記事の概要

  • アメリカ大手銀行Bank of AmericaがCNBCに対して将来的なブロックチェーンの市場が拡大すると述べた。その額は70億ドルを超えると予測。
  • BofAは現在ブロックチェーンに関する様々な特許を取得しつつあり、将来的な事業展開に向けての準備段階にいると考えられる。

 

BofAがブロックチェーンの市場拡大を認める

​アメリカの大手銀行Bank of AmericaのリサーチアナリストであるKash Rangan​氏はブロックチェーンの市場価値が将来的に70億ドルに上昇すると予測しています。今週火曜日、同氏は小売の流動性を上げ、オペレーションシステムの自動化を促進することを目的として、今後Amazonのようなオンラインサービス企業がブロックチェーンを導入していくだろうとCNBCに向けて発表を行いました。Rangan氏はブロックチェーンによって''Software as a Service''(SAAS)が発展するだろうと述べており、実際にMicrosoft社がイーサリアムベースのプロダクトを使ってAzureを運営するなど、企業が自社ネットワークにブロックチェーンを組み込む''Blockchain as a Service''が浸透する傾向が現れていると主張しています。さらにブロックチェーン技術の潜在可能性は未だ広く認識されていないものの、多くの企業で分散型台帳を導入しようとしている傾向があることから、ブロックチェーンが認証システムとして使われる可能性もあることを予測しています。

BofAのブロックチェーン事業戦略

そしてBank of Americaは暗号資産(仮想通貨)技術の導入に対して積極的な金融機関の代表例でもあります。

今年2月に同銀行は毎年発行する分析レポートにて暗号資産(仮想通貨)は「自身のビジネスモデルの脅威となって既存のプロダクトやサービスと融合するのに多大な出費を要する」ものだとして否定的な見解を表していました。しかし、その傍でブロックチェーンに関する特許を取得し続けていたのです。

例えば今年4月には50以上の企業のデータを保管を目的とした分散型台帳の利用特許やブロックチェーンベンチャーへの投資を発表するなど分析レポートでの発言に反して活発な動きを見せています。

そして、8月には米特許商標庁は暗号資産(仮想通貨)事業に関する今後の展望についての文書を発表しました。さらに同銀行はコールド管理に関する特許や、リアルタイムでの暗号資産(仮想通貨)取引に関する特許などを申請しており、将来的な事業展開に向けての準備を着実に進めていることがわかります。