今回は、VRアーティストのせきぐちあいみさんNFTのチャリティーオークションイベントを行った南相馬市さんにインタビューをしてきました。

南相馬市は現在せきぐちさんを「みなみそうま未来えがき大使」に任命していますが正直この話題を知らなかったという人も多いかもしれません。

そこで今回は

せきぐちさんとイベントを行った経緯
・せきぐちさんを大使に採用した南相馬市とは
・南相馬市の今後の活動

について深掘りしてきましたので是非最後までお楽しみ下さい。

南相馬は観光と文化に力を入れる

今回はインタビューを受けて下さってありがとうございます。

とんでもないです。今回はよろしくお願いします。

こちらこそよろしくお願いします。では、はじめに南相馬市さんについて簡単にご説明をいただいても良いでしょうか?

南相馬市は福島県の太平洋沿岸の北部にあるまちで、馬のまちと呼ばれたりもします。

馬のまち...ですか?

そうです。南相馬市は相馬野馬追(そうまのまおい)という伝統のある馬事文化で有名なんです。

相馬野馬追について詳しく教えて頂けますか?

もちろんです。相馬野馬追という祭りは“馬”に重きを置いた祭りです。400騎以上の騎馬武者が市中を練り歩いたり、人馬が一体になって御神旗を奪い合うなどの見所があり、とても迫力があります。一千有余年の歴史があり、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。

すごく深い歴史があるんですね。是非行ってみたいです!

是非来てみて下さい!相馬野馬追は毎年夏の時期、7月最後の土日月3日間にわたって開催されます!夏ならも楽しんでもらえると思いますよ!

海もあるなんて最高ですね!

そう言って頂けて幸いです。南相馬は、海に面していることもあってサーフィンなどのマリンスポーツも盛んに行われているんです。

そうなんですか!マリンスポーツというともっと南の地域で行われているイメージでした。

確かにそういうイメージが強いですよね。でも、南相馬市の北泉海岸ではサーフィンの全日本大会が開催されたり、1年を通してサーフィンを楽しむ姿が見られる程自然豊かで気候にも恵まれているんですよ。

そんなに盛んに行われているなんて驚きです!

 

震災を経てロボットに注力

先ほどのお話を伺って南相馬市さんの魅力がすごく伝わってきたんですが、やはり観光業には力を入れているんですか?

そうですね。観光業にはすごく力を入れていますが、震災後はロボット産業にも力を入れています。

ロボット産業...?具体的にはどのような取り組みをされているのですか?

市内でのロボット・ドローンの研究開発にチャレンジする企業等の伴走支援やロボット関連企業の誘致、ロボット導入支援など、さまざまな取り組みを進めているところです。

どうしてロボット産業に目を向けられたのでしょうか?

やはり2011年の東日本大震災で人命や住家など本当に大変な被害を受けた経験が大きいですね。その当時に今のようなロボット技術があれば、多くの命を助けることもできたんじゃないかと思います。

確かに...

例えば現在のようにドローンの技術が発展していれば人命救助にも役立てられたように思います。あるいは人の代わりに注意喚起のできるロボットなどがあれば二次災害の縮小にも繋がったのかもしれないと思います。

震災に対して真摯に向き合い、二度と同じことが起きないようにしたいという思いからロボット産業に取り組んでいるんですね。

その通りです。震災で失われた産業の回復や雇用の創出というような面でも、ロボット産業を将来的な発展の可能性を持った新産業のひとつと捉えています。

そうですよね..。南相馬市では震災前はどのような産業が盛んだったんでしょうか?

南相馬ではもともと板金加工などの機械金属加工業が盛んでした。この地域では、約1,000年前に国家プロジェクトとして製鉄が行われていたりもしたんですよ。

国家プロジェクトですか!

そうなんです。機械工業はロボットのハードウェアの部分とは相性が良いと思います。

震災を経て、新しい取り組みと元来の産業の融合が起きたんですね!

はい。国としても福島イノベーション・コースト構想(以下「イノベ構想」)という東日本大震災からの復興ビジョンを描いており、それと足並みもそろっている形です。

具体的にはどのようなことが市内で起きているんですか?

イノベ構想のロボット分野における具体的な拠点として、市内に福島ロボットテストフィールドというロボットの試験場を福島県が整備しました。その施設ではインフラや災害現場など実際の使用環境を再現することができ、ロボットの性能評価や操縦訓練などができる世界に類を見ないロボットの開発環境が整っています。

それは新たな南相馬市の強みですね!

そうなんです。約1,000年前の製鉄と現代のロボットという2つの国家プロジェクトがこの地域でリンクしたんです!

なんだかロマンを感じますね!

そうですよね!先ほどもお話ししましたが、市としてもこの産業には力を入れているので、開発環境の整備関連企業の集積などにがんばっていきたいところです。

それだけの開発環境から歴史まで揃っていると関連企業の皆さんも南相馬市内で開発したいなと思うんじゃないでしょうか。

 

自治体が向き合うNFT

最先端技術産業に力を入れていく中でNFTにも目を向けられたんですか?

そうですね。ロボットとNFTの間には、これからの社会を変えていくといったところに親和性みたいなものを感じました。

親和性ですか...?

特にNFTの唯一無二性オリジナル性によって価値を創造している点は、ロボットにも通じる部分があるなと思いました。ロボットも斬新で新たな価値を生み出す可能性を秘めていますよね。

確かに言われてみると共通してますね!何かそれを生かしてやってみたいことなどはありますか?

まだまだNFTの技術について理解できていない部分はありますが、やはり社会問題の解決に生かせないかなとは思っています。例えばですが、NFTの技術で個人の証明などができればなりすましなどの被害を小さくできるのではないかと思います。

なるほど。自治体の方がそういった使用法に理解を示して頂けるとブロックチェーンの文化の発展にも繋がると思います。
ちなみにブロックチェーン関係の企業でも南相馬市にお世話になることは可能ですか?

もちろんです!市内でチャレンジする企業の新たな取り組みを応援させていただきます。
私たちの中でもブロックチェーンの技術といったところで分からない部分も多々あると思いますので一緒に勉強しながら進めていければと思います。

せきぐちあいみと、VRを活用したイベント

ロボットとNFTの技術の共通点や有用性を感じて、NFT関連で何かということで、せきぐちさんとチャリティーオークションのイベントを開催されたんですか?

最先端技術に取り組む中でVRという技術にシンパシーを感じたというのがひとつと、市の取り組みやせきぐちさんの活動・VRという技術を通じて市民の方々に最先端技術のワクワク感などをアピールしたいという思いがありました。

確かに私も自分の住んでいる市の取り組みについて理解していない部分はあると思います。

そうですよね。自分たちで情報発信するにしても限界があるのでせきぐちさんのお力を借りて、より多くの人に最先端技術の魅力を発信していければと感じました。

そのような背景があったんですね。ではイベントではどのようなことをされたかお聞きしてもよろしいですか?

チャリティーオークションでは、市内でせきぐちさんがライブペインティングによる作品作りを行い、その場所の提供など実施に向けた協力などを市が実施しました。その他にも、せきぐちさんと一緒に、市民の皆さんに実際にVRを体験してもらう機会を作ったりしています。VRを体験するイベントは市民の方にも分かりやすく、楽しんでもらえると思いました。

実際に体験することができたんですか!市民の皆さんがうらやましいです!

NFTの技術というのは実際に目で見ることのできないものでしたが、その中でどのようなことができるか、せきぐちさんと今後も話し合いながら、新しい取り組みにチャレンジしたいと思っています。

身近に先端技術に触れることのできる環境があるというのは今後を担っていく子供達に対しても良い影響がありそうだなと思いました。

南相馬では活力のある人を支援

実際にお話を聞いてみて相馬野馬追やロボットの開発環境など、南相馬市の魅力がとても伝わってきました。

ありがとうございます。震災からの復興・発展を目指して、その他にも起業・創業など南相馬でがんばりたいと考えている人を支援しています。

こんなに良い街なのにさらに支援までして頂けるんですか!

もちろんです。皆さんには南相馬は世界一チャレンジできるまちだと思って頂けると幸いです。

とても伝わってきました!伝統から未来に向けての施策まで幅広く取り組まれているのがとても印象的でした。

四季を通して観光やロボットのまちとしてさまざまな面で楽しんでもらえると思うので、是非南相馬にいらして下さい。

絶対にお伺いします!本日はインタビューを受けて頂きありがとうございました。

こちらこそありがとうございました。

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