機関投資家も参加できる暗号資産(仮想通貨)の先物取引プラットフォーム「Bakkt」のテストが始まった。

大口資金が相場を押し上げることを期待してしまうが、空売りによって価格が下がることもあることに留意したい。

アメリカで機関投資家向けビットコイン先物取引所がテスト開始

ニューヨーク証券取引所の親会社インターコンチネンタル取引所は機関投資家(顧客から資金を預かって運用している保険会社、信託銀行、年金基金、財団など)も参加できる暗号資産(仮想通貨)の先物取引プラットフォーム「Bakkt」のユーザーテストが開始されたと暗号資産(仮想通貨)メディアCrypto Globeが報じた

機関投資家の参入による市場の活発化が期待される。

Bakktではビットコインの1日先物と1月先物が取引できる。

これまでにも機関投資家向けの暗号資産(仮想通貨)市場はあり、シカゴ先物市場(CME)がビットコイン先物市場を提供している。

しかし、Bakktはビットコインの現物を受け取る「現物受け渡し」であるため、現金で決済されるCMEとは性質が異なる。

1日先物であれば翌日に、1月先物であれば翌月に実際にビットコインを受け渡しすることになる。

実質的にはほとんど現物市場に近いものとなるわけだが、相場操縦に非常に厳しいことで知られるアメリカ商品先物取引委員会(CFTC)の監視が入るため、価格の透明性が担保されることが機関投資家の参入を手助けすると見られる。

ただし、機関投資家の参入が必ずしもビットコイン価格を押し上げるとは限らないことに留意したい。

先物取引では空売り(実際には持っていない商品を売ること)からでもエントリーでき、大量に売りつけて価格が安くなったところを買い戻すという戦法も取れるからだ。

正式なサービス開始は公表されていないが、米マーケット調査会社のファンドストラット社のサム・ドクター氏は今四半期(7-9月)中と予想している

 

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