2026年4月9日から10日午前にかけての暗号資産(仮想通貨)市場は、一時的な上昇一巡感と地政学リスクの再燃により、主要銘柄を中心に利益確定売りが先行する展開となりました。
4月8日に発表された米イラン間の停戦合意が維持されるか不透明感が高まったことで、リスク資産への警戒感が強まり、ビットコインをはじめとする主要銘柄は上値の重い推移を見せています。
ビットコイン、7万3000ドル目前まで回復

BTC/USDT 1時間足チャート
ビットコインは、指定期間の開始時には7万1000ドル台後半で取引されていましたが、地政学リスクの再燃を受けて一時7万1000ドルを割り込む場面が見られました。
その後、米CPIの発表を控えた様子見ムードの中で徐々に買い戻され、10日10時30分時点では7万2331ドル付近まで回復しています。
なお、10日未明には一時7万2865ドルまで急騰する場面も見られました。市場参加者は、直近のレジスタンスラインである7万3000ドルの突破を注視しており、ここを明確に上抜けるかどうかが今後のトレンドを左右する焦点となっています。
イーサリアム、2200ドル台を回復

ETH/USDT 1時間足チャート
イーサリアムもビットコインの動きに追随する形で、一時2100ドル台後半まで押し戻される場面がありました。しかし、2200ドル付近でのサポートが意識されており、10日午前には2200.67ドルまで値を戻しています。
週明けからの上昇基調は維持されているものの、依然として市場全体のセンチメントに左右されやすい状況が続いており、ビットコインの動向に合わせた慎重な推移が予想されます。
XRP、1.34ドルまで反発

XRP/USDT 1時間足チャート
エックスアールピーは、1.32ドルから1.38ドルのレンジ内での推移が続いています。一時は市場全体の不透明感から1.32ドル付近まで下落しましたが、その後は1.34ドルまで反発しました。
他の主要銘柄と比較して小幅な値動きに留まっているものの、依然としてレンジをどちらに抜けるかが注目されています。
米イラン停戦合意後の安心感後退で調整
今回の価格調整の背景には、4月8日に報じられた米イランの2週間停戦合意を受けていったん広がった安心感が、短期間で後退したことがあります。
停戦自体は市場に一定の安堵をもたらしましたが、その後は合意内容を巡る双方の認識のずれや、周辺地域での軍事行動継続が意識され、停戦がどこまで安定的に維持されるのかに対する疑念が強まりました。
加えて、市場ではホルムズ海峡の物流がすぐに全面正常化するとの見方が後退しており、エネルギー供給不安を通じた原油高とインフレ再加速への警戒も再び意識されました。実際、Reutersは停戦後も通航制限が残り、世界のエネルギー供給と物価見通しに不透明感が残っていると報じています。
こうした状況を受けて、停戦合意直後のショートスクイーズによる急騰が一巡した後は、リスク資産全体で戻り売りが出やすくなり、暗号資産市場でも利益確定売りが優勢になったとみられます。
米3月CPIを控え、仮想通貨市場が警戒感
市場が次に注目するのは、本日21時30分に発表予定の米3月CPIです。
今回焦点となるのは、総合CPIとコアCPIの伸びであり、非農業部門雇用者数や平均時給ではありません。結果が市場予想を上回れば、FRBの利下げ観測が後退し、ドル高や米金利上昇を通じて暗号資産市場の重荷となる可能性があります。
一方で、インフレの鈍化が確認されれば、金融緩和期待の高まりを通じて相場の支援材料になる可能性があります。
加えて、4月8日に報じられた米イランの2週間停戦合意を巡る不透明感が再び強まるかどうかも、短期的なリスクオン・リスクオフを左右する重要な要因です。
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