暗号資産(仮想通貨)市場は7月16日から17日午前にかけて、3銘柄そろって反落しました。16日未明の水準を上限に上値を切り下げ、17日午前に相次ぎ安値をつけました。
売りは2段構えで、16日夕方に一度水準を落とし、16日夜からの米国株の取引中にもう一段安くなっています。この間、米国のAI・半導体株が急落しました。
ビットコイン、6万4000ドル台へ下落|米指標上振れで長期金利上昇、金・ナスダックも売り優勢
ビットコイン、2段構えの売りで6万4000ドル割れ

BTC/USDT 1時間足チャート
ビットコインは16日午前0時の6万5385ドルを上限に上値を切り下げ、17日午前10時台に6万3449ドルまで沈みました。現在は6万3470ドル、24時間で1.94%安です。16日夕方に6万4055ドルへ売られ、17日未明から朝の米国株の取引時間と重なる場面で一段安となりました。
米半導体株指数が終値で5%超安となるなか、マイニング株のHut 8やIRENが8〜11%安と急落しました。7月は半導体株指数が17.6%安となる一方、現物ETFのIBITは9.5%高と逆行してきましたが、今回は足並みがそろいました。
イーサリアム、1900ドルを割る

ETH/USDT 1時間足チャート
イーサリアムは1931ドルを上限に1848ドルまで押され、24時間で3.84%安と3銘柄で最大の下落率です。前日突破した1900ドルは1日で割り込みました。16日分のETFの資金動向は未公表ですが、15日は約5380万ドルの流入でした。
ただし9割超がブラックロックの2本に偏り、買い手の裾野は広がっていません。週間ではなお2桁高で、上げ幅が大きかったぶん反落も大きくなりました。
リップル、1.10ドルを維持できず

XRP/USDT 1時間足チャート
リップル(XRP)は16日午前1時の1.1252ドルをピークに、17日朝には1.0858ドルまで軟化しました。ピークからの下落率は約3.5%です。現在は1.09ドル前後、24時間で2.41%安と、心理的節目の1.10ドルを割り込んでいます。
固有の売り材料が出たわけではなく、市場全体のリスク回避に連れた形です。下落率はイーサリアムより小さいものの、16日未明の水準は取り戻せていません。
AI関連への懐疑がマイニング株を直撃
2段目の起点は米国株です。16日夜からの取引でアルファベットが4.4%安となるなどAI関連への懐疑が強まり、半導体株指数は最高値から約2割安まで売られました。台湾積体電路製造(TSMC)による設備投資計画の600億〜640億ドルへの引き上げも、投資回収への警戒として意識されました。
同じ時間帯にマイニング株も急落しました。ただし現物への波及は時刻の一致からの推測で、経路は確認できていません。16日夕方の1段目にも、時刻の一致する材料は見当たりません。
株安の連鎖が止まるか
焦点は株安の連鎖が止まるかです。恐怖・強欲指数は今回の下落でむしろ25から27へ改善しました。7月8日以降ずっと恐怖圏にあり、投資家心理はもともと慎重で、過熱の反動ではありません。28-29日のFOMCは据え置きが確実視され、関心は9月以降の利上げ再開に移っています。
注目ラインは、ビットコインが6万4000ドル、イーサリアムが1900ドル、リップルが1.10ドルの回復です。
