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Siacoin(シアコイン)とは,個人のパソコンの空き容量を企業に貸し出すことの対価として支払われる暗号資産(仮想通貨)の一種です。現在使われているクラウドサービスが飽和状態になり始めてしまったため,ブロックチェーン技術を応用して個人のパソコンの空き容量を有効活用するために開発されました。
はじめは暗号資産(仮想通貨)にある程度詳しい方向けに書いていきます。あまり暗号資産(仮想通貨)に詳しくないという方は,「Siacoinの仕組みは?」から読んでいってください。
(2017年12月21日更新)
Siacoinの価格推移です。5月から7月にかけて異常な値上がりを見せていますが,これは,アルトコインが軒並み値上がりしていた時期ということに加えて,ObeliskというASICマイニングソフトの導入をSiacoinの公式アカウントが意味深な感じで投稿したことや,大企業との提携が始まるという嘘の噂が広まったことなどが原因になっているようです。
その後,Siacoin熱は冷めて,価格は大幅に下がりました。
しかし、12月頃から暗号資産(仮想通貨)全体が値上がりし始めたことに加えて、Siacoinのアップデートが行われるという発表があり、以前高騰した時のピークを大きく越えました。現在、1SCあたり3円を越えています。しばらくは値上がりが続きそうです。
Siacoinに似た暗号資産(仮想通貨)として代表的なものにStorj(ストレージ)があります。スマートコントラクトによってファイルのアップタイムの確認ができる,支払いが自動執行されるなどの点で,SiacoinはStorjよりも設計が優れていると開発者の間では言われることが多いのにも関わらず,知名度ではStorjが圧倒的です。この原因はズバリ開発者のマーケティング力の低さにあります。Siacoin開発者のマーケティング力次第で,Storjを追い抜くか,それとも衰退していってしまうのかが分かれると思います。
※12月21日追記 現在はSiacoinの方が知名度も上手のように思います。
Siacoinが提供する分散型P2Pクラウドは,Dropboxなどの従来の中央集権的なクラウドサービスとは異なり,情報漏洩の心配がなく,また,単一障害点(ここがやられるとシステム全部がやられるという場所)がなくなるため,不具合が起こった場合にも復旧がスムーズです。さらに,従来のクラウドサービスのなんと10分の1以下の値段で利用できるということもあって,企業からの注目は非常に高いです。Siacoinが広まっていくかはわかりませんが,分散型クラウドが今後主流になっていくのは間違いないでしょう。
開発者 | David Vorick, Luke Champine |
通貨単位 | SC |
供給上限 | なし |
時価総額 | 22,558.21034255BTC (2017年10月14日現在) |
Siacoinのマイニングの承認システムはPoW(プルーフオブワーク)方式です。PoW方式の説明は以下の記事にわかりやすくまとめられているのでぜひ読んでください!
プルーフオブワークは暗号資産(仮想通貨)の取引の承認システムの一つです。これはいったいどんな仕組みでどういう特徴を持っているのでしょうか?プルーフオブワークに伴うマイニングという作業や、プルーフオブステークとの違いについても説明します!
はじめにも書いた通り,Siacoinは新しいクラウドサービスを提供するために開発された暗号資産(仮想通貨)です。従来のDropboxなどのクラウドサービスでは預かったデータを大きな一つの施設に集めて管理しているため,ハッカーの標的になりやすく,情報漏洩の危険性があります。Siacoinでは,預かったデータは分割されて個人のパソコンの空き容量に暗号化されて保管されるので,情報漏洩の心配がないんです!
しかも,従来のクラウドサービスの10分の1という驚きの安さで利用することができます。安全で低価格という点で,クラウドサービスとしてのメリットは非常に大きいと言えます。
Siacoinと同じような暗号資産(仮想通貨)としてStorjがありますが、設計においてSiacoinの方が優れています。
たとえば,Siacoinでは,スマートコントラクトを利用することによって,データを預かったパソコンがちゃんとネットにつながっているかの確認(アップタイムの確認)をブロックチェーン上で行うことができ,また,空き容量の貸主へのSiacoinの支払いが自動で行われるようになっています。
Siacoinが提供するサービスは企業用に特化してしまっていて,一般ユーザーには使いづらいです。Siacoinと似た暗号資産(仮想通貨)であるStorjが提供しているサービスはもっと親しみやすいインターフェースを持っているので,一般ユーザーでも気軽に使うことができます。その点では,Siacoinの方がStorjに劣っていると思います。
現在,Siacoinを取り扱う日本の暗号資産(仮想通貨)取引所は一つもありません。マイニングやストレージの貸し出しなどで得たSiacoinを日本円やビットコインに交換したい,Siacoinを買ってみたいという場合には海外の取引所を使う必要があります。
では,海外のどこの取引所を使えばよいのでしょうか?
Siacoinを買う場合には,日本の取引所で日本円をビットコインに交換してから,海外の取引所でビットコインをSiacoinに交換する必要があります。ビットコインの購入のしかたはこちらの記事にわかりやすくまとめてあるので,こちらを読んでください。
ビットコインを始めてみようとしたけれど、何をすればいいのか分からない…そんなあなたも大丈夫!必要な手順は全て網羅しています!これを読めば自分でも取引ができるように!そして気になるリスクもしっかり解説。安心して取引を始めましょう!
Siacoinを買うのにオススメの海外の取引所を2つ紹介したいと思います!
Bittrexは現在最も人気の高い海外の取引所です。取り扱っている暗号資産(仮想通貨)の種類はなんと190種類以上!しかも取り引きにかかる手数料はたったの0.25%という安さ。注意点としては,Bittrexはウェブサイトやサポートセンターの対応がすべて英語であるというところですかね…(ブラウザをGoogle Chromeにしておけばウェブサイトを日本語に翻訳する機能がついています。専門用語は誤訳が多いですが,意味はわかると思います。)
取り扱っている暗号資産(仮想通貨)の種類は圧倒的なので,これから色んな暗号資産(仮想通貨)を買っていくつもりの方にはオススメです!
Poloniexは2番目に人気の高い海外の暗号資産(仮想通貨)取引所です。取り扱っている暗号資産(仮想通貨)の種類は60種類以上あり,かなりの多さです。取り引きにかかる手数料もBitterxとほぼ同じで非常に安いです。Bittrexよりもチャートが見やすいという点で優れています。Bittrexと同じくウェブサイトはすべて英語ですが,Google Chromeの機能を使うことで一応に日本語にできます!
現在,Siacoin(シアコイン)を保管できるウォレットはSia-UIという公式のウォレットのみです。これからSiacoinが普及していけば色々なウォレットが使えるようになるかもしれませんが,とりあえずはSia-UIを使うしかありません。取引所に預けたままにすることも可能ではありますが,セキュリティ上よくないので自分のウォレットに入れておくのが良いと思います。
Siacoin(シアコイン)のマイニングを行うには,公式に出されているマイニングソフトウェアを使うことでできます。
ここにマイニングのやり方が詳しく書かれています。
https://mtlynch.io/windows-sia...
正直,パソコンに詳しくない方には難しいし,色々な機材を買わないと利益を出すことはほぼ不可能なのでマイニングはオススメしません。
新しいクラウドサービスのために開発された暗号資産(仮想通貨)として非常に似ているSiacoinとStorjですが,二者の比較をまとめると,Siacoinはユーザーインターフェースが一般向きでない。しかし,Siacoinの方が設計では優れている点が多い。といった感じです。
まとめると,Siacoinは今までにない分散型クラウドという安全で低価格なクラウドサービスを提供するために開発されたもので,まだまだ知名度は低いが,設計は優れているのでこれからの開発者のマーケティング力によっては大きく伸びていくことが考えられる暗号資産(仮想通貨)だということですね!(※12月21日追記 実際に大きく伸びましたね!!!)