BitMEXの共同創設者アーサー・ヘイズ氏が、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ方針だけではビットコイン価格の上昇には不十分だとの見解を示した。
一般的な見方では、利下げはビットコインにとってプラスの要因とされている。
低金利は投資家にとってリスクの高いと見なされる株式や仮想通貨への投資を容易にし、資金を借りやすくする。
この現象は、2020年3月から2021年4月にかけてビットコインが15倍に急騰した要因の一つとなっていた。
しかし、BitMEXの共同創業者であり、ビットコイン強気派であるアーサー・ヘイズ氏は、これが単純な話ではないと指摘している。
ヘイズ氏は、FRBやイングランド銀行、欧州中央銀行の将来的な利下げが、これらの通貨と円との金利差を縮小させる点を指摘している。
利下げによって投資家は投機的な資産に投資しやすくなる一方で、ドル、ユーロ、ポンドの弱体化は円を相対的に強くし、「円キャリートレード」の巻き戻しを引き起こす可能性がある。
ヘイズ氏は、パウエルFRB議長の利下げ示唆による市場の反応を「砂糖の高揚感」と表現している。
一方で、真の市場の動きを左右する「本当の食事」は、FRBがバランスシートを拡大し、経済に大量の資金を供給し始める時に来ると予想している。
"Sugar High" is an essay on why JAYPOW's rate hike will not be enough ... but he will bring the real food in due time.https://t.co/z09cZW5phl pic.twitter.com/P5xwqvCRXm
— Arthur Hayes (@CryptoHayes) August 28, 2024
ドルがユーロやポンドと共に弱体化することで、日本円が強まることになり、円キャリートレードが巻き戻され、グローバル市場が崩壊する可能性がある。
円キャリートレードとは、日本銀行から低金利で資金を借りて、より強い通貨建てのグローバル資産に投資し、その資産が上昇することで利益を得る手法である。
この「巻き戻し」の一例は、今年8月初めに日本銀行が17年ぶりに金利を0.25%に引き上げた際に発生した。
ビットコインは一時的に5万ドルを下回り、その後、日本銀行が金融市場の不安定さを理由に金利をこれ以上引き上げないことを約束した際にヘイズ氏は「ディップを買え」とフォロワーに呼びかけた。
ヘイズ氏は、短期的な景気後退の可能性があるにもかかわらず、仮想通貨市場にとっては理想的な取引環境が整いつつあると考えている。
「彼ら(中央銀行)は通貨の印刷機を稼働させ、劇的にマネーサプライを増加させるだろう。しかし、ビットコインのような有限供給の資産にとっては、光速で月へ向かうような旅を提供することになる」と述べている。
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著者: CoinPartner 編集部 News_writer