国際決済銀行(BIS)が、ここ数カ月の仮想通貨市場の暴落はこれまで警告していた危険性が実現していることを示していると述べている。
BISは、年次報告書の中で仮想通貨の危険性と中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発ついて言及している。

国際決済銀行が仮想通貨の危険性を警告

BISが仮想通貨市場の暴落に関して、分散型金融を前提とした仮想通貨のビジョンと現実の間に大きなギャップがあることを指摘している。
今回のTerraUSDとLunaの崩壊は、投機のために仮想通貨を売買することによって維持されるシステムの弱さを露呈しており、技術的な修正だけでは受け入れられない可能性があるとしている。
BISのゼネラルマネージャーであるAgustin Carstens氏は仮想通貨には構造的な問題があり、税金で賄われた準備金を使用できて政府が介入している当局がなければ、どんな形態のお金も最終的には信頼性に欠けると述べている。
また同氏は、不良債権が世界金融危機を引き起こしたように、仮想通貨の崩壊が金融危機を引き起こすとは考えにくいとしている。
一方で、損失は相当なものになると強調し、仮想通貨の不透明な性質によって不確実性を増大させたと非難している。

私たちが知っていることに基づけば、かなり管理しやすいはずです。
しかし、仮想通貨にはわからないことがたくさんあります。

そして中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発については、様々な課題に対して国際的な調整が必要があるとしている。
当面の課題は、1990年代の携帯電話の世界で行われたことと同じような技術的なものとなっているが、欧米と中国やロシアなどの国々の関係が悪化していることから地政学的な問題も浮上している。
Carstens氏は、CBDCの運用がG20の議題として以前から取り上げられてきたテーマであり、今回の仮想通貨のことを考えると良い機会だと述べている。
そして昨年はCBDCを使用した様々な実証実験が行われたとして、実現に向けての自信をのぞかせている。
CBDCの相互運用性に関する国際標準が合意されるのはいつ頃になるかという質問に対しては、1年以内は難しく、今後2、3年以内と返答している。

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この記事はReutersの「Crypto fears now materialising, central bank body BIS says」を参考にして作られています。