巨大金融ネットワークVisaCEO(最高経営責任者)であるAlfred Kelly氏が、「仮想通貨(差暗号資産)がVisaネットワーク上で直接実行される可能性」があることを示唆した。

現在、同社はすでに35の仮想通貨ウォレットおよび関連プラットフォームと提携しており、今後の動向に世界中から大きな注目が集まっている。

「仮想通貨をVisaネットワーク上で直接実行も」VisaのCEO、Q1決算発表で戦略を語る

巨大グローバル金融ネットワークを展開するVisaCEOを務めるAlfred Kelly氏が、『仮想通貨がVisaネットワーク上で直接実行される可能性がある』ことを示唆した。

先日行われたVisa2021年第1四半期決算発表(The Motley Fool経由)にて、同社CEOAlfred Kelly氏が登壇。

同氏は、仮想通貨とVisaの今後の関係性について言及し、以下のようにコメントした。

「この分野では、エコシステムに差別化された新たな価値を付加する方法があります。(中略) そしてわたしたちは、グローバルなプレゼンス・パートナーシップのアプローチ・信頼できるブランドを通じて、仮想通貨をより安全かつ便利な形で、決済および支払い領域に適用する独自の立場にあると考えています。」

仮想通貨関連プラットフォームと多く締結するVisa、将来的な展望は?

現在、VisaBlockFiFoldCrypto.comなど、35の仮想通貨関連企業およびプラットフォームとパートナーシップを締結している。

しかしAlfred Kelly氏は、将来的にはこういった既存の仮想通貨プラットフォームに依存しない形態でのアプローチを図ろうとしている形か。

また、Alfred Kelly氏は、現在流通している仮想通貨を“2種類”に分類する。

ビットコインなどの『デジタルゴールド』と、その他CBDC(中央銀行発行のデジタル通貨)などをふくむ『ステーブルコイン』の2種類に分類し、同氏は以下のように説明する。

「前者に関しては、(各プラットフォームと) パートナーシップを継続し、世界中の約7,000万の加盟店でVisaの資格情報を活用して、必要に応じて資産を現金化する方法をユーザーに提供することが最善の策であると考えています。後者については、グローバルコマースに使用される可能性のある新しい決済イノベーションです。パブリックブロックチェーンで実行されているデジタル通貨は、RTPやACHネットワークと同じように追加のネットワークであると考えているため、ネットワーク戦略の一部と見なしています。」

(中略) 言うまでもなく…、特定のデジタル通貨が認識された交換手段になる限り、今日すでに160を超える通貨をサポートしているネットワークにそれを追加できない理由はありません。

変化しつつある“デジタル通貨”採用の流れ、ビットコイン市場に追い風となるか

加えてVisaCEOであるAlfredKelly氏は、今後数年間でデジタル通貨に大きな可能性を見出していることを主張する。

同氏は、あくまで「数年後」ではあることは強調しつつ、「Visaネットワーク上で直接デジタル通貨がより定期的に実行される」との見方を示唆した。

以前、Visa「特定の仮想通貨を実行するつもりはない。」と主張していたが、徐々により幅広い通貨やプロバイダーのサポートを開始しつつある。

今後数か月および数年間で、ビットコインをふくむさまざまな仮想通貨、そしてステーブルコインやCBDCの採用が増加するにつれて、Visaが展開するアプローチがどのように変化していくのかを確認するのは非常に興味深いことでもある。

巨大金融ネットワークを世界中に敷くVisaが、ビットコイン(BTC)や仮想通貨市場に対する前向きな姿勢をより明確にした場合、業界全体がさらなる盛り上がりをみせる可能性は高い。

今後も引き続き、VisaおよびAlfredKelly氏の動向には世界中から大きな注目が集まっていくだろう。

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この記事は、decrypt.coの「News Coins:Visa Could Add Crypto to Its Payments Network.” Says CEO.」を参考にして作成されています。