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グーグル、量子コンピュータのエラーを約40分の1に低減|ビットコインの署名技術にも関わる進展

2026年10月16日 14:01  Arai Yu

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グーグルの量子計算部門グーグル・クオンタムAIは10月15日、量子計算に必要な「マジック状態」の生成手法を、量子プロセッサ「Willow(ウィロー)」上で実証したと発表した。生成したT状態の論理忠実度は99.99%に達し、同手法を使わない状態と比べてエラーを約40分の1に抑えた。

マジック状態は、誤りを訂正しながら汎用的な量子計算を行うために必要な量子状態だ。その生成には量子コンピュータ全体の計算資源の最大95%を費やすとの試算もある。今回実証した「マジック・ステート・カルティベーション」は、生成過程で誤りを検出した試行を除外し、高品質な状態を得る手法だ。

実験では、試行の約8%を採用して高い忠実度を得た。異なる誤り訂正方式である距離3のカラーコードから距離5のサーフェスコードへ、誤りへの耐性を保ちながら状態を移す工程も実証した。状態の生成から転送までを実機で示し、実用的な量子計算に必要な工程の検証を進めた。

暗号資産(仮想通貨)との関係では、ビットコインの署名技術も量子計算の発展に関わる。十分な規模の誤り耐性量子コンピューターが実現すれば、ショアのアルゴリズムを使い、公開鍵から秘密鍵を求めて不正な送金に署名できる可能性がある。

今回の実証は、その前提となる汎用的な量子計算の基礎技術を進めた成果だ。ビットコインの暗号解読を実証したものではなく、約40倍という数値も、解読速度の向上や必要資源の削減率を表していない。

グーグルは、実用化にはより大きな規模でのマジック状態生成の実証が必要だとしている。研究チームは「実用的な量子計算を現実的なものにするには、より大規模なマジック・ステート・カルティベーションを実証する必要があり、技術的な課題も多く残っている」と述べた。

参考元:公式1、公式2
画像:Shutterstock

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