SBIグループが仮想通貨ウォレット開発企業に1,500万ドルの投資

国内金融大手SBIグループが、スイスのコールドウォレット開発スタートアップSmart Cash社に1,500万ドルの投資を行っていたことが、スタートアップの声明により判明した。

Smart Cash社の開発するコールドウォレット「Tangem Notes」は0.6ミリと薄型で、キャッシュカードサイズ。スマートフォンアプリと連携して資産管理が可能だ。

(Smart Cash社ホームページより Tangem Notesのイメージ)

Smart Cash社はSBIからの投資を月曜日に発表し、「暗号資産(仮想通貨)ICOやデジタル署名など、他の分野への技術拡張に投資を活かす」と述べた。

SBI側からも声明が出され、同社はデジタル資産ベンチャーに投資する完全子会社のSBI Crypto Investmentを通じて投資したと述べた。

投資の理由については以下のように述べられている。

Smart Cash社の開発する「Tangem Notes」は、低価格での生産が見込まれている薄型のコールドウォレットです。
これらの特徴が、SBIグループが推進するデジタルアセットの実需創出に向けた取り組みを加速しうるとの考えから、この度の出資に至りました。

SBIはその他にも2018年3月、台湾のコールドウォレットメーカーCoolBitXの40%の株式を購入している。

また、10月にデンマークを拠点とするブロックチェーンセキュリティのスタートアップSepiorと提携し、同社の運営する暗号資産(仮想通貨)取引所VCTRADEのウォレット開発を行った。

コールドウォレットとは

コールドウォレットとは持ち運びできるハードウェアタイプのウォレットで、ネットワーク上やPC上に暗号資産(仮想通貨)ウォレットの秘密鍵を保存しないという特徴がある。

そのため、近年多くの取引所などのオンラインウォレットがハッキングされている状況下で、非常に堅牢な暗号資産(仮想通貨)保管方法としてより一般的になりつつある。

警視庁の報告によると、日本では2018年の上半期だけで605.33億円相当の暗号資産(仮想通貨)が盗まれており、別の報告によると過去18か月間に世界中で8億8000万ドルを超える金額がサイバー攻撃により盗まれている。

コールドウォレットについては、こちらの記事でより詳しく解説している。

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