仮想通貨分析会社Kaikoは、イーサリアム(ETH)への投機熱は、2022年の安値から大きく離れているにもかかわらず、まだ始まっていないと述べている。

イーサリアムの積極的な強気相場はまだ始まっていない|分析会社が指摘

Kaikoは新しいレポートの中で、ビットコインは米国でのBTC上場投資信託(ETF)の承認にまつわる誇大広告の恩恵を受けているが、イーサリアムETFへの投機はまだ始まっていないと述べている。

米証券取引委員会(SEC)は最近、銀行大手フィデリティのスポット市場イーサリアムETF申請に対する決定を3月まで延期することを決定した。

「ETHのETF申請には誇大広告が見られるが、データを見る限り、積極的な投機はまだ始まっていないようだ。ETHの取引量は急増しているが、デリバティブ市場には、トレーダーが上昇のためにポジショニングしている兆候は見られない。ETH先物ETFの取引も数カ月は低調だった。ETHとBTCの相関は、それぞれの資産が成熟し、独自の物語を展開する中で、数年来の低水準に沈んでいる。ETFはBTCの歴史の中で最も触媒的なナラティブの一つであったが、ETHがこれを再現できるかどうかはまだ分からない。ETFが熱狂を呼び起こさないのであれば、おそらく新しいレイヤー2や、アイゲンレイヤーと再ステーキングの成功が熱狂を呼び起こすことができるだろう。」

Kaikoによると、最近のETHの動きは、デリバティブのデータも永久先物よりもむしろスポット市場によって大きく動かされていることを示しており、トレーダーがETH ETFを見越してレバレッジを使用していない証拠になるとしている。

「9月と10月は先物市場が低迷し、オープン・インタレスト(米ドル建て)は夏の水準から20%以上減少した。この時、値動きはほとんどなく、資金調達レートは中立だった。BTC承認後、資金調達金利は中立にリセットされたが、建玉は価格より先に急増しており、ショートの増加を示している。それでもまだ、強気相場の典型である建玉の大きな積み上がりは見られない。」

本稿執筆時点では、ETHは2,473ドル(約36万円)で取引されている。

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