暗号資産(仮想通貨)ビットコインプライベートとは、「ビットコイン」と「Zクラシック」の二つの暗号資産(仮想通貨)から分岐し、統合されたアルトコインだ。2018年の3月頃に誕生し、現在時価総額は93位となっている。
ビットコインと同じく発行上限が2100万枚と決められていながら、Zキャッシュの持つ匿名性を兼ね備えたハイブリットな暗号資産(仮想通貨)だ。
さらに承認スピードがビットコインの4倍でありながら、送金者や受取人のデータが特定できないようになっているため注目されていた。
ハードフォークに関して詳しく知りたい方は以下の記事を参考にして欲しい。
暗号資産(仮想通貨)市場全体を揺るがすビットコインのハードフォーク。どうして起きるのか?大荒れの相場でリスクを軽減する方法とは?今回はハードフォークの対処法、仕組みや過程についてくわしく説明します!
この事件は23日に、CoinMetrics社のレポートによって発覚した。
概要はハードフォークのした直後に正体不明の犯人が独断で余計にプレマイニング(事前採掘)を行い、ビットコインプライベートが204万BTCP分余計に追加されていた。約300万ドルの不正マイニングが行われたいたということになる。
事件はCoinMetrics社が実際にノードの運行を行い、マシンの表示量と流通量に差を発見したことで発覚する形となった。
CoinMetricsの調査ではブロックチェーンの移行の際に、102のブロックで各々50BTCO分の取引が400確認できている。
これを計算すると
102(ブロック数)×400(取引数)×50(取引額)=2,040,000BTCP(不正に発行された総額)
ビットコインプライベートのコードはオープンソースであったため、この不正マイニングが誰によるものなのか特定できていないのが現在の状況である。
実は過去にもビットコインのハードフォークの際にバグが起きていたことがあった。
それはSegwitX2ハードフォークといわれるもので、ビットコインのブロックサイズを2倍とすることが目的とされていた。
バグの発生原因はブロックサイズをの引き上げを行うターゲットブロックがパラメータの演算間違いにより予定より1ブロック早くなってしまったということにあった。
このような状況になってしまったのは開発チームが閉鎖的な環境で開発していたことが原因とされていた。これを機にハードフォークを行う際にはオープンな環境でやる開発チームも増えている。しかし、今回の事件はオープンにしながらバグが起こってしまった。
SegwitX2ハードフォークの際には開発陣が間違いに気づくことができたため、ハードフォークを中止し問題を拡大させることはなかった。
オープンな環境にも関わらず、逆にバグを事件へと発展させてしまったのが今回の事例である。
このような状況に対してビットコインプライベートの公式側は、約一日後に公式な発表をした。内容は主に以下の3点でだ。
(出典:https://medium.com/@bitcoinpri...)
We have written our official response to the Coinmetrics report published yesterday. Please see the link below.https://t.co/TmuuhgoJHq
— Bitcoin Private [BTCP] (@bitcoinprivate) December 24, 2018
暗号資産(仮想通貨)市場が低迷する中で、その主役ビットコインから派生したコインの不正は業界的にあまり印象がよろしくない。
オープンソースという暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーンの利点ともいえる特性が、今回の事件では落とし穴となってしまった事例となった。この事件を受けてそれぞれの暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン開発者たちがどう動くかに注目したいところだ。
(参考記事:https://www.ccn.com/bitcoin-private-denies-fraud-allegations-and-calls-for-halt-to-btcp-trading/)
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著者: CoinPartner 編集部 yosuke_kida