JP Morgan公式発表
三菱商事が、米JPMorganの機関向けブロックチェーン基盤「Kinexys」を使った即時クロスボーダー送金を採用したことが分かりました。
日本企業として同サービスを利用する初の事例で、ブロックチェーン活用が暗号資産(仮想通貨)取引や実証実験にとどまらず、産業大手の実務に入り始めた動きとして受け止められています。
報道によると、Kinexysは海外拠点をまたぐ資金移動をほぼ即時で処理できる仕組みです。
時間帯や営業日の制約を受けやすい従来の国際送金と比べ、資金の滞留を減らし、グループ全体での資金配分を機動的にしやすい点が採用の背景にあります。
即時クロスボーダー送金で、企業の資金繰りはどう変わるのか
三菱重工業グループは、発電設備や航空・防衛、物流機器など幅広い事業を世界で展開しています。こうした企業では、各国の子会社や拠点に対し、必要なタイミングで資金を移す作業が日常的に発生します。送金に時間がかかれば、その間は資金が宙に浮いた状態になり、運転資金の管理にも余裕を持たせる必要が生じます。
三菱商事の財務担当者である川上和義氏は、「グローバルに事業を展開する中で、市場調達資金と事業キャッシュを連結グループ全体に効率的に配分することが不可欠」と述べたとされています。
今回の採用は、ブロックチェーンを新技術として試すというより、資金効率を高めるための財務インフラとして使う判断だったことを示しています。
Kinexysは、JPMorganが2020年に『Onyx』として立ち上げた許可型ブロックチェーンです。参加者を限定したネットワーク上で、JPMorganの預金トークン『JPMD』を用い、銀行口座間の支払いと決済をほぼ即時で行えるようにしています。仲介プロセスを減らし、24時間365日に近い形で資金移動に対応できる点が特徴です。
企業の立場から見ると、これは送金スピードの改善だけではありません。海外送金で生じやすい着金待ちや時差の影響を抑えやすくなり、必要資金を各拠点に置いておく量も見直しやすくなります。資金管理の世界では、送金の遅れはそのまま余剰資金や待機資金の増加につながります。即時性が高まることは、財務の機動力を引き上げる意味があります。
参考元:bitcoin.com
画像:shutterstock
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