ANAP 公式発表
ANAPホールディングスは4月22日、連結子会社ANAPライトニングキャピタルを通じて4月21日にビットコインを9.1785BTC追加購入したと開示しました。
取得額は約1.1億円で、総保有量は1431.9716BTC、総投資額は約211.3億円に達しました。4月22日時点の評価では未実現損失が約34億円とみられる一方、買い増しを継続しました。企業が暗号資産(仮想通貨)を財務戦略の中核に据える動きとして、市場の見方を映す株価とのずれも浮き彫りになっています。
ANAP、BTC含み損約34億円も買い増し継続
今回の追加購入後、1BTCあたりの平均取得単価は約1475.6万円となりました。4月21日のbitFlyer終値基準では評価損は38.5億円、当年度の未実現損失は50.6億円でした。4月22日時点のビットコイン価格を基準にすると、未実現損失は約34億円で、投資額に対する下落率は16.3%です。
それでもANAPは、中長期での強気姿勢を維持すると明記しました。開示資料では、自社を「ビットコインエコシステムカンパニー」と位置付け、トレジャリー戦略を推進するとしています。価格変動による短期的な評価損益よりも、保有量そのものを積み上げる方針を優先した形です。
企業のビットコイン保有は、現金や短期金融資産とは異なり、四半期ごとの損益を大きく揺らしやすい特徴があります。価格が下がれば評価損が膨らみ、逆に戻れば損失額は縮小します。今回の開示でも、基準日によって評価損の額が数億円単位で変動しており、財務数値がビットコイン相場に強く連動する構図が鮮明です。
ANAPは2026年8月末までに、ビットコイン保有量でグローバル・トップ35位以内に入る目標も掲げています。今回の買い増しは、その目標に沿った継続的な取得の一環と位置付けられます。
ANAP株のmNAV0.41倍、保有BTC価値と乖離
市場で目を引くのは、保有するビットコイン価値と株価評価の開きです。ANAP株のmNAVは0.41倍とされ、時価総額が保有ビットコインの評価額の約4割にとどまる水準で推移しているとみられます。単純にみれば、株式市場は保有BTCの価値をそのまま企業価値に織り込んでいないことになります。
このずれは、企業トレジャリー戦略への評価がまだ定まっていないことを示します。ビットコインを大量保有していても、その価値が株価に直結するとは限りません。市場は、価格変動リスク、資金調達の持続性、事業全体との整合性を含めて企業価値を見ています。保有資産の時価だけで測れないという点で、現物ETFや投資信託とは異なる評価が働いているとみられます。

