19日早朝にトランプ大統領がイランへの軍事対応を当面延期すると表明し、本来であれば仮想通貨市場には強い買い戻し材料となるはずでしたが、BTC・ETH・XRPいずれも反発は短時間で頭打ちとなり、その後は20日午前まで安値圏でのもみ合いから抜け出せていません。
地政学リスク後退という追い風を消化できないこと自体が、現在の市場の脆弱さを浮き彫りにしています。
ビットコイン、7万6000ドルで反発|イラン情勢でリスクオフ続き上値重い展開
ビットコイン、反発失速で7万6000ドル台へ再下落

BTC/USDT 1時間足チャート
ビットコインは19日早朝、トランプ大統領のイラン軍事行動延期発表を受けて7万7200ドル付近まで急速に戻りを試しました。しかし戻り高値は数時間しか維持できず、欧米時間にかけて7万6500ドル前後まで押し戻され、19日のクローズは7万6565ドルと前日比約1%安で取引を終えています。
本来であれば地政学リスク後退を好感した上昇トレンドが続いてもおかしくない場面でしたが、買い手の手応えは薄く、20日東京時間正午時点でも7万6984ドルと小幅高にとどまっています。
イーサリアム、反発弱いなか2100ドルの攻防

ETH/USDT 1時間足チャート
イーサリアムは19日早朝にBTC追随で2120ドル付近まで戻したものの、戻り売り圧力に押されて上値は重く、その後は2098〜2116ドルの狭いレンジに収束しました。
20日午前時点でも2100ドル前後で方向感を欠く展開が続き、ポジティブ材料を受けても買い戻しが広がらない状況が続いています。アルトコイン全般に残るリスクオフの雰囲気が反発力を削いでおり、心理的サポートの2100ドルを維持できるかどうかが直近の焦点です。
リップル、1.40ドル回復に届かず狭いレンジ継続

XRP/USDT 1時間足チャート
リップル(XRP)は19日も1.37〜1.40ドルの狭いレンジでのもみ合いに終始し、トランプ氏の地政学リスク後退発表でも1.40ドルの心理的節目を回復できませんでした。
20日午前時点でも1.38ドル前後と上値の重い展開が続いています。ゴールドマン・サックスのXRP ETFポジション解消報道を契機とした機関投資家の利益確定売りが尾を引き、BTCドミナンス上昇のなかでXRPだけ戻りが鈍い状態が続いています。
ポジティブ材料でも戻せない仮想通貨市場の弱さが露呈
19日早朝、トランプ大統領は前日の強硬発言から一転し、イランへの軍事対応を当面凍結すると表明しました。地政学リスクの後退は本来リスク資産にとって強い買い戻し材料ですが、仮想通貨市場の反発はわずか数時間で頭打ちとなりました。
背景には、イラン側が報復姿勢を崩していないとの観測に加え、トランプ氏の発言自体が短期で揺れ動くとの警戒が根強く残ることがあります。
さらに足元では機関投資家のアルト売却フローが続いており、地政学プレミアム剥落を消化しきる需給の厚みが市場に欠けていることが、ポジティブ材料への鈍い反応として表面化しました。
次の焦点はイラン情勢続報とクラリティ法案の上院本会議
直近の最大の関心は引き続きイラン情勢で、トランプ氏や中東当局者の追加発言ひとつで再びボラティリティが跳ね上がる構図が続きます。
並行して、5月14日に米上院を通過したCLARITY法案の上院本会議入りのスケジュールも材料視されます。トランプ一族の暗号資産事業を巡る倫理条項が論争の焦点であり、修正内容次第で中期的なセンチメントが動きそうです。
BTCは7万7500ドル奪回が戻り目処、下値は7万6000ドル割れ回避、ETHは2100ドル維持、XRPは1.40ドル回復の可否がそれぞれ次の節目となります。
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