のリバランスや持ち高調整、そしてETFの流出が続くかどうかも値動きを左右しやすいポイントです。上方向は7万3000ドルを回復できれば7万4000〜7万5000ドルが焦点となり、下方向は7万3000ドルを再び割り込むと7万ドルが意識されやすくなります。短期トレーダーが本日見るべきラインは、回復・再割れの分岐点となる7万3000ドルと、下値メドの7万ドルです。

まとめ

本日のBTC相場は、米軍のイラン攻撃を起点としたリスクオフの流れが続くかどうかが最大の焦点です。7万3000ドルを回復できるか、それとも再割れして7万ドルを試すかが目先の分岐点となり、ETF流出と地政学ヘッドラインの両方に目を配る必要があります。ボラティリティが高まりやすい地合いのため、節目を確認しながら慎重に対応したい一日です。

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