2025年4月30日、マレーシアのテレンガヌ州で、違法なビットコイン採掘組織が摘発されました。
この摘発は、同州のフル・テレンガヌおよびマラン地区において行われ、電力窃盗を伴う違法なビットコインマイニング活動が対象となりました。
事件の概要
テレンガヌ州警察は、マレーシアの国営電力会社テナガ・ナショナル・ベルハド(TNB)の損失対策特別部隊(SEAL)と協力し、違法なビットコイン採掘施設2か所を摘発しました。
これらの施設は、フル・テレンガヌのブキ・ペルパットとマランのワカフ・タパイに位置しており、住宅および商業施設を利用して電力網から不正に電力を引き出していました。
摘発の結果、45台のビットコインマイニング機器が押収され、その総額は約22万5,000マレーシアリンギット(約5万2,000米ドル)に上ります。
また、これらの施設による電力窃盗は、TNBに毎月約3万6,000リンギット(約8,300米ドル)の損失を与えていたとされています。
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法的措置と今後の展開
現在、この事件はマレーシア刑法第379条(窃盗)、第427条(損害を伴う悪意ある行為)、および1990年電力供給法第37条に基づき調査が進められています。
有罪となった場合、最大5年の懲役または最大10万リンギットの罰金、あるいはその両方が科される可能性があります。
なお、摘発時点では逮捕者は出ておらず、押収された機器はさらなる調査のため、関係当局に引き渡されています。
背景と影響
マレーシアでは、ビットコイン採掘自体は合法とされていますが、電力の不正使用は重大な犯罪と見なされています。
2018年から2023年の間に、違法なビットコイン採掘による電力窃盗によって、TNBは約7億2,200万米ドル(約34億リンギット)の損失を被ったと報告されています。
このような背景から、マレーシア当局は違法な採掘活動に対して厳格な取り締まりを行っており、過去には押収したマイニング機器をブルドーザーで破壊するなどの措置も取られています。
変動の可能性があるコイン
Bitcoin(BTC)
理由
今回の事件は直接的にビットコイン採掘に関するものであり、こうした違法採掘の摘発が進むことで、一時的にハッシュレートや採掘効率に影響が出る可能性があります。
影響方向
短期的にはネガティブ(マイナー心理の悪化)、中長期的には健全化への期待でポジティブになります。
Kaspa(KAS)やErgo(ERG)など、低コストでマイニング可能なPoW通貨
理由
電力コストの高騰や摘発リスクの高まりを受け、マイナーがBTCから他のPoW通貨に移行する可能性があります。
影響方向
短期的にマイナーの流入でハッシュレート上昇と価格上昇が期待されます。
Chia(XCH)など、電力効率を売りにするマイニング代替型通貨
理由
環境負荷の低いProof of Space and Time(PoST)型プロジェクトに注目が集まる可能性があります。
影響方向
中長期的にプラス。電力消費が少ないことがアピールポイントになります。
Ethereum(ETH)やSolana(SOL)など、PoS(Proof of Stake)型通貨
理由
PoWの負の側面が報道される中、環境に優しいPoSへの注目が再度高まる可能性があります。
影響方向
ポジティブ。ただし影響は間接的で限定的です。
まとめ
今回の事件は、ビットコインマイニングが抱える倫理的・環境的課題を浮き彫りにしています。
高い電力消費を伴うマイニング活動は、再生可能エネルギーの活用やエネルギー効率の向上といった持続可能な方法への転換が求められています。
また、違法な電力使用は電力供給網に負担をかけ、一般消費者への影響も懸念されます。
そのため、政府や電力会社は、マイニング活動の監視体制を強化し、合法的かつ持続可能な方法での運用を促進する必要があります。
今後、マレーシアを含む各国が、ビットコインマイニングに対する規制と支援のバランスをどのように取っていくかが注目されます。
持続可能なマイニングの実現には、技術革新とともに、法的枠組みの整備が不可欠です。

