ビットコインについて興味を持って調べていたあなたは「Bitcoin Core」というワードを目にしたのではないでしょうか。
Bitcoin Coreと聞くと、ビットコインの開発者の中心メンバーのことを思い浮かべる方もしるかもしれません。
今回はBitcoin Coreの特徴やメリット・デメリット、ウォレットとしての使い方など、気になるところをしっかり解説します!
この記事が少しでも皆さんの役に立てれば幸いです。
Bitcoin Coreとはビットコインの開発陣が公式にリリースしたソフトウェアで、保有しているビットコインを管理するウォレットとしての機能も持っています。Githubでソースコードは全て公開されており、非中央集権な社会を目指すビットコインの理念に忠実な仕様と言えるでしょう。
ビットコインのブロックチェーン上の取引のルールや仕組みについてはこのソフトウェアに委ねられており、ルールブックのような役割も持っています。
Bitcoin Coreはサトシナカモトの論文を元に有志が集まって開発されました。ソースコードは全て公開されており、開発者ではない第三者でも改善案を出すことができる点で非中央集権性が保たれています。
一般のウォレットと違うところは、ビットコインの送受金のプログラムを組んだりブロックチェーン内のトランザクションの検証が行える点です。
ビットコインの開発に携わっている人(これもBitcoin Coreと呼ぶ)が開発しているのでビットコインとより相性良く利用できるような仕様に日々改善されています。
2018年2月26日のアップデートで様々な仕様変更がなされましたが、最も大きな改善点はSegwitに完全対応したことです。Segwitとは簡単に説明するとトランザクションのデータのサイズを圧縮することで、1ブロックに記録できるトランザクションの数を増やす仕組みのことです。ビットコインの開発者はトランザクションの混雑によるスケーラビリティ問題をこの方法で解決しようとしています。
2月のアップデートの内容はこれだけではなく、オフチェーン技術といってブロックチェーンネットワークの外でビットコインの取引を可能にしたところも主な改善点です。ブロックチェーン上で毎回取引していると手数料が高くついたりトランザクション数が増えすぎるなどの問題が発生します。
逆にビットコインキャッシュはブロックサイズを2018年5月15日のハードフォークで8MBから32MBにさらに拡大するなどブロックチェーン上での取引処理を行っていくこと前提で開発が進められています。
フルノードとは全てのブロック・トランザクションをダウンロードし続けるノード(ビットコインのネットワークに繋がったコンピュータ)です。容量が大きく、初回の起動も非常に遅いので多くの暗号資産(仮想通貨)ウォレットはこの仕様にはされていません。
Bitcoin Coreはビットコインの古参のウォレットで、黎明期は保有者のうちの多くに使われていました。しかしライトウォレットと言われるブロックチェーンを一部のみしかダウンロードしないタイプの使いやすいウォレットの普及によって現在はあまり使われなくなってきています。
Bitcoin Coreは2009年からの全てのビットコインのブロックチェーン上の取引の情報から検索することができます。トランザクションを検証するビットコインの開発者にとってはビットコインネットワークに貢献し、仕組みをコアなところまで知ることができるので数少ないソフトウェアでしょう。
アプリケーションのダウンロードの際にブロックチェーン履歴を全て引っ張ってくることになるので、65GBものストレージを圧迫しダウンロードの完了には時間が20時間以上かかってしまいます。
普通のノートパソコンを利用されている方であればCopayやLedger Nano Sなどを使うのがオススメです。
ビットコインの公式サイトにアクセスしインストーラーの.dmgのファイルをダウンロードします。
自分のOSのファイルを選んでダウンロードしましょう。
今回はMacでのインストールを解説します。
「アプリケーション」のフォルダにコピーします。
「Bitcoin Core」が起動しました。ブロックチェーン履歴のダウンロードが始まります。かなりの時間がかかるので辛抱強く待ちましょう。
上のバーの「送信」をクリックします。支払い宛先でアドレスを入力しますがアドレスの入力バーの横でアドレス帳機能を利用することができるので、なんども同じところに送金するときはこれを利用しましょう。
残高から送金するBTCの数量を入力し、左下の「送信」ボタンをクリックして送金処理が完了です。
「受け取り」は主に請求用のコードを作成するために利用されます。
「ラベル」で送り主の識別のための名前をつけ、「残高」は請求額、メッセージを任意で入力して「支払い要求」をクリックするとQRコードが表示されます。
メニューバーから「ファイル」をクリックし、「財布のバックアップ」を選択します。
save as で名前をつけ、tagsは任意、whereで保存場所を選択し、「Save」をクリックします。
上のメニューバーから「設定」をクリックし「財布の暗号化」を選択します。
ウォレットへのアクセスのパスフレーズを設定します。忘れると資産を失うことになるので厳重に管理しておきましょう。
前述のダウンロードのところでも説明しましたが、MacでもWindows、LinuxでもBitcoin Coreを利用することができます。ただ、ブロックチェーン履歴の全てのダウンロードでかなり大きなストレージ量を使うのでOSに関わらずスペックの高いものが必要になります。
もちろんマイニング報酬も受け取ることができます。
最初の方で軽く触れましたが、ビットコインの主要な開発者のことを「Bitcoin Core」と呼びます。そのビットコインの開発者によってソフトウェアの「Bitcoin Core」も開発されているので、頭の中で整理がつきにくいかもしれませんが二つは別のものです。
お分りいただけましたか?Bitcoin Coreはビットコインのほぼ最古参のウォレットで、ビットコインの開発と最も親和性のあるソフトウェアと言えるでしょう。
ビットコインの資金管理のためのウォレットであればブロックチェーン履歴を全てダウンロードすることのないライトウォレットで全く不自由はありませんが、元々はBitcoin Coreのようなウォレットが主流であったことも頭の片隅に置いておきましょう。