二酸化炭素排出量のピークアウトを目指して本格的に動き出した中国について、ビットコインマイニングへの影響が懸念されている。
現在中国は世界屈指の“マイニング大国”と化しており、ビットコインマイニング業界を長らく牽引してきた。そんな中、昨今広がる環境問題への配慮によってビットコイン(BTC)業界も少なからず影響を受けそうだ。
Chinese President Xi recently stated that achieving carbon peak and neutrality is a commitment made by China to the world, high energy-consuming projects that do not meet the requirements must be resolutely banned. It will have a negative impact on China's crypto mining industry. pic.twitter.com/hRZX7bHDFE
— Wu Blockchain (@WuBlockchain) May 1, 2021
本格的に二酸化炭素排出量ピークアウトへと動き出した中国にて、ビットコインマイニングへの影響が広がっているようだ。仮想通貨及びデジタル通貨領域に精通する著名ジャーナリストコリン・ウー氏が、自身のTwitterにて報告した。同氏は、「中国が国内のビットコインマイニング業界に打撃を及ぼす可能性のある特定の措置を講じる意向だ」との旨報告し、以下のように説明した。
「中国の習近平国家主席が二酸化炭素のピークアウト及びニュートラル実現を…コミットメントとしており、基準を満たさない膨大なエネルギー消費のプロジェクトは断固として禁止されなければならないと述べています。これは、中国の仮想通貨マイニング事業に悪影響を及ぼすかもしれません。」
今日の中国政府は二酸化炭素排出量のピークアウトを目標として掲げ、2060年までのカーボンニュートラル実現を目指すことを公表している。目標実現に向けて、その関連措置は日に日に強化されている。
コリン・ウー氏の報告によれば、中国政府は「莫大なエネルギーを消費するプロジェクトの断固禁止を図っている」とともに、「政府が掲げるエネルギー消費基準を遵守できないプロジェクトは、規制する可能性がある」という。
実際のところ、ビットコインマイニングは大量の電力を消費することから以前から各業界より問題視されていた。そして今回、中国政府が本格的に環境問題への対応に動き出したことで、ビットコイン領域への懸念も強まっているという形だ。
しかし数年前とは異なり、いまやビットコインマイニング事業が盛んなのは中国だけにとどまらない。特に近年は、イラン・ロシア北部・アイスランドなどの気候的にマイニング事業に適した地域や安価な電力が提供される国々で、幅広くビットコインマイニングは行われつつある。また、かかるマイニング事業には再生可能エネルギー源の活用を取り入れるなど、多角的に最善が尽くされている。
今後も中国政府が国内のビットコインマイニング市場に対していかなる措置を講じるのかに注目しつつ、持続可能な発展に関する問題が一段と厳しく突きつけられる各国がマイニング事業とどう接していくのか注視していきたい。
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この記事は、u.todayの「Bitcoin Mining May Be Harmed as China Seeks to Call Off Energy-Consuming Projects: Insider Colin Wu.」を参考にして作成されています。
投稿日時:
著者: CoinPartner 編集部 kenta