Winklevoss兄弟のETF案は元から認可が降りる可能性が低かった?

​米証券取引委員会(以下SEC)がWinklevoss兄弟によって提出されたビットコインETF申請を認可しなかったニュースは暗号資産(仮想通貨)市場に大きなショックを与えました。というのもビットコインETF認可への期待されていることがここ最近のBTC価格の上昇の一因となっているのではないかと考えていたトレーダーが多かったからです。(しかし28日1時時点でBTC価格は90万円を再び超えており、相関性に関しては一概に強いとは言えなそうです。)

そして、このニュースが報じられた以降はWinklevoss兄弟の提案するETFは今後も認可が降りる可能性が低く、代わりにアメリカの大手アセットマネジメント会社であるVanEckが提案した案に注目が集まっており、シカゴオプション取引所(以下CBOE)も支援しているほど期待の高さを見せています。Ethereum World NewsのコメンテーターでeToroのシニアマーケットアナリストであるMati Greenspan氏は以下のように述べています。 

現在暗号資産(仮想通貨)市場にはFUD(注.Fear, Uncertainly, Doubtの略)​と混乱が多く飛び交っているのでこの場で事実を明確にしたいと思います。
​この混乱が生じた理由の一つとしては今回SFCが下した暗号資産(仮想通貨)ETFに関する決断が挙げられますが、私からするとあまりにも多くの人々が曖昧にしか状況を理解していないように思います。もともとWinklevoss兄弟が出した申請書は認可される可能性が極めて低いだろうという見解がなされていました。そして実際のところは専門家たちはVanEckによって提案され、CBOEが支援しているETF案に大きな期待を寄せています。しかし、これも来年の3月までは通過する可能性が低いでしょう。

そしてGreenspan氏はSEC委員会のメンバー場がらWinklevoss兄弟のETF案を却下した決断に公然と反対しているコミッショナーHester Peirce氏についてもコメントしました。

注目すべきはSEC委員長がETC案の却下に強い反対の姿勢を見せていることです。同氏はこの決断が「投資家保護という観点で損益」であり「暗号資産(仮想通貨)業界を妨げる革新的な行為」であると勇敢に述べています。 これを受けてSNS上では同氏を''CryptoMom''と称し、Twitterのフォロワー数は急上昇しています。

Greenspan氏はインドの仮想通貨市場にも言及

Greenspan氏は暗号資産(仮想通貨)に言及する上で今回のニュースの他にもインド暗号資産(仮想通貨)市場についても言及しています。同氏はインドにおいて法律委員会が電子決済の手段として暗号資産(仮想通貨)を認識することは正しいステップであると考えており、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーン技術に関しても楽観的な姿勢であるようです。

私はインドの法律の専門官ではないので直接的なコメントを控えますが、私にとってはっきりしているのはインド法律委員会のような政府期間が肩を担いでいれば暗号資産(仮想通貨)はどんな点でも肯定的に認識されるということです。私たちはこの一連の流れを今後数カ月に渡って注視しなければなりません。インドで暗号資産(仮想通貨)が大規模に導入されることで多くのユーザーが切望している転換期が訪れることになる可能性があります。


コインパートナーの見解​

今回のWinnklevoss兄弟のETFが却下された理由としては上場先の取引所に問題があったからだとSECは発表しています。

ビットコインは投資信託として上場するには価格操作がしやすい(ボラタリティーが大きい)ことが問題であると指摘しており、申請を通過するためには取引所がこの問題を解決する十分なシステムを整えることが不可欠であると考えられます。

市場に大きく影響を及ぼしそうなニュースですが、ETF実現可能性は0%ではないという点には留意しておきたいところです。SEC委員会の中でも意見が一致しておらず、また新たなETF案に専門家が期待を寄せていることからもその根拠は見て取れます。

これを機に暗号資産(仮想通貨)ETFへの見解が大きく変わりそうでありますが、Greenspan氏の言うように事実を正確に把握して長期的なスパンで見ることが重要になるでしょう。