こちらの文章は先日M&Aでグループ会社となったBeat Holdings Limited社CEO松田元氏によるコラムとなっています。

今後は松田氏と議論を重ねながら仮想通貨に関する見通しについて、定期的に連載していく予定です。また、松田氏はnoteによる解説も行っているので、是非そちらもご覧ください。

ビットコインと株式市場

black flat screen computer monitor

ここのところ、ビットコインも株式市場も、なんとも言えないもどかしい値動きを続けております。

急騰していたテスラが一旦調整をしたり、日経平均も23,000どころを長らくうろちょろしていたりと、上か下か判断が難しい凪(なぎ)の状態が続いております。

なんと言ってもこの秋は、米大統領選、そして、菅政権発足といったビッグイベントが乱立しており、ポジション的にも身動きが取りづらい状況です。

黒のスーツの男の横にあるドナルドトランプ

個人的にはトランプ大統領の当選、菅政権の発足はほぼ確定事項であり、混乱に乗じて株価を下に押し下げたとて、すぐに上昇トレンドに戻る(正確には下落しづらい、できない)トレンドは変わらないと思います。

過剰流動性相場の功罪ですね。需給が改善しているので、目先は下がりようがない市況です。

市場が下がったら中央銀行が買い、個人が売ればヘッジファンドに担がれます。

流動性が枯渇したら、板が飛ぶように乱高下する相場が容易に想像できますが、疫病の影響で金融市場以外にお金の行き場がないから、仕方ないですね。

仮想通貨、イベントおさらい

イベント、講堂、会議、国際会議

ビットコイン並びに仮想通貨の値動きについては、とにかくイベントとして、

・デジタル人民元(DCEP)
・BSN
・DeFi

あたりの動向に大幅に左右されますので、デジタル人民元の具現化BSNプロトコル参加者の増加といった具体イベントを待っている状況なのでしょう。

仮想通貨の中ではETHが一時期目立って下落しておりましたが、DeFiの換金ニーズによるものだと思います。

目先は、BTCが軟調ですが、ETHはDeFiのブームで再度上昇する局面があるのではないかと思慮します。

中長期的にホールドできる技術的信憑性があるかと言われると、答えに窮するところではありますが。

デジタル人民元、中国と米国の対立

high-angle view of concrete building and stairs

ビート社の業績にも直結するデジタル人民元については、いよいよもってそのベールが剥がされる時は近いと感じます。

中国建設銀行が一瞬だけユーザーに送金体験をさせたそうで、その時には残念ながらタイミング合わず触れなかったのですが、ウォレット・デジタル人民元のローンチは、かなり近いといえます。

ブロックチェーンの研究については質量とも圧倒的に中国のパワーが凄まじいわけですが、ある程度、中国政府もブロックチェーンでできることがわかってきているでしょうから、順番としては以下のフローでデジタル人民元(DCEP)が流通していくことになります。

1.ウォレットの開放
2.交通インフラでの決済対応開始
3.BSNのリリース
4.デジタル人民元⇔暗号通貨のSwap対応
5.Huawei・シャオミーへの実装

大統領選の行方にもよりますが、99%トランプさんが勝つと思いますので、米中の交渉については基本スタンスは変わらず、中国のメンツを立てながら経済圏を封鎖していく流れになります。

Aerial Photography of City Buildings Under Cloudy Sky

一方、中国は中国で、独自の中華圏(一帯一路)を仮想通貨やDCEPを使って包囲していくことになりますから、米国がインターネットプロトコルで中華圏から締め出されたように、ネットワークプロトコルでも中華圏と戦えるだけの次世代のブロックチェーン構築を急ぐ必要があります。

米株市場ではとかくテスラやイーロン・マスク氏、ピーター・ティール氏らの動向が注目されますが、個人的には、米国政府がベットするブロックチェーンのニューリーダーは、Twitter・スクエアの創業者である、ジャック・ドーシーさんじゃないかなと思っています。

中国側に対抗できる仮想通貨プラットフォームは、Libraであり、ゴールドマン・サックスのトークンであり、大穴のTwitterあたりかと思いますが、果たしてその軍配はどちらに上がるのか、非常に興味深く見守っています。

今後の動き

ビート社としては、東南アジア・米国・そして日本の経済圏を構築する戦略は既に準備済みであり、あとは逆算して着々とステップを進めるだけの状態になっております。

勿論、中国側の技術研究部隊も稼働させており、デジタル人民元をいち早くウォレットに実装できる準備も整えております。

技術力だけではなく、市場分析力がこれからの市場攻略には欠かせなくなりますので、冷静に情勢を見極め、風林火山の如く、戦う前に勝負を終わらせる“戦略”をしっかりと実現してまいりたいと思います。

前回のコラム記事⇩⇩

DeFiバブルの崩壊、ビットコインは上値重く【東証2部CEOの定期コラム】 | CoinPartner(コインパートナー)
【連載コラム第8弾】 本コラムでは、DeFiバブルとその崩壊について解説しています。 今後も松田氏によるオリジナルコンテンツを配信予定です! 松田氏(@beat9399_crypt)のフォローもお願いします!

\無料アプリを使って/

暗号資産(仮想通貨)のニュースを逃さずチェック

出典:松田元氏の第467回note

松田氏について

Beat holdings limited(9399)CEO。早稲田大学商学部卒。実業家としての経験を活かし、複数の上場企業における投資銀行/バリューアップ業務を豊富に経験。2016年衆議院予算委員会における中央公聴会にて、最年少公述人として日銀の金融政策に関する意見を述べる。