大手取引所コインベースが米ナスダックに直接上場を申請

仮想通貨の大手取引所として知られるCoinbase(コインベース)が米ナスダックに直接上場を申請していることが明らかになった。コインベースが上場すれば、市場に与える仮想通貨の影響は大きくなりそうだ。

米証券取引委員会(SCE)は先日、コインベースのForm S-1レポートを公開した。このレポートには、投資家が会社のデューデリジェンスを実行するために必要な、収益や所有構造などの重要な情報が記載されている。このレポートによれば、コインベースの認証済みユーザーは4,300万人、毎月の送金数は平均280万件にも達する。時価総額は10兆円を超えるのではないかと予想されており、2021年のテック企業の新規上場では最大の規模になると見られている。

コインベースが上場申請をしているのは、ナスダックの市場の中でも特に上場に求められる要件が厳しいナスダック・グローバルセレクト・マーケットだ。上場許可が出るかどうかにも注目が集まる。前述のForm S-1レポートによれば、コインベースは2020年度には3億2230万ドルもの利益を計上している一方、2019年には4700万ドルの赤字となっており、安定感に欠ける印象だ。上場の可否についてだけでなく、仮に上場したとして長期に渡って上場継続できるのかという懸念がある。

コインベース上場は仮想通貨市場への呼び水となるか

コインベースが上場することで最も期待されているのは、仮想通貨投資家以外の一般投資家が仮想通貨市場に参入するきっかけになるかもしれないという点だ。具体的にどれくらいの投資家が流入することになるかはわからないが、コインベースの株価が一般投資家の仮想通貨市場への関心を示すパラメータにはなりそうだ。コインベースの主要事業は仮想通貨取引所であり、収益は取引の頻度、ひいてはビットコインやイーサリアム市場の状況に左右される。そのため、コインベース社の株価の上下は、一般投資家が仮想通貨市場をどのように見ているかのパラメータとして機能することになるだろう。

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この記事は、ZyCryptoの「What Coinbase Going Public Could Do For Crypto」を参考にして作成されています。