X(旧Twitter)が6月25日ごろ、米国のPremium+加入者の一部に向けて決済・資金管理機能「X Money」の段階的な提供を始めました。残高に対する最大6%の年利、対象購入での3%キャッシュバック、金属製のVisaデビットカード、個人間送金機能などを組み合わせた内容です。SNSアプリの中で支払いと資金保管まで完結させる構想が、限定ユーザー向けながら具体的なサービスとして動き始めた形です。
イーロン・マスク氏は同日、X Moneyの機能を紹介する動画付きで展開開始を公表しました。X Money責任者のDhruv Batura氏も、米国のPremium+ユーザーの一部に提供を始めたと明らかにし、まずは利用者の反応を集めながら不具合や課題を洗い出す段階に入ったことを示しました。
今回の提供対象は、Xの有料会員プランの中でも最上位にあたるPremium+です。全米の一般ユーザーへ一斉に開放するのではなく、課金ユーザーの一部に絞って機能を試す設計になっています。SNSの新機能追加というより、送金や残高管理を伴う金融サービスを慎重に立ち上げる手順に近い動きです。
利用者にとって分かりやすい特徴は、預けた資金に対する利回りと、支払い時の還元を同時に打ち出した点です。最大6%のAPY(年換算利回り)は、単なる決済用ウォレットではなく、資金を一時的に置いておく場所としての魅力も持たせる設計です。3%キャッシュバックは、カード決済を日常利用に結びつけるための誘因になります。
機能面では、Xアプリ内での個人間送金にも対応します。投稿やダイレクトメッセージでつながる相手に、そのまま送金できる形を目指すもので、SNS上のコミュニケーションと資金移動を同じ画面の中に収める構図です。メッセージアプリ、送金アプリ、デビットカード口座が別々に存在していた利用体験を、1つのアプリに寄せる試みです。
カードは個人向けの金属製Visaデビットカードとして案内されています。物理カードを前面に出したことで、X Moneyがアプリ内送金だけの機能ではなく、実店舗やオンライン加盟店での支払いまで視野に入れたサービスであることが鮮明になりました。SNS企業が提供する金融機能は、画面の中だけで完結すると利用場面が限られますが、Visaネットワークに接続することで日常決済へ踏み込める余地が広がります。
資金保全の仕組みも前面に出しています。X Moneyの案内では、cash sweepプログラムを通じてFDIC保険の対象になるとされ、保護上限は最大1,000万ドルです。これは利用者資金を提携先の銀行口座へ振り分ける形で保全する仕組みで、一般的な預金保険の上限を積み上げる設計です。高い利回りを示すだけでなく、資金の置き場所としての安心感を補強する狙いがうかがえます。
参考元:pymnts
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