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Jaxxとは、ビットコインやイーサリアム、トークンなどの様々な暗号資産(仮想通貨)を一括管理できるモバイルウォレット、デスクトップウォレットです。取り扱う暗号資産(仮想通貨)の多様さと、利用できる端末の種類の豊富さが特徴となっています。
ウォレットとはその名の通り、暗号資産(仮想通貨)を入れておく(管理する)「財布」の役割をするものですね。ただ、「仮想」通貨なので、普通の財布とは異なる点も多いので、「ウォレット」と呼ぶのでした。
モバイルウォレットとデスクトップウォレットを簡単に説明すると、モバイルウォレットはスマートフォンやタブレットのアプリで利用できるウォレットで、デスクトップウォレットはPC上で利用できるウォレットのことです。文字のまんまですね。
さて、皆さんは暗号資産(仮想通貨)を何種類持ってますか?
「まだ怖くて手を出せていない」、という人や「ビットコインに一点賭け」、という人ももちろんいると思いますが、「一点賭けでは怖いので、複数の通貨に分散投資」という人もいると思います。
ただ、色々な暗号資産(仮想通貨)を持っていると、どこに何をどれだけ持っているかが把握しずらいですよね。「全部一つにまとめられればいいのになー」と思ったりしていないでしょうか。
そこで活躍するのが、本記事で紹介する「Jaxx」というウォレットです。さっそく見ていきましょう。
ここでは、Jaxxがどのような仕組みで動いているのかを見ていきましょう。
この記事の冒頭にも書きましたが、Jaxxはデスクトップウォレットと、モバイルウォレットの二種類があります。
頻繁に資産を確認する必要がない人はなくす心配のないデスクトップウォレット、外出先でも確認したい、という人はモバイルウォレットが良いかもしれません。
注意が必要なのは、使うOSやデバイスによって扱う暗号資産(仮想通貨)の種類が異なる、という点です。詳しくは次の項目で扱いますが、自分の管理したい通貨が対応しているかどうかはきちんと確認する必要があります。
また、上のウォレットの記事にもありますが、安全性の点でみると、一般的には取引所のウォレットをはじめとしたウェブウォレットより、デスクトップウォレットや、モバイルウォレットの方が安全であると言われています。
(ただし、日本の取引所には法的な規制がかかっているため、ある程度の安全性は保障されていることに加え、Jaxxは後述する事件も起こっているので、安全面は自分で判断した方が良いでしょう。)
現在(2017年12月7日)、Jaxxでは、BTC、ETH、ETC、LTC、DSH、ZEC、RSK、DGE、BCH、GNT、REP、BAT、GNO、DGD、ICN、MCO、BNT、ANT、TKN、CVC、STX、BCP、EOS、1ST、SNT、POE、QTM、WNG、EDG、MLN、CFI、GUP、CRB、RLC、MCI、SAN、ART、SLT、PAY、DPP、ENJ、BCP、WRC、FUL、DRT、AON、PPP、UKG、STO、SWM、PRE、の51種類がAndroid版では管理可能です。
それに対し、iOS版ではSTO、SWM、PREが対応しておらず、注意が必要です。モバイルで利用される方も、PCで利用される方も、一度ダウンロードした後に、目的の通貨が対応しているかどうか確認する必要があります。
どの暗号資産(仮想通貨)に対応しているかどうかは公式サイトに記述があってもよいと思うのですが、残念ながらありません。
さて、取り扱っている通貨の中身ですが、ビットコインはもちろん、イーサリアムやライトコイン、ダッシュ、リスク、ビットコインキャッシュなど、主要なアルトコインを数多く扱っているほかに、モナココインやPo.etなどのトークンも扱っています。
実は、ウェブウォレット以外でビットコインとイーサリアムの両方に対応するものはあまりないので、これは大きな強みといっていいでしょう。
さらに、ETHNewsによれば、まだまだ対応するアルトコイン、トークンの種類は増やしていくつもりのようで、対応予定の通貨の中には、NEMやRippleなども含まれており、期待が膨らみます。
ただ、この記事が出たのは2017年5月のことなので、結構時間が経ってる気がしますね…
また、事件を起こしたDAOは、以前は取り扱いがありましたが、事件後に取り扱わなくなるなどの対応をしており、この点は好感が持てます。
The DAOは、世界中から注目された超有名な人気ICOでしたが、システムの脆弱性を突かれ時価80億円程の資金を盗まれるという事件を起こしてしまいました。その事件の内容や今後への影響をコインパートナーが真剣に考察しました!
DAOの事件について知らない方はこちらの記事をどうぞ!
コインパートナーのJaxxに対する評価を利便性、安全性、対応通貨の種類の三点から◎、〇、△でつけていきます。
評価:〇
Jaxxは一つの画面で、送金、受け取り、保有通貨量、取引履歴のすべてが確認できるので、とても使いやすいと言えるでしょう。
確認する暗号資産(仮想通貨)の種類を変えるのもワンタッチなので、とても分かりやすいです。
評価:△
本来なら、Jaxxはデスクトップウォレットまたはモバイルウォレットなのですから、秘密鍵がウェブ上になく、ウェブウォレットよりも安全です。
しかし、Jaxxに入れていた暗号資産(仮想通貨)が盗まれる、という事件が起きてしまいましたので、安全性は△とします。
事件については後述します。
評価:◎
これは文句なしの◎です。
先ほども述べたように、ビットコインとイーサリアムの両方に対応するウォレットは実は少ないのですが、需要はかなりあると思います。
主要アルトコインや各種トークンなどにも対応しており、今後さらに対応通貨を増やしていくつもりのようなので、この点は最高評価です!
評価:〇
評価は〇としましたが、△寄りの〇です。
いくら使い勝手が良くて、対応通貨が多い、といえども、預けた通貨が盗まれてしまっては元も子もないと思います。
ただ、例の事件以降同じような被害の報告はなされていないようですし、長期間預けたりしなければリスクも低くなるので、利用価値はあると判断し、〇としました。
繰り返しになってしまいますが、Jaxxの一番の目玉(と思われる)部分は取り扱う暗号資産(仮想通貨)の種類が豊富なところです。
取引所、販売所にずっと預けておくのは不安だな、と思う人でも、いちいち通貨ごとにウォレットを調べて、初期設定をして、送金する、というのは精神的なハードルが高いはず。
Jaxxなら、ビットコインやイーサリアム他主要アルトコインを管理できるので、その手間をだいぶ軽減することができるのではないかと思います。
これも繰り返しになってしまいますが、Jaxxでは一つの画面で送金や受け取り、保有通貨量の確認、取引履歴の確認ができます。
また、確認する通貨の変更や管理する通貨の追加も簡単なので、「あれ、どうやってやるんだっけ?」ということにはなりにくいと思います。
残念ながらJaxxは日本語には対応しておらず、英語での表記しかありません。
しかし、Jaxxを普通に使う上で英語を読まなければならないことはほとんどありませんし、設定の変更やバックアップをとる際にも難しい英語を読まなくても大体で分かるようになっています。
操作方法はこの記事にもありますし、日本語に対応していないことで困ることはあまり無いのではないでしょうか。
ここがJaxxの一番のネックとなる部分ですね。
多くのウェブウォレットやモバイルウォレットには、パスフレーズ、というものがあり、パスフレーズさえあればウォレットを復元、利用できます。
つまり、このパスフレーズが外部に漏れると非常に危険なわけです。
Jaxxでは、そのパスフレーズが比較的外部からわかりやすい状態になってしまっています。
技術的な話なので細かいところはカットして理解重視で書きたいと思います。
簡単に言うと、Jaxxではパスフレーズが暗号化が甘い、ということです。
Jaxx以外のウォレットであれば、そのウォレットを使っているデバイスが侵入をうけて、ソースコードがばれてしまっても、暗号化してあるパスフレーズが侵入者に知られてしまうだけで、実際のパスフレーズは侵入者には分かりません。
しかし、Jaxxの場合、ソースコードに暗号化されたパスフレーズとともに、パスフレーズの暗号化の方法まで記載されているので、ソースコードが漏れてしまうだけで、パスフレーズが侵入者に知られてしまうことになります。
この点が、Jaxxがセキュリティーが不安、と言われている理由になります。
しかし、この話はデバイスが侵入を受けることが前提になっており、Jaxxも、ソフト自ら外部にパスフレーズを送信するなどといったことはありません。
さらに、Jaxx以外のウォレットのソースコードが漏れて暗号化されたパスフレーズが侵入者に知られた場合、いくら暗号化されている、といってもハッカーの手に渡っているわけですから安全とは言えません。
そして、ハッカーが一個人のデバイスに攻撃を仕掛けるとは考えにくいので、個人で少額を扱っている場合はそれほどのリスクはないのかもしれません。
ただ、他より安全性が低いことは確かですね。
また繰り返しになってしまいますが、Jaxxの強みは対応通貨の種類が豊富なところです。
保有しているすべての通貨にそれぞれウォレットを用意しなければならない、となればかなりの手間ですよね…
なので、「たくさんの種類の暗号資産(仮想通貨)を持っているけど、一々ウォレットを用意するのはめんどくさい!」という人におススメです。
これは、Jaxxには多くの暗号資産(仮想通貨)を預けない方がいい、という意味です。
確かにJaxxは管理できる通貨の種類が多くて使い勝手がいいと思いますが、先述の安全面の問題もあるので、資産が数百万、数千万円あるような人はJaxxにすべてを入れる、というのは賢明ではありません。
使うのであれば、最悪失われてしまっても致命傷にはならない程度にしておきましょう。
といってもこれはJaxxだけの問題ではなく、モバイルウオレット、デスクトップウォレット全般に言えることです。
結局、盗まれるリスクを極限まで減らすにはハードウェアウォレットを使いましょう、という話になってしまいますね。
ここではJaxxでの取引の方法を説明します。
まだ初期設定が終わっていない人はこちらから!
受け取りは非常に簡単です。
上の、「Your Current 〇〇 Address」と書いてある部分の下のアドレスに送金すればよいだけ!
簡単ですね!
送金も簡単です。
まず、ホーム画面上部の「Send」の部分をタップすると上のような画面になります。
そこで、「Receiving Address」の部分に受け取り側のアドレスを入力し、「Amount」の部分に送る量を入力して、すぐ右の「Send」をタップすれば完了!
ここでは、Jaxxの初期設定の仕方とバックアップの取り方を説明します!
まずは公式サイトからダウンロードしてください。
ここではモバイル版で説明しますが、デスクトップ版も大きな違いはありません。
ダウンロードが終わってアプリを開くと下のような画面になるのでカメラへのアクセスを許可。
すると、最新版のJaxxについての説明画面になるので右下のCONTINUEをタップ。
Jaxxのプライバシーポリシーなどが確認できるので、確認して同意したなら右下のACCEPTをタップ。
下のような画面になったら、今回は初期設定なので上側のCREATE NEW WALEETにチェックを付け、右下のCONTINUEをタップ。
次は設定です。細かい設定は後でできるので、EXPRESSにチェックを付けて、右下のCONTINUEをタップ。
次に管理する暗号資産(仮想通貨)を設定します。後からでも追加できます。
管理したい暗号資産(仮想通貨)全てにチェックを付けたら右下のTAKE ME TO MY WALLETをタップ。
これで初期設定は完了です。
初期設定が終わると下のような画面になると思います。右上の「三」をタップして、
MENUのToolsをタップ
Backup Walletをタップ。
再度Backup Walletをタップ。
下のボックスにチェックを付けて、右下をタップ
下の画面で白塗りになっている部分に書いてある12単語をメモして右下のCONTINUEをタップ。
空欄に先ほどメモした12単語を写して右下をタップして完了!
あとは、ここでメモした12単語さえあれば復元することができます。
初期設定の際に「CREATE NEW WALLET」ではなく「PAIR / RESTORE WALLET」とすればOK!
A: Jaxxはマイニングに使うことはお勧めしません。
Jaxxは軽いつくりで簡単に扱えるように作られているので、マイニングの受け取りのような負荷のかかる作業には用いない方が無難です。
A: 手数料の具体的な値は分かりませんが、三段階で設定することができます。
ホーム画面からSETTINGS、BTC Mining Feeと進むと、FAST(Pricey Fees)、AVERAGE(Normal Fees)、SLOW(Cheap Fees)の3つが選択肢として出てきます。
FASTは手数料は高くかかりますが、その分取引にかかる時間が短くなります。AVERAGEはどちらも普通で、これが推奨されています。SLOWは手数料は安く済みますが、取引にかかる時間はとても長くなります。Jaxxはこちらは非推奨です。
A: 復元できます。
バックアップをとれば、使っていたデバイスがなくなってしまっても、復元することができます。
バックアップの仕方はこちら。
Jaxxについてお分かりいただけましたでしょうか。見やすくて使いやすいし、取り扱う通貨の種類も豊富で機能面では非常に高評価なのですが、盗難被害が出ている、というのは大きなマイナス材料ですね…
ただ、一つの事件以降は盗難被害は報告されていませんし、全財産を預けるのではなく少額を預けるならまだ利用価値はあるのかな、と思います。