「ビットコインキャッシュってどんな仮想通貨なんだろう、、、?」
実はビットコインキャッシュは、ビットコインよりも優れている部分も多いコインなんです!
この記事では、ビットコインキャッシュとビットコインとの違いを比較し、それぞれどのようなメリット・デメリットを持っているのか、今後どうなるのかについて解説していきます。
読み終わる頃には、ビットコインキャッシュに投資するのかどうか、自信を持って判断できるようになっているでしょう!
ビットコインキャッシュは、ビットコインから分裂して生まれた暗号資産(仮想通貨)です。
ブロックサイズが32MBで、ビットコインの最大の問題とも言える"送金が遅く手数料が高い"という問題を解決しています。
ビットコインから初めて分裂(=ハードフォーク)した通貨として注目を集め、現在は国内海外問わず、ほとんどの取引所で取り扱われています。
通貨名(単位) | ビットコインキャッシュ(BCH) |
公開日 | 2017年8月1日 |
発行上限 | 21,000,000 BCH |
承認アルゴリズム | Proof of Work (SHA-256)(segwit未実装) |
ブロック生成速度 | 10分 |
公式サイト | https://www.bitcoincash.org/ |
公式Twitter | @BITCOlNCASH |
ビットコインキャッシュの
3つの特徴
ビットコインキャッシュは、2017年にビットコインから分裂(ハードフォーク)して誕生しました。
ハードフォークとは、新旧のブロックチェーンに互換性のないアップデートを行った際に発生する、ブロックチェーンの分岐のことです。
元々ビットコインでは、ネットワーク参加者の人数が増えたことで、取引の処理に遅延が起きてしまう「スケーラビリティ問題」が発生していました。
このスケーラビリティ問題を解決するために作られたのがビットコインキャッシュなのです。
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ビットコインのブロックサイズは1MBですが、ビットコインキャッシュは32MBになっています。
これにより送金づまりが解消され、ビットコインキャッシュはビットコインよりも速く送金することができます。
ではなんでビットコインもブロックサイズを大きくしないの?と思う方もいるでしょう。
実はブロックサイズを上げるのは良いことだけではないのです。ブロックサイズを上げたことでスーパーコンピューター並の計算能力がないとマイニングが追いつかなくなってしまうため、ノードが中央集権的になるという問題が生じてしまいます。
こちらについては詳しくは後ほど解説します。
ビットコインキャッシュではビットコインよりも安く手数料が送金をすることができます。
また先ほど触れたように送金時間も速く取引ができます。これにより、ビットコインキャッシュはビットコインよりも決済に向いている通貨と言えます。
こちらもこの後解説します。
ビットコインキャッシュの
4つのメリット
ビットコインキャッシュは、ビットコインよりも送金手数料が安かったり、送金速度が速かったりと言った特徴があります。ビットコイン側のメリットとしては現在暗号資産(仮想通貨)決済を受け入れている多くの店で採用されていることや、マイニングのハッシュレートが圧倒的に高く、セキュリティが高いことなどです。
そのため今後ビットコインのマイニングのハッシュレートがどんどん高くなっていき、ビットコインキャッシュの方がマイニング採掘効率が良くなっていった場合には、マイナーはビットコインキャッシュのマイニングをするようになり、ビットコインキャッシュのセキュリティは高くなっていきます。
そうなれば、ビットコインキャッシュでの決済を受け入れる店も増え、ビットコインに変わる決済手段になる可能性も高くなります。
オンチェーンとは、ブロックチェーン上で行う取引のことです。
ビットコインキャッシュは、ブロックサイズを拡大することで、オンチェーンでのスケーラビリティ問題を解決しようとしています。
一方でオフチェーンでこの問題を解決しようとしているのがビットコインです。
オフチェーンとは、ブロックチェーンの外側で行う取引のことです。オフチェーンは、取引の始まりと終わり(結果)のみをブロックチェーンに保存するという仕組みになっています。
ビットコインは「ライトニングネットワーク」と呼ばれるオフチェーン上で何個かのトランザクションを1つのトランザクションとしてまとめてブロックチェーン(オンチェーン)に乗っけることで、スケーラビリティ問題の解決を目指しているのです。
オフチェーンを採用すると通常よりも容量を遥かに抑えることができます。一方で、不正が起きた際に証拠が残らない可能性があることも考えられ、ブロックチェーン本来の特性を十分には生かせないのではとも言われています。
そのため、現段階ではオンチェーンの方がセキュリティ面は優れていると言えるでしょう。
ビットコインでもビットコインキャッシュでも、トランザクションを作る際には、それを証明するために秘密鍵による署名が必要です。
ビットコインキャッシュでは、新しい署名方法としてSIGHASH_FORKIDフラグを使用しています。その結果、片方のトランザクションにマークをつけることで、ビットコインとビットコインキャッシュの2つのトランザクションを区別出来るようになり、リプレイアタックという不正な送金を行う攻撃への耐性ができます。
リプレイアタックとは、暗号資産(仮想通貨)のハードフォークの際に発生する攻撃方法の1つです。
たとえば、仮想通貨Aと、Aからハードフォークした仮想通貨Bがあるとします。
Aのブロックチェーンで作ったトランザクションをそのままBのブロックチェーンに流すことで、BのプログラムがAのトランザクションをBのトランザクションだと勘違いし、不正なトランザクションを作ることができてしまうのです。この攻撃をリプレイアタックと言います。
そこで署名方法を採用したことにより、
などのメリットが生まれました。
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ビットコインでもビットコインキャッシュでも、マイニングには膨大な計算を必要とするPoW(Proof of work)というアルゴリズムが使われています。
ビットコインではブロック生成速度は10分に決まっています。しかし、マイニングする人たちの計算速度(ハッシュレート)は変化するのにマイニング難易度が変わらないと、ブロック生成速度はそれに伴ってどんどん変化してしまいますよね。つまり10分にならないということです。
そのため、ビットコインでは2週間に1度マイニングの計算難易度が調整される仕組みNDA(Normal Difficulty Adjustment)が導入することで、ブロック生成速度を10分にたもっています。
ビットコインキャッシュはこれに加え、ハッシュレートが低く12時間に6ブロックしか生成されなかった時にはマイニングの難易度が20%低くなる仕組みEDA(Emergency Difficulty Adjustment)が導入されていました。
ですが、EDAを導入したことにより大手マイナーがあえてマイニングを行わず、マイニングの難易度を意図的に難易度を下げようとする可能性が出てきてしまったのです。このような懸念によりマイニングのハッシュレートが低くなり、その結果ブロック生成速度が安定しない状況になってしまいました。
その対策として、2017年11月のアップデートで、DAA(Difficulty Adjustment Algorithms)が導入されました。DAAとは、ハッシュレートが安定しているときの突然の難易度調整をなくしたり、ハッシュレートが急激に変わった時の難易度調整などにより、マイニングの難易度を安定させる仕組みのことです。
これによりブロック生成速度を安定させることができるようになりました。
ビットコインキャッシュの
3つのデメリット
Segwitとは、ブロックチェーン上に記録される取引履歴を圧縮する仕組みのことです。
この仕組みを導入していないことによるデメリットは、「ASIC Boost」という普通のPCでマイニングする場合の10倍ほどのハッシュパワー(計算能力)を持つマシンが使えてしまう点です。
逆にsegwitを導入するとASIC Boostは使えなくなります。
ASIC Boostが使えてしまうと、資金力のある大手マイナーしかマイニングに参加することができなくなってしまう懸念があります。結果的に一部の大手マイナーがハッシュパワーの大部分を持つことになり、非中央集権的になってしまうのです。
しかしSegwitを導入していないことで、何か問題が発生しても元のブロックチェーンに戻ることができるというメリットもあります。
ですがブロックチェーンを用いた暗号資産(仮想通貨)は本来、特定の誰かに依存しない"非中央集権"という性質が最大の特徴だったはずです。この点を踏まえ、本記事ではsegwitの未導入についてデメリットという形でご紹介させていただきました。
「ビットコインキャッシュはビットコインよりも容量が大きいからすごい!」と思われている方も多いですが、実は良いことだけではありません。
実は、一ブロックあたりの容量が大きくなってしまうと、マイニンングをする際に、低スペックなマシンでは処理が難しくなってしまうのです。
ビットコインキャッシュではブロックサイズが32MBと容量が大きいため、フルノードとなるためには、スーパーコンピューターのようなハイスペックマシンに限られてしまいます。
ビットコインではまだプライバシーを高める目的などからフルノードになる人は存在しましたが、ビットコインキャッシュでは一般の人でフルノードになるインセンティブがありません。
そのためスーパーコンピューターを持っているマイナーのみがフルノードになり、ブロックチェーンを管理することになるので、ノードの中央集権化が進んでしまいます。
ビットコインでは、ユーザーの意見・マイナーの意見・開発者の意見があり、各々が別の意見をもつことが多いため、ガバナンス(合意)がとりずらい反面、非中央集権的な運営体制でした。
ビットコインキャッシュは中国系のマイナーたちによって生みだされた通貨です。
公式HPでは、ビットコインキャッシュの開発チームは複数存在し、各々が独立しているため、開発が中央集権的にならないと述べられています。
しかしいくつかの開発チームが存在していても、結局は開発チーム≒マイナーであるため、マイナーの意見が運営に如実に影響します。
そのため、ガバナンスは取りやすい反面、運営体制は中央集権的と言えるでしょう。
2020年11月のハードフォークについて気になっている方も多いかと思います。
今回のアップグレードの内容は「マイニング報酬の8%を開発者資金として充当する」というものです。
これに対して賛成派と反対派がわかれ、結果的にビットコインキャッシュノード(BCHN)とビットコインキャッシュABC(BCH ABC)という二つのチェーンに分裂しました。
現状、賛成派ビットコインキャッシュノード(BCHN)をマイニングする人たちが圧倒的に多いため、BCHのティッカーを受け継ぐのはBCHNでほぼ間違いないのではと言われています。
またBCH ABCに関しては、このままマイナーの支持が得られなければ消滅することも考えられるため、今回のハードフォークでは新通貨の付与はなさそうです。
コインチェックは日本最大級の取引所の一つで、最大の特徴はその使いやすさです。
スマートフォン用のアプリがとても見やすく簡単に取引ができます。
デメリットは、ビットコインキャッシュなどのアルトコインが取引所の形式ではなく、販売所の形式として売られていることです。
そのため売値と買値の差「スプレッド」という手数料が若干取られてしまいます。
しかし初心者の方はまだ簡単な操作にも慣れないと思いますので、とりあえずコインチェックを使っておけば間違いないでしょう。
GMOコインは、東証一部の金融大手「GMOインターネット」が運営する取引所です。
GMOコインの魅力はなんと言っても手数料の安さです。
日本円の入出金手数料、ビットコインキャッシュの取引手数料・送金手数料など、主要4種類の手数料がすべて無料となっています。
費用をできるだけ節約したいという方はぜひGMOコインを使ってみてください。
DMMBitcoinは、暗号資産(仮想通貨)のレバレッジ取引に定評がある取引所です。
ビットコインを含む11種類の暗号資産(仮想通貨)でレバレッジ取引をすることができます!
レバレッジ倍率は4倍とそこまで高くないため、初心者の方でも低いリスクでチャレンジすることができるかと思います。
海外だとレバレッジ100倍の取引所もあるので。
いずれレバレッジ取引で一攫千金を狙えるようになりたい!という野望をお持ちの方は、ぜひDMM Bitcoinを"修行の場"として使ってみてはいかがでしょうか。
ウォレットとは、いわば仮想通貨の財布です。
ウォレットには、スマホアプリで管理するタイプ・外付けデバイスで管理するタイプ・紙にパスワードを書いて管理するタイプ、など様々な種類があります。
今回紹介するのは、その中でも特にセキュリティの強い「ハードウェアウォレット」です。
ハードウェアウォレットは相場が1万円ほどと、ややお高めです。
ですが、万が一自分の資産が紛失してしまったら、、、なんてことを考えると初期投資としては安いと言えるのではないでしょうか。
それではさっそくおすすめウォレットを見ていきましょう。
最初にご紹介するのはLedger Nano Sです。
ビットコインキャッシュを含む1000種類以上のコインに対応しています。
Ledger Nano Sは以前、あまりの人気から在庫がなくなってしまったこともある人気商品です。
インターネットとは完全に切り離された状態でコインを保管しておけるため、ハッキングのリスクが最小限に抑えられています。
価格は9000円程度とお高めではありますが、値段以上の価値はあると言えるでしょう。
Trezor(トレザー)もLedger Nano Sとならんで、非常に人気のあるハードウェアウォレットです。
Ledger Nano Sとそこまで機能・価格は変わりませんが、対応している暗号資産(仮想通貨)の種類が若干違うので、どちらを使うかは持っている暗号資産(仮想通貨)と相談して決めましょう。
もちろんビットコインキャッシュには対応しています。
ですので最終的にはビジュアルの好みで選んで良いと思います。
ビットコインでは、ブロックサイズが1MBに決められてしまっているために1ブロックあたりに書き込める取引データ(=トランザクション)の数が限られてしまうスケーラビリティ問題が発生しています。
このビットコインのスケーラビリティ問題を解決する手段を巡って2つの派閥がありました。トランザクション一つ一つを圧縮(=segwitを導入)しようした開発者側のビットコインコアと呼ばれる人たちと、それに反対して、ブロックサイズを大きくしようとするBitmain社中心の中国大手マイニングプールです。
反対した理由は、もしsegwitが導入されると、計算速度を10倍ほどにするマイニング専用の機械ASIC Boostが使えなくなるからだと言われています。
そこで、2017年の5月にニューヨークにて、Segwit2xというブロックサイズを2MBに上げて、segwitを導入するという両者の妥協案が提示され両者の合意がとれました。
にも関わらず、突然2017年8月にBitmain社とは別のViaBTCというマイニングプールによってビットコインのハードフォークが行われました。
こうして新たなコインとして生まれたのがビットコインキャッシュです。
2020年11月に起きたハードフォークを例にあげると、元々保有されていたコインがなくなるといったことはありません。
このハードフォークでは、ビットコインキャッシュノードとビットコインキャッシュABCという二つのチェーンに分裂しましたが、どちらか一方はBCHのティッカーを受け継ぐことになります。
現段階ではビットコインキャッシュノードが次のBCHになると言われています。
一方、ビットコインキャッシュABCを支持する人たちはあまりいないのが現状なため、新通貨付与といったイベントがやってくる可能性も低く、今お持ちのBCHに特別何かが起こるといったこともないでしょう。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
この記事では暗号資産(仮想通貨)ビットコインキャッシュについて解説しました。
ビットコインキャッシュの大きな特徴としては
があります。
ビットコインキャッシュは、大手マイナーが中心となってビットコインのスケーラビリティ問題を解決するために作られたコインです。
オンチェーンでのスケーラビリティ問題の解決策の一つとしてはかなり評価できるので長期的には価値が上っていく可能性も高いでしょう。