これまで中国では、ビットコインマイニングの拠点として、長い間多くのマイナーが活躍してきた。
しかしここ最近、大量のマイナーたちが中国国内から中央アジアへとマイニングの拠点を移しつつあるという。
これは、マイニング拠点が世界中に分散されるというメリットと共に、マイニングエコノミーが不安定になりうるというデメリットも有しており、ビットコイン投資家の間で話題となっている。
そもそもこれまでマイニング拠点として中国が人気であった理由は、電力料金が安価であったからだ。
しかしここ最近は中国の電力料金が上昇傾向にあり、もとより人口の多かった中国国内でマイニングを続けることで得られる恩恵が少なくなってきているのは事実だろう。
それに比べて中央アジア地域では、『豊富な石炭・天然ガス・安価な電気料金・人口が少い・広大な土地』というように、ビットコインマイニングに適した環境が整っている。
そのため、中国国内のマイナーたちは中央アジア地域にその拠点を移しているのだ。
ビットコイン誕生初期からビットコインマイナーとして活躍し続けているウー・ジェン氏は、現在のマイニング状況について以下のように述べた。
「私たちは、熱電が豊富で安価な中央アジア…特にカザフスタンやウズベキスタンに注目している。マイニングにかかるコストは主に、マシンのコスト、電気料金、マイニングサイトのレンタル、運用およびメンテナンスコストで構成されている。その中でも特に電気料金は我々にとって重要な位置付けであり、電気料金を抑えることができればその分マイニング全体にかかるコストも小さくすることができ、収益性を高められる。」
同氏曰く、ウズベキスタンは豊富な発電源を所有しているだけでなく、現在は国をあげてマイナーをサポートする制度が確立されつつあるという。
「ウズベキスタン政府は先日、国家主導のマイニングプールを設立すると発表した。このプールに参加するマイナーたちは、より安価な電気料金を享受できる。さらにウズベキスタンではここ最近、国家公認の暗号資産(仮想通貨)取引所も開設されるとともに、暗号資産(仮想通貨)税制度についても積極的な議論がなされている。」
ビットコインマイナーにとって、安定した安価な電力を供給してもらえるパートナーを見つけることは、非常に重要な問題だ。
今年5月にビットコイン半減期を迎えることで、マイナーたちが高い収益性を維持することはより一層難しくなっていくだろう。
この点を考慮した場合、マイニング拠点を中国から中央アジア地域へと移行していく流れはごく自然なものと考えられる。
ビットコイン市場と密接不可分なマイニング業界の動向に今後とも注意を払っていきたい。
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著者: CoinPartner 編集部 kenta