​過去最大規模の会議が価格上昇につながるか

​有名なビットコイン巨額投資家であり、ウォール・ストリートで唯一の暗号資産(仮想通貨)アナリストであるTom Lee氏は5月14日に開催されるコンセンサス会議に向けてビットコインは10~70%上昇すると主張しています。

アメリカの大手金融情報メディアであるMarketWatchによると、Lee氏が所属するFundstrat Global Advisors​の研究グループは過去のコンセンサス会議前後のビットコインの価格推移に関するデータから分析を行った結果、会議参加者が急増した時には必ずビットコインの価格も急騰する法則を発見しました。2017年は前年に比べて参加者が二倍になり、ビットコインの価格は会議期間中に69%上昇したとのことです。さらにその後の二ヶ月間で通貨の価格は138%にまで登りました。

Lee氏をはじめとした研究チームは去年と同じ動きが起こると信じています。去年は2000人だった参加者も今年は7000人を超えると予想され、ビットコインの反騰は前例のないものになる可能性があります。Lee氏はアナリストへのメモの中で次のように書いています。

コンセンサス会議は既に世界最大規模の暗号資産(仮想通貨)会議であり、今年の参加者は去年と比べて劇的に増えている上に去年から今日にかけてBTC/アルトコイン ペアの価格は下がっています。そのため、我々はこの会議がこれまでと比べてもさらに大きなものになると期待ができるのです。

コンセンサス会議は年に一度開催されるブロックチェーンサミットで暗号資産(仮想通貨)及びブロックチェーンの専門家が業界の中でトレンドの話題について議論します。​多くの有名人が集まりますが、イーサリアムの創設者であるVitalik Buterin​氏はETHの価格や会社の運営方針を含めた何らかの理由で今年は欠席するようです。

Lee氏は同会議について、将来的な暗号資産(仮想通貨)規制に関して議論が行われるが業界の向かい風となるような結論にはならないと述べています。同氏は有名な巨額投資家であり、今年の中盤には1BTCが$25,000(約274万円)になり、さらには2020年3月には$91,000(約999万円)にまで上昇すると予想しています。過去には米国納税者がキャピタルゲイン税を支払った後の4月に暗号資産(仮想通貨)の暴落が止まることを正確に予測していた実績を考えると、これは見当違いな話でもないのかもしれません。もしこの予言が正しければ来週には1BTCは$15000(約165万円)を超える額で取引されるようになっているでしょう!

コインパートナーの見解

最大70%の価格上昇が起こるという大胆な予想を立てたLee氏ですが、コインパートナーとしてはそこまでの激しい急騰が起こる可能性は高くないと考えています。

去年のコンセンサス会議で高騰した通貨の例を見てみると​米国最大規模の銀行JPモルガンとの提携を発表したZcash,E.E.A(エンタープライズ・イーサリアム・アライアンス)にトヨタやサムスンが加入することが明らかとなったEthereumなどがあります。このような高騰が起こった通貨の共通点としては必ずビッグニュースが発表されているという点です。そのため一流企業との提携や新事業の発表といった話がなければ大きな上昇が起こるのは難しいと考えています。(もちろん、ビッグニュースが起こった時には想像以上の上昇を見せる可能性は十分あります!)

ただし会議が始まる前に売り抜けを狙ったユーザーが増えることが予想され、この一週間で価格が上がる可能性は高いでしょう。コンセンサス会議の規模を考慮すると上昇の上限は$11000(約120万円)が妥当だと思われます。